今日の日はさようなら

随分と時間が空いてしまったけれども、シンサカエスプリングでの犬栓耳畜生とBBBBBBBの演奏について書いておこうと思う。

シンサカエスプリングの日は引越し二日目、演奏と同時進行、否、演奏と演奏の合間も引越しに手をつけての一日となった。こんな無茶なスケジューリング怒られるだろ、と思いつつもどうにかこうにかどちらもやらせて頂いた。関係者各位ならびに妻に感謝である。

犬栓耳畜生、この日の演奏は炭酸さんがコンダクト。
シンサカエスプリング3年目を祝う主旨であると同時に挑戦的な内容でもあり、炭酸さんのやりたい事の一端が垣間見えた気がした。
個人的に手応えを感じたのは「音楽視聴サイトで適当に選曲された音楽にその場で影響を受けて即座に演奏してみる」というもの。30秒程ランダム再生される音楽(今日はドライブ気分!とかある程度テーマは決まっていた様子であるが)を聴いてメンバー内の打ち合わせの時間もとらずに間髪入れずに演奏する。
明らかな得意分野とそうでない時の表現の仕方の差異は明確で、フロアの反応を見るに得意分野でない時の演奏の方が面白い内容であったのだろうと思う。ピアノ弾き語りが流れた時には総員知恵を絞り「この音楽に影響を受けて自分は何をするか」と表現者として根本的なアティチュードの部分を提示したり、普段では絶対に起き得ないような瞬間も成立したり大変興味深いものとなった。いささか僕ははしゃぎ過ぎたかもしれない。
僕達はある頃から「ノイズバンド」と自認するのを辞めておりどちらかというと「四人で何が出来るのか実験」しているバンドであり、今回の演奏内容はバンドの在り方の提示という意味でも興味深いものであった。
ちなみにピアノ弾き語りの曲が流れた際は、ベースギターをフロアに置いて両手で鍵盤に見立てて弾いたのであった。
僕は結局、そういう奴なのかもしれない。

観たいバンドも観てみたかったバンドも幾つもいたけれども、引越しのため新栄をあとにする。
会場に戻ったのは夕方で、それまでは新居の片付けやら買い出しやら荷物の搬出入に情熱を注いだ。


夕方頃、会場に戻る。
gloptinの演奏が観れたのはこの日の大きな収穫の一つである。
ノイズパーカッション、というには余りある有機的な演奏楽器から成るシステムのワークショップを、転換後に聞く事が出来た。傾注している面々が見事にその筋の人達でこれもまた面白かった。
印象に残っているのはその攻撃的な音と点滅するストロボよりも、日本文学を連想する叙情的な歌詞と歌声であるというあたり、やはりgloptinはポップなのだと思う。

BBBBBBBの演奏はシンセサイザー/サンプラーを担当していたKD君が選抜メンバー(総勢20名を超えるBBBBBBB参加メンバーの中から定期的にライブに参加するメンバーは選抜メンバーと呼称される)を抜けてから初の演奏。
加入前でこそノイズ要素が強いロックバンドだと思っていたBBBBBBB、実際のところ西園寺君がイメージするアンサンブル中でのベースサウンドってシンセベースだったりするのかな、と思っているのでMEATBOXを多用してシンセサイズされたベースサウンドを意識した音作りをしている。
音抜けとか云々ではない次元の音、音圧そのもののような音ではあるが、弾いていてグッとくる音をデザイン出来たと思う。アンプをブッ壊すリスクを意識してビクビクしているけれども(コンプレッサーで安全策を講じては、いる)。
面白いものでそういう音で演奏しているとどんどん心持ちも機械じみてくるというか、筋肉というよりもプログラム、機械と動物の間みたいな気持ちになってきてこれがまた楽しい。難しいけれど。勿論弾いているのは人間なのでその矛盾点も意識するとまた愉快な気持ちになってくる。

弦を弾けば音は出る。ただ、どのような意図で発音するのか、それも意識しないといけないなと最近特に思う。

シンサカエスプリング、僕がライブハウスの人間だったら非常にしんどいと思う。実際大変だろう。企画者のシミズミミさんならびにスタッフの皆さんに謝意を。
演奏で示していくのが一番かな、と思いはするが、無粋な人間なので口にしてしまうなあ。
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また四月が来たよ

2018_04_09_001
4月になった。
昨年よりも年度の推移を意識するようになったのは明らかに職場が変わった影響であると思う。
2018年度初めてのライブは犬栓耳畜生で。一週目の金曜夜、スタジオ246名古屋での演奏だった。

毎回陣頭指揮をとるメンバーが変わる犬栓耳畜生、今回は僕が指揮を執る回だった。
バッキバキの、スリリングなブレイクと緩急ついたノイズアンサンブルを披露出来るような演奏、を意識した構成でスタジオに持ち込んだものの、良い意味でその通りにはならず想定は今回も大いに覆されたのであった。他人、他者という存在を強く強く意識させられる演奏というのはつまり同時に果てしなく不自由でそれでいて自然であるという事だ。そしてそれがつまり他人と一緒に演奏する意味であると感じる。不自由で、想定外で、それが極々自然であるという自由。
嗚呼、面白ぇ。

明言してしまうと犬栓耳畜生のメンバーは僕を含め誰一人として社会から逸脱する程の『狂人』はいない。人の目や視線を意識せずに行動する事が出来るメンバーは誰一人いないのだ。意識した結果、どのような行動に移るのかはそれぞれの特性に依るのだけれども、人目を気にせずに=意識せずに自我の赴くままに演奏出来る程のブッ壊れた演奏家はいない。こうしてやろう格好良いだろう、うわあ見られている失敗しないかな、何かやってやろうどうだろうか、等千差万別、一人の人間の中でも恐らく様々な葛藤や試行錯誤があるのだけれども、きっと他の3人のメンバーもそれを感じながら演奏している。そう感じる。
そうなってくると普段の自分からしても演奏中の自分というのは「想定外」だ。平時ならしないような事を演奏中はする、してしまう。
興奮しての行動だったり必死に何かだったり、状況を変化させようとするそれだったり色々経験はあるけれども例えそれが早大にスベッたとしても僕はそれは無価値ではない、と思う。それがきっかけで事態はどんどん想定外になっていき、我々表現者は想定外の作品を作るべく自己の想像力と格闘する生き物だからだ。
僕は見られている、と思うと興奮する。僕は他人の視線を感じると緊張する。決してうまくいかないからこそ、続けるのだろう。

ノルウェーから来たバンドは、低い帯域の音も高い方も攻撃的な壁を築き上げていた。
あんな早いピッキングは見た事がないぞってな演奏だった、ギターリスト。

四捨五入以下繰り上げ

多分だけど、背中を痛めた。寝違えたか何かしたんだと思う。首から右肩、右肩甲骨の辺りがふとした角度で痛みが走る。
両肩甲骨を寄せて上にあげて、とストレッチをすると一時期的に楽になるんだけれども、しばらくするとまた痛む。
運動不足も関係あるのかもしれない、と腹筋ローラーでゴロゴロする日々だ。

白線の内側のライブをした翌日、仕事関係の選手が出場するという事で朝から早起きして名古屋シティマラソンの応援へ。
今までマラソンの応援って真面目にした事なかったんだけれども、今時のマラソンの応援って凄いんだな、専用アプリでランナーのゼッケン番号を入力するとGPSで追跡出来てしまう。流石に若干のタイムラグはあるようなのだけれども、そこまでしているとは思いもしなかった。

応援後、この日は犬栓耳畜生のライブがあるので会場入り、そしてリハーサルへ。
リハーサルをつつがなく終えると一旦メンバーとは別れて舟橋単独行、BBBBBBBで(まだ)秘密のミッションへ移動する。
普段は絶対に足を踏み入れないような場所での演奏、言ってしまえばオーディション的なサムシングとでもいうか、ライブとはまた違った演奏である。
西園寺君が沢山ギターアンプを調達して(演奏メンバー分含)ハイエースでミッション遂行場所に乗り付けてきた。

2018_03_14_001
この日はじめましてのメンバーさんとも挨拶しつつ(総勢で滅茶苦茶人数いるんだ、BBBBBBB)皆でアンプをゴロゴロ転がして演奏場所へ。ここから先は書いていいかわからない、というか書いていけない事なので割愛するけれども、僕、久しぶりにアンプ直で演奏した。とはいっても特殊奏法というか弦をひっかいたり金属でガチガチいわせたりアンプのゲインをフルアップして「ッシャーー!!」っていわせたり、そういうのだったけれども。アンプ直でも多彩な音が出るもんだ、と再認識。演奏した室内が暑かったので地味に汗をかいた。
演奏後はBBBBBBBチームと別れ再び単独行。

犬栓耳畜生の演奏は栄Partyzにて。Modern Loversの店外イベントという事でフロアライブで、とオーダー頂いての演奏となった。
いやこれが滅茶苦茶楽しかった。会場に集まったのは革ジャンを着た格好良いお兄さんやパンクス、僕より強そうな人ばかりであったけれども、経験上そういう見た目怖い人達は心優しいし真っ直ぐであるとわかっているつもりなので(実際この日もニコニコと声をかけて貰った。僕は油断して靴下履いてサンダルという役所のおじさんスタイルだった)大いに演奏で分かち合おうと思った通りに演奏をした。毎回指揮をとる人間が順番で変わっていく犬栓耳畜生、この日のコンダクトはまりいちゃんだったのだけれども彼女の書いた曲というのがこれまた演奏が難しい。炭酸さんが数字をカウントするカウンター(声にエフェクトをかけたりシンセを手元で操作して同時に演奏にも参加している)で、カウントに合わせて演奏内容が変化していくんだけれども途中でキメキメのセクションがあったりと挑戦しがいのあるものだった。
僕が演奏をリードする瞬間も与えて貰っており、ええ、喜び勇んで演奏したよ。フロアの四隅に陣取ってのフロアライブでお互いの姿さえ目視出来ない瞬間があるくらい(つまり会場は大入りだったって事)だったけれども、不思議とバンドの一体感は過去最高だったんじゃないかと思う。あの瞬間、あの場の空気にあてられての自画自賛してしまうけれども過去最高に熱のこもった演奏となった。
ビッグマフの発するノイズに興奮してディストーションゴッドに感謝して演奏終了。側転をしようとして腰を打ち付けたものの、幸い腰を痛める事はなかった。
今回の演奏を踏まえた犬栓耳畜生は今後もっと面白い事になる予感がしている。

妻の体調がまだ本調子でなかったのでイベント途中でお先に失礼させて頂いた。申し訳ない...お店にカレーを食べに行きたいと思う。何より、音楽は人と人を結びつけると再度認識した夜だった。

風邪っぽさの中での演奏。サウナは万能薬

12月15日(金)、今日も元気だ仕事に行くぞ!今日は何をやろうか、さあ週末に向けてフルスルットル!

と思って出勤1時間後、謎の寒気が。暖房が効いた室内にいるのに体が冷えてしょうがない、その内に背中が痛み始め少しずつ倦怠感が体を覆うようにまとわりついてきた。これは、風邪。

昼休憩も暖かくして職場の人が買ってきてくれた葛根湯を飲んで寝る。寝るのが何よりの薬のはずだ、兎に角寝る。
昼寝から目覚めると少しだけ体が楽になっていた、いける、いこう。
仕事帰りに銭湯に寄ろうとこの段階で決めていた、丁度毎日行き来する道すがら良い銭湯がある。水風呂も気持ち良いしサウナの温度も適温以上、最高にリラックス出来るはずだ。インターネットで調べたら風邪のひきはじめのサウナは良しとする意見と否とする意見がどちらも同じくらい散見出来た。こうなると是が非か決めるのは自分の心持ちである。
結果、僕的には風邪の引き始めのサウナ→水風呂は体に良さそうであった。リラックスしての帰路は随分と体の具合も良く思われた。深夜に翌日に控えた犬栓耳畜生のライブ練習があったのだけれども、発熱のためにお休みを頂く。申し訳ない。

翌日、少しだけ早起きして近所のマッサージへ。寝過ぎて体がバキバキだからだ。
多分僕よりも若い男性に全身を一時間かけてゆっくり揉みほぐして頂く。幾分か楽になった。
新栄DAYTRIVEへ、マスクをして向かう。
この日は暗黒大陸ふれあい企画へ出演。
犬栓耳畜生の演奏は大抵、練習というかどんな内容のものを目指すか一度か多くても二度のスタジオで確認してからの即興となる。今回のその唯一の機会をすっ飛ばしてしまったので本当の即興となる。不安?全くなかったよ。どうにかなるものだ、と思っていたし我々は未知のものをこれから作るのが楽しくて楽器を握っているのである。

毎回指揮をとる人間が変わる犬栓耳畜生、今回は森野メンバーによる指揮。
大まかな曲の展開と構想が書かれた書面を貰い、それを意識しての演奏。
大暴れする富田メンバー、炭酸メンバーを横目に音で大暴れするよう、心掛ける。
演奏がどうだったかははっきり言ってわからないけれども、やりたい事はやれた気がするしメンバーも気付きを得たようなのでとりあえずは良しとする。いずれ冷静に振り返る機会は必ずやってくるのだから。

この日は出演者も強者揃いで大いに盛り上がる日、の予定であったが体調のため大人しく過ごす。ノーアルコール、マスクで暖かくしてライブ観戦。SOCIAL PORKSのライブは胸が熱くなった。

この日もサウナでフィニッシュ。
サウナと風邪薬で生かされている。

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同イベント中、DAYTRIMにてお菓子食べ放題、ゲームやり放題の模様。
最高だったわ。

犬栓耳畜生(3人)での演奏。大阪のShukaiというバンドが格好良かった。

4日土曜日は午前中、仕事の研修。挙手制でかつ、その中の一部しか参加出来ない研修なので折角希望が通ったなら何かを持ち帰らんと意気込んで参加してはいるのだけれども入社半年の若輩が敵わないようなエースも参加しており、いやはや野心と反骨心が刺激される。

午後からは12月に初ライブを控えた新バンド「YONONACA」のアーティスト写真撮影。
これはもう断言してしまうけれども僕はこの手のアーティスト写真撮影というのがどうにも苦手で、特にここ数年太って顔の輪郭が丸くなってからは撮った写真を見返す度に「ああ...」という気持ちになるのでどうにも抵抗がある。いや太った自分がいけないんだけどさ。そんな感じだもんだからメンバーから「アー写(アーティスト写真の略ね)撮影をしよう!」と言われた時もメンバーからツッコミが入るくらいテンション低くて。けれども何だかんだ皆で街をうろつきながらカメラの前に立ってあーでもないこーでもないとやると楽しいものだ。メンバー松岡さんの言った「顔がないと愛せないじゃん」という発言が大変腑に落ちた。「ライブに遊びに来てね」と言うからには「こういう者です」という名刺じゃあないけれども、実体は提供出来ないと駄目だろうがよ、という話だ。

撮影後は新栄DAYTRIVEにて犬栓耳畜生でライブ。
この日は炭酸さんが別件でライブのため、富田夫妻に僕の三人で演奏。その瞬間に曲名を発表してそれにインスピレーションを受けての即興演奏。かつてない音数の少なさの中での演奏となったわけだけれどもそれ故に隙間が生まれやすく、それも相まってカラッとしたドライなバンドサウンドになったのではないかと思われる。

この日は共演バンドがペダルを多様するベーシストばかりで(というかベースとドラムのツーピースが一日に二組も出るというまた珍しい日だった)、ペダル好きのベーシストである僕は大変楽しかった。新栄DAYTRIVEでライブを観る時は時々二階最前列でステージ上を見下ろす形で演奏を観るのだけれども、この日はペダルも含めて観たかったので割とそこに張り付き。
遊びに来てくれた暗黒大陸ふれあいの荒木さんも転換中にそこに来られてエフェクターの話とかをしたのだけれども、それも楽しかった。荒木さん、BTTFのマーティがチラッと弾いてるトラベルギターを買ったそうで(何てマニアックな!)「ボディこそ小さいし玩具みたいだけれどもハムバッキングピックアップのせいか歪みのノリがとても良い」と満足気だった。僕も楽器の話は好きだもんだからニヤニヤしながらそんな話をした。荒木さん、大阪から来たShukaiの演奏が始まった瞬間両手を振り回しながらフロア最前列まで駈け下りて行った。
さもありなん、明らかに格好良いバンドの演奏が始まったぞ!って感じだったもの。

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空関係を多様しつつルーパーで重ねたりもし、時にはギターっぽいサウンドも出しながらちゃんとベースギターっぽい音色だったりとベース奏者としても見どころがあるし、フレーズも所謂『エフェクト多用のびっくりどっきりサウンド』というよりかはメロディアスで抒情的、ちゃんと音楽的な起承転結があってギミックで楽しむだけではなく音楽的にも美しい、という非の打ちどころのないバンドだった。しかしベーシストで、というかバンドマンでBOSS SL-20を使っている人を初めて観た。格好良い音だったので思わず欲しくなってしまった。パクったみたいな使い方しか出来ないだろうけれども。

自己紹介

舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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