「ミッドナイト奉仕活動vol.4」

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というわけでパイプカットマミヰズ企画「ミッドナイト奉仕活動vol.4」が無事終了した。

当日まで一体どうなるかと内心ドキドキしていたが、蓋を開けてみれば大入り満員、実に沢山のお客様が足を運んで下さった。感謝の念しかない。よく考えてみれば、あの出演陣で人が入らないわけがないのだ。すまない名古屋。

JONNYとパイプカットマミヰズの両方で演奏したわけなのだが、いやはや実にハードで楽しかった。ダブルヘッダーは肉体的には満身創痍になるけれども精神的には高揚感しかない。

水中、それは苦しいは圧倒的な構築力というか、歴戦で鍛えた表現力にただただ感嘆(笑う)しかなかった。ジョニー大蔵大臣さん、本当に素敵な人。
カイテイサカナタクサンを観ながら、やはりあのアポロシアターで感じた衝撃は間違いがなかったと再認識した。アグレッシヴだけども物語性を感じる。
踊ってばかりの国、まずはレコ発おめでとうございます。準備の関係でゆっくりは観られなかったけれども、どこかエロスを感じるスター然とした魅力、そしてその力は打ち上げでも発揮されていた。

昨日から販売を開始した「Dear Friends E.P」も沢山の方が買っていって下さったようで、とりあえず第4(5?)期パイプカットマミヰズ、幸先が良い感じである。

そして今このエントリーを高円寺UFO CLUBで書いている。今日はこの素敵なライブハウスに出演だ。ベースアンプの音作りに苦戦したけれど、なに、大丈夫。結局は気迫の勝負だしライブが始まれば色々なものを通り越して気持ち良くなってしまうだろうから。
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今日から

パイプカットマミヰズの面々と一緒に過ごす4日間。


・29日 「ミッドナイト奉仕活動vol.4」

・30日 高円寺UFO CLUBにて演奏

・01日 東京滞在

・02日 浜松ルクレチアにて演奏


パイプカットマミヰズに加入して半年経つけれど、ここまで濃密な時間をメンバーとともに過ごすのは初めてじゃないかしら。同じ釜の飯を食うとバンドとして結束力が固まるというのが僕の持論なんだけど、この4日間を経てバンドがどう変わるか楽しみだ。

とりあえず今日のパイプカットマミヰズ企画はJONNYも出演、舟橋久々のダブルヘッダーという事で頑張ります。

CD出来た!

楽器を買った 興奮冷めやらぬまま、29日の自主企画より販売開始予定の「パイプカットマミヰズ/Dear Friends E.P」の生産作業。

僕はひたすらにブックレットを印刷しては折る係。


結果、無事に54枚分の「Dear Friends E.P」が完成!

いやあ、自分達で作ると達成感あるなあ。


29日の自主企画より販売開始なので皆様是非お買い求め下さい!

聴くのに体力は必要だけれども、ガツンとした格好良い仕上がりとなっております。


続・我が逃走

Greco SGベース

楽器との出会いは、基本的に縁だと思っている。

溺愛している愛器 YAMAHA SBVはとりたてて欲しかったわけでもなかったのだけれども偶然手に入れて弾いているうちに一生涯愛していける一本になったわけだし、それ以来僕は基本的にお金を貯めて楽器を買うという事をしていない。自分にとって必要な良い楽器は向こうから転がり込んでくると思っている。

楽器には必要以上にお金をかけない。最近は1万円以上出すのもしり込みしてしまう。勿論安物買いの銭失いになる事も少なくないけれども、その楽器をどうにかしようとした経験値は金では買えないものだし、何だかんだで楽しんでいる。


そんな僕の手元に本日、また一本楽器が転がり込んできた。

パイプカットマミヰズチームでふらりと訪れた音楽系のリサイクルショップにて、ボロボロのGreco SGベースが壁にかけられているのを発見したのだ。見るとフロントピックアップが死んでおり、そのせいか5980円。全体的に錆は浮いているわ埃をかぶっているわでお世辞にも綺麗とはいえないけれど、その値段も相まって妙に気になった。試しに触ってみるとフラットワウンド弦が張ってある。弦高はかなり高いけれどもブリッジ側で調整が効きそうだし、ネックもひどい事にはなっていなさそうだ。

値段が値段だけに衝動買い。


続・我が逃走
ハードケース付で5980円!
良い買い物をした。


Gibsonの楽器って個人的に敬遠気味で、というのもあのメーカーの楽器にありがちな「ネック折れ」によるネガティヴなイメージとGibson社のベースの持つ「モコモコした音」のイメージがどうにもしっくりこないからなのだが、これはコピーモデルだからかボルトオン。古い楽器だからか木が痩せてしまい、ネックポケットに結構な隙間も空いているようだけれどもそんな楽器はプレベシジョンベースのボディにジャズベースのネックを強引につけたジャズシジョンベースで慣れっこだ。フロントピックアップが死んでいるので、リアピックアップのみでアウトプットしたのだけども決して悪いサウンドではない。

そしてこの楽器のユニークな点がブリッジに搭載されたミュート機構である。


続・我が逃走


ご覧のようにブリッジに設置されたスポンジが、ボディエンド側のバーによって上下し、弦振動をミューとしてくれるという寸法。ミュートするとサスティーンのない「ポコポコ」した音になって結構楽しい。


とりあえず弦をラウンドワウンドに換えて弾いてみたところ、ナットに不備があるのかネックは真っ直ぐなのに開放弦でビリつきがある。要調整。そして金属尾アーツは悉く錆びているし、ジャックはユルユルになっているので現場で使うとなると相応の処置が必要そうだ。

とりあえず自分でやれる範囲で弄ってみて、スタジオで大出力で鳴らしてみたいと思う。

自分よりも遥かに年上のこの楽器、長く付き合っていきたい。

「ナイストゥーミーチュー!はじめましてだらけの誕生会!」の巻

昨夜は友人の誕生祝、という事なのだけれどもこれが一筋縄ではない。

「イトウマコト」が僕の周りには2人いるのだが、偶然にも二人とも4月生まれ。一人はライブハウスPA、一人は狂った鍵盤奏者と浅からぬ仲の人達なので、日頃の感謝も込めて祝いの席を儲けれたらなあと思っていたのだけれども、尻の重い僕はなかなか動き出せず。

友人の「焼き肉くいてぇ」という一言を皮切りにやってしまうかという気分になり、2人の合同誕生日会を開催する事が出来たのだった。あの場合焼き肉、というキーワードが大切だったんだろうな。


最終的に集った面子を見ると


主役2人「誰?」

その人「はじめまして」

主役2人「まあいいや。飲もう」


みたいな流れになる面子がチラホラ混じっていて、うむ、コミュニケーション能力が決して低くない主役二人からすればこれはこれで面白い誕生会になったのではないか、と思った。知らない人に祝われる誕生日というのも、悪いものではあるまい。

飲み会の席ではハイテンションな人間を見ながら「俺って陰気だなあ」とチビチビ飲んでいる事が多い僕からしても、昨夜の席は面白かったもの。主役

主役2人も楽しんだようなので、ひとまず会としては成功という事で!

24日、全力で動き回るの巻。

昨日はスケジュールがギッシリと詰め込まれた一日だった。基本的に「忙しい」と自分で言うのは嫌いだし、自分で言うのには結構な抵抗があるのだけれども、ここ最近で「忙しい」と言える日があったとするならば昨夜がまさしくそれだったのだろう。


昨夜は金山のCLUB SARU にて非常のライセンス のベーシストkazさん企画に出演、普段なかなか立ち入る機会のないクラブでの演奏に胸を高鳴らせた。内装が随分とお洒落で、出演者にもステージを見下ろせる広々としたスペースが用意されており、快適快適。

共演者の方々が、共演する機会のなかなかなかった音楽を演奏する方々だったので実に興味深く各バンドの演奏を楽しんだ。グレッチのビグスピーアームのサウンドはえもいえぬ快感を感じさせてくれると再認識。あとあれだね、オールバックでビシッと決めた方々っていうのは漢らしくて格好良い。お客さんもビシッとキメた方々が多くて、そんなフロアを眺めながら物思いに耽る。

往来を歩いていて今日のお客さんに囲まれたら間違いなく自分は臆するだろう。それくらい体が大きく、そしてある側面においては攻撃的なファッションをした方々が今日は散見出来る。しかし今日俺は演奏をしに来ているのだ。自分にとって最高の武器にして最大の防具、エレクトリック・ベースギターとエフェクト・ペダルを用いて彼らをどれだけギャフンといわせる事が出来るのか。ステージに上がっている間は闘争なれば、今日の俺は闘争をしに来たのだ。逃走、終わり!闘争、はじめ!

考えているうちに出番がやってきた。


演奏の精度や僕のMCの是非(機材トラブルは何故起こるのか/電気信号に於ける歪みについて/ロックンロールには歪みが必要である、等々を得々とクラブで語る僕。見守るオールバック、リーゼント、そしてハンチングのお客様方。シュール!)は置いておくにしても、僕はただの一秒も臆する事なく演奏を最初から最後まで完全に楽しみきった。フロアからもこちらを集中して観ている気配が伝わってきたし、実に満足出来るライブだった。

一日通して様々な方々とお話したけど、皆さん良い人達だった。僕は無条件で体が大きくてタトゥーが入っている人(実際、バンドマンに於いては珍しくともなんともないのだけれども、こればっかりは幼い頃からの生活環境が関わっているが故にどうしようもないのかもしれない)にビビッてしまう小心者だけれども、少しだけそれが緩和されたのではないだろうか。


ライブ終演後、主催者のkazさんに挨拶をしてそのまま迎えに来てくれた吉田君の車に飛び乗る。

ライブ終了時刻、24:00。そしてパイプカットマミヰズスタジオ練習時間、24:00~29:00。ノー!

金山から東山の練習スタジオまで車で移動、片付け、挨拶と終演後はバタバタしていたので車中でやっと一息つけた。

唯一の心残りは同日同時刻に新栄でやっているベーシスト飲み会に参加出来ない事くらいか・・・。終演時間によっては或いは、と思っていたのだが、この時間ではしょうがない。言いだしっぺなだけに心苦しいなあ。


「あ、新栄通るわ」


・・・何だと!

吉田君に数分くれと言い残して、ベーシスト飲み会が挙行されている某中華料理屋(新栄CLUB ROCK'N'ROLLにここ数年の間に出演されたバンドマンなら或いはご存知かもしれない。そう、あそこである)に駆け込む。

果たして、親睦と交流、情報交換と酒に飢えた名古屋のベーシストが10数名集まっているのであった。ここまで沢山の人間を集めた三宅さん(GRANCH )、彼女の交友関係の広さを痛感した瞬間である。お馴染みの面々、そしてはじめましてな方含め、沢山のベーシストが一同に介しているというその光景はただただ感動であった。

願わくば彼らの輪に入って一緒に飲み、食い、語らいたい。

しかして僕には練習がッ!

うああああああ離せええええええええ


慌ててスタジオに駆け込み、結局一時間遅れで練習を開始する。メンバーには申し訳ないと思いつつも、微塵も怒らなかったパイプカットマミヰズ。不穏なバンド名の割に温厚な人達の集まりだよ。

で、朝5時まで練習、帰宅。

分刻みのスケジュールに「まるで芸能人だね」(吉田談)と言われるのも納得出来る移動距離ではあったけれども、面白くて愉快で刺激的な一日だった。バンドの用事で慌しくなるのなら全く構わないのだなあ、と同時に再確認出来た一日でもあった。

しかしこのエントリー、書いてる間にテンションがどんどん上がっているのがわかるね。読み返すと顕著。

まあたまにはこんなのもアリって事で。


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やっぱりデジカメだと画像が粗い粗い。
折角お洒落なクラブに行ったのに写真取ってないのが残念。

神田花音、ここに爆誕!


続・我が逃走
神田一家。
美鈴さんの顔がぶれているのはアクティブなお母さんだから!


というわけで、2010年4月21日17時45分、神田佑介&美鈴夫妻の第一子、神田花音(かのん)ちゃんが無事誕生した。JONNYの大阪遠征で十三にいた僕達に、花音ちゃん誕生の知らせと同時に送られてきた彼女の写真、早速中指を立てている花音ちゃんに「やはりあの夫婦の娘はパンクスであったか・・・」と一同驚愕したものだった。


出産は15時間にわたったらしく、それってば随分と長い時間のように思われるのだけれども、しかしてそれでも安産らしい。母子ともに健康極まりないようで何よりだ。

個人的には美鈴さん妊娠の知らせから花音ちゃん誕生まで、花音ちゃん誕生の軌跡を時系列をおって見てきただけに感慨深い。同時に、結婚式も出席したし結婚パーティーも参加したし2日間にわたるライブイベント、そして花音ちゃん誕生と最も身近な友人がこうして父親になっていく過程を見守るというのは、実に清清しい気持ちになる。結婚の知らせを受けて神田家で夫婦を前に涙ぐんだのが、もう半年以上もずっと前の事かと思うと感慨深い。


花音ちゃん、神田君に顔がそっくりだ。表情から眠っている時の様子まで本当に父親そっくりで、そのかわりというか手と足は美鈴さんそっくりである。「女の子なのに顔が俺に似てしまった」と神田君は笑うけど、どんな女の子になっていくのか本当に楽しみだ。

赤ん坊は、神聖だ。この世に生まれたばかりで全く汚れを知らない。神々しさすら感じるその存在に、僕はただただ感動するばかりだった。


バスドラの音に反応してお腹を蹴っていたという神田花音ちゃんは将来有望。

ロック夫妻にパンクスな娘の神田一家、どうぞお幸せに!

田中 宏昌『明日もし彼と彼女がストーカーになったら』


続・我が逃走


友人宅の本棚に本書が突っ込んであったので手に取ってみた。帯に「江川達也氏絶賛!」と書いてあって、友人の嗜好から鑑みるとこの文句に心惹かれたのかもしれない。丁度活字に飢えていた頃合だし、気軽に読むには良さそうだから借りて読んでみる事にした。

では早速粗筋を。



どこにでもいる内気で真面目な女子高生、真子。彼女はバイト先のファミリーレストランのマネージャーに遊ばれ、先輩百恵の薦めで店長の片桐に相談を持ちかける。片桐の優しい慰めの言葉に胸を打たれる真子だったが、それは悪夢への始まりにすぎなかった……。ストーカーと恋人の境はどこなのか?女子高生を主人公に、日常生活に潜む狂気と墜ちていく恐怖を新しい視線と角度で描いた話題作。選考委員長の江川達也氏も驚愕した、第5回U-30(アンダー・サーティー)大賞受賞作品!



今回はガンガンネタバレしていくのでここまで目を通して少しでも興味をそそられた方、レビューをザラリと読んでから本書を読もうと思っている方はご注意を。今回の書評はともすれば貴方の抱いている(あるいはささやかな)本書への興味を削ぐ事になりかねないので。

では続けるとして、とりあえず「店長がストーカー化→困った女子高生→自らがストーキングされたストーカーは、ストーキングを止めるという実例がある→女子高生、ストーカー化」という流れは、面白い。興味をそそられる。

しかしそれも本書の登場人物への共感、感情移入、興味をそそられてからこそなのではないだろうか。テンポよく物語が進むには進むのだけれども、その分人物の書き込みが足りないという気がしないでもない。もっと酷い言葉を使うなれば、登場人物が皆テンプレート的というか、お決まりのキャラクターばっかりで全然現実味がない。

現実は漫画や小説より多様性に富んでおり、人間というのはその複雑極まりない人生や経験の積み重ねによってその内面が出来上がっていくと僕は考える。故に「優等生キャラクターだから大人しい」というのはある意味では正解ではあるかもしれないけど(そうでない優等生もいるだろうし、勿論そうでない大人しい学生もいるだろう)それが全てではない。作者はどうもそれが全て、というかそれを強く打ち出して登場人物を描き過ぎな印象を受ける。「ギャルだから軽い口調で、そして勉強が出来ない」とか「女性を女性と思わない軽薄な男」の描き方とか、本当にテンプレートに則っているなと思った。大学で心理学を専攻し、カウンセラーを志しているカウンセラーの卵が「心理学的には・・・」と何度も何度も口にするのはもう現実味がないを通り越して「何だかなあ・・・」と思った。実際あんな人間はいないだろうし、あそこまで安易な心理学部生はいない。実際の人間はもっと複雑で、多様性に富んでいる。描写に行数を割けば割く程、登場人物に対して希薄な印象を受けてしまうのだから結局、感情移入出来ないまま読了してしまった。

ストーリー展開にも「こうしたら、こう!」みたいなご都合主義的な展開が見受けられ、どことなく腑に落ちない。

ラストも強引な印象を受けた。ストーキングという行為、そしてストーカーという存在への作者の主張がほんの少しでも垣間見えれば印象は随分と違ったと思うのだけどなあ。


しかして本書は、ファミリーレストランの裏側を垣間見るには丁度良い(作者はしっかりと専門書で研究を重ねたようであるので、納得である)。あと気軽に読むには丁度良い分量で、かつ複雑なトリックや頭を使うような殺人事件も起きないので気楽に読める。「金返せ!」と叫びたくなる程つまらなくもないのでサックリ読むのが吉。

ただいまの後には何て言おうかな。

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名古屋戻り中、吹田SAにてnothingmanとJONNY(+敏腕スタッフ吉田ヒズム)。
よく見ると最後方にてnothingman今井さんが変顔を披露している。

ライブとは、僕にとって闘争に他ならない。
それを再認識するのに十分過ぎる一日だった。
十三FANDANGOという大阪のライブハウスに、JONNYとレーベルメイトnothingmanで訪れたのは2010年4月21日。親友夫妻が新しい命を授かった日(これについては後日、また)、僕は大阪で体中に傷をこさえながら兎にも角にもまずは自分、自分が納得するようなライブを敢行しようとしていたのだった。

前夜から所用で別行動だった野々垣メンバーが抜けた分、敏腕スタッフ吉田ヒズム(fromパイプカットマミヰズ)を加えたJONNY班が名古屋を出発したのが当日午前10時。「時間的にギリギリになるかも」という話だったnothingmanチームの方が余裕を持って会場入りしたというのはどういう事だ。JONNYというバンド内では時間の流れ方が独特なのかという疑念すら湧く。

さてスマートかつ円滑な会場入りを行ったnothingman、果たしてライブは本当に素晴らしかった。人よりは少ないものの、相応に色々なライブを観ているけれどあそこまで環境に左右されずにブレない演奏を行うというのは素晴らしい。いやさ、ブレないどころか以前観た時より確実に良かったろう昨夜のnothingman。
県外のライブで一組目、これって凡百なバンドだったらば結構な確立で淘汰されかねない状況なわけだけれど、あっという間に開演間もない、あの独特の賑やかな空気を一変させたのは流石だった。フロア、完全にnothingmanの音楽に集中していたものなあ。出順や土地なんてものは本当に良い音楽、ライブの前には全く関係ないというのを証明してみせたnothingman、僕はもうただただレーベルメイトとして誇らしい思いで一杯だった。

そしてJONNY。
正直に腹の内を打ち明けると客席の様子はステージ上の演奏とは別次元に存在し、良い影響を与えあえども決してネガティヴな関係であってはならないと頭では理解していても、少なからずフロアの様子を伺ってネガティヴな影響を受ける事がJONNYではあった。
客席の顔色を伺う、ではないけどこちらの様子を伺っているフロアに対して、切り込んでいくわけでもなく懐柔、いや違うな巻き込んでいこうといい意識が無意識の内にあったのかもしれない。そういった考えを否定はしないし、それが正解な瞬間、ライブも恐らく存在はするのだろうけれども少なくとも自分には性に合わないと自覚した今、自分はフロア関係なく、誰に嫌われようとも無視されようとも少なくとも自分に恥じるような不甲斐ない演奏だけはすまい、と心に決めていた。
ライブに於いて一番の罪悪は酷い演奏をする事ではなく、気合いの足らない、気持ちの入らない演奏をする事だと再認識した故。
だから今日は最初から最後まで気迫だけでもいい、自分の音で、自分達の音楽で全てを圧倒する位の気持ちで望んだ。

で、ライブ終了後、気付いたら右腕は内出血して大きな痣が出来ているし左足の膝はどこかに打ちつけたのがじんわり痛む。体中ギシギシになって不具合が生じていた。
恐らくはフロアに降りた際に机や篠田君のギターにぶつけたのかもしれないし、お客さんに胴上げされて(そんな奇跡みたいな瞬間があったのだ)落下する際に打ちつけたのかもしれない。でもそれらの傷というのが、そしてそれに終演まで気付かなかった事が、自分が気持ちの上では自分に課した課題をクリアした事の証明のように思われた。

ライブというのは僕にとって闘争に他ならない。
野々垣メンバーを擁したJONNYとしては最後の関西遠征、現時点ではベストな領域に入る演奏が出来たのではないか、と考えている。

MXR Blue Box

病院に診察に行った。前回の診察の時に話した通り、5月初めに腕の中に入れたインプラントを除去する手術を行う事になった。あばよ、針金。

採決や心電図等様々な検査を終え、全てが終わった頃にはもう病院にたっぷり2時間はいたのであった。待合室でコックリコックリやっていたら勤務を終えて帰られる看護士さん(どうやら整形の待合室は看護士さん達のロッカールームに繋がっているらしく、制服で通られた看護士さんが私服に着替えて帰っていかれるのを何度か見た)に奇異な目で見られてしまった。待合室で眠ってしまう患者さんって、そんなに珍しいのかなあ。それとも僕が胡散臭いだけか。

まあ、いいか。ザ・フロイトの小森君から借りたエフェクターの音を出したので、感想を備忘録代わりに書いておく。


続・我が逃走


今回音を出したのは老舗メーカーMXRの「blue box」という機種。原音の2オクターブ下、それもブリブリに歪んだ音をプラスしてくれるエフェクターである。コントロールはアウトプットとドライ音とエフェクト音のブレンドコントロール。見た目もスッキリ爽やかな本機は、かの有名なSONIC YOUTHのメンバーが全員足元に置いていたという話があって、そういうのが好きな愛好家はとりあえず試している様子。僕も興味があって試してみた。何か刺激的そうだし、身近なギターリストが昔これでアンプをトバしたりと興味深い話も聞いたので。


結論。ベースで使うには奏法が限定され過ぎる。ただでさえ音程が低いベースに2オクターブ下の音を足したところでほとんど「音」にならずに「圧」だけになってしまうし、かといってさり気なくオンにしておいて「圧」だけを足そうには、ブレンドコントロールを調節、アウトプットレベルを最大にしてみた所でドライ音の音量が小さ過ぎる(気になったのがブレンドコントロールをドライ側に振り切ってもエフェクト音が出っぱなしだった事。元からこういう大雑把なブレンドコントロールなのか、それとも不具合なのかどちらなんだろう)。というわけで常時オンというわけにもいかず、思い切った音作りを試みる。

エフェクト音多め。それで各弦12フレット以上のハイポジションを弾いてみる。すると昔懐かしい(僕にとっては比較的現役)ファミリーコンピュータっぽい音がする。トラッキングはそこまで良くないので早いパッセージを弾くのには向いていないものの、この音色には何だか心くすぐられるものがあった。

4弦開放とか12フレット以下はもう、話にならないので割愛。ベースで使うには圧倒的にハイポジション。

あ、ちなみに音量はやはり小さめなので画像のようにアウトプットレベルはほぼマックスまで振り切る事。こうしても十分かは怪しいけれど、12時とかだと恐らくアンサンブルの中では使えないだろう。レベルがガクッと落ちるはずだ。


個人的には嫌いじゃない。どころか好きなエフェクターかもしれない。勿論奏法がかなり限定されてくるしオンにするシチュエーションも相当稀ではあるだろうけれども、恐らく「不器用」とか「扱いづらい」とか言うエフェクターじゃないのだ。個性の塊のような音を聴くと、何故だかSONIC YOUTHメンバーの足元にこれが置いてあったというのがひどく腑に落ちるのである。何だか俺に足らないのは前衛的な表現をする、その気概かもなあ、なんて思わされちゃうエフェクターだ。

龍宮ナイト出演してきたよ!

『龍宮ナイトDVD』発売記念イベント最終日、その名も「龍宮ナイト其の二十五」にパイプカットマミヰズで出演してきた。初日にJONNYで一組目、最終日の今日にパイプカットマミヰズで最後に出演したのでこの3日間の最初と最後を飾れた事になる。個人的にこれは凄く嬉しかった。


会場となるK.Dハポンは今、芝居の公演の関係でこんな感じになっていた。


続・我が逃走
流木を組んで作られたステージ。
結構しっかり組まれているのでよじ登る事も出来る。
実際、クリトリック・リスさんはよじ登っていらっしゃった。


流木を利用して、入り口からトイレ前、そして二階席までハポン内の全てがセットになっている。「姥捨」という公演を挙行する故にこうなっているようだけれども、こんなシチュエーションに立ち会えるのはハポンならでは。会場入りした段階で物凄く興奮した。ハポン自体、普段から趣のある場所だというのにこのシチュエーションは嬉し過ぎる。

で、演奏はあつらえられたステージ(普段のハポンにはステージというものがない)上で行う事になるわけなのだけれど、ギターアンプ×3(その内一つは実に巨大)を使用するパイプカットマミヰズ、まずはリハーサルの段階で機材配置で頭を使った。こういうのって本当に楽しい。ハポンのスタッフさんには大変迷惑をおかけしたと思います。申し訳ありません。


でイタリアンバイキングを楽しんでイベントスタート。映画上映もBLOW BOHEMIA の緊張感溢れるビートに癒しともいうべきギター、そのキャッチ・アンド・リリースによる快感を堪能し、DODDODO の無邪気さと、そして感涙するお客さんも少なくないのが納得の歌を堪能。

クリトリック・リスドラびでお のユニット「ドラトリック・リス」も大いに会場、沸く。個人的にこのお二方のユニット形式、興奮した。クリトリック・リスさんの生々しいスタンスにドラびでおさんの超絶なドラミングの融合はまさに芸術。そりゃあアンコールも出るよ。実に龍宮ナイトらしい瞬間を感じたのだった。

で、パイプカットマミヰズ。

本日が舟橋デビュー戦という事でそりゃあ気合も入るってもの。とにかく一生懸命、一秒たりとも気を抜かずに演奏したつもりだけれども、お客さんからも良いリアクションを終演後に頂けて本当に良かった。今までメンバーの入れ替えはあれども4年間以上活動を続けてきたパイプカットマミヰズ、新加入のメンバーとしてはバンドの雰囲気を悪い意味でブチ壊すのだけは避けたいと思っていたし、良い意味で新しい一要素としてバンドに有機的に作用出来たらと考えていたのだけど、どうだったでしょうか。


終演後は新栄に移動して打ち上げ。少人数ながらしっぽりしっかりと打ちあがる。

ドラびでおこと一楽さんの海外公演での思い出話、そして世界中の興味深いメディアアートの分野のアーティストの話等はただただ刺激を受けるばかりだったし、音楽や芸術に対するスタンス、そして今後の音楽の発信方法やミュージシャンが如何に作品を世に出していくかという話にはただただ感銘を受けるばかりだった。お人柄も実に心優しい方で、僕ぁ一発でお慕いしてしまったよ。そりゃあ世の中気がふれたような音楽をやっていて格好良くて、実生活でも一癖も二癖も、それこそ気のふれたような人間もいるだろうけれども臆病な僕にはそういう人っていうのは尊敬や感動はせども親しみを持って呼びかける事はなかなか出来ない。けれども一楽さんはキャリアに雲泥の差がある僕にでもしっかりと目を見て会話をし、こちらの言葉に耳を傾けて下さる方だった。いやはや、もうね、素敵過ぎる方だった。


そんなこんなで無事帰宅し、こうやってエントリーを投稿しているわけなのだけれども、つくづく龍宮ナイト、出演出来て良かった。名古屋の代表的なイベンターのお一人であるわかめさん自体は数年前から存在は存じていたものの、こうしてやっと関わる事が出来たわけだし、何より今日の素敵な一日は今後音楽をやっていく上で、表現という行為に手を染めていく上で必ずや僕の支えとなり、糧となり、刺激となってくれるであろう。

DVD製作、そしてイベント運営とわかめさんは大変な労力を費やされたと思う。勿論誰に強要されたわけでもなく、わかめさんの欲求で動いてらっしゃる事だとは思えども、最大級の感謝と賛辞の念を捧げたいと思います。



追伸:本日ご来場頂いたお客様がやっておられる「農村」というバンド、何と不完全密室殺人の音源を御自分のライブのSEとして使って下さったそうで。おいおい、こちとら夢見心地だよ。頂いた音源もしっかり聴かせて頂きます。本当に有難うございました。

『祭』映像

09年9月11日の事である。

お互いの表現欲求に忠実にその活動を繰り広げてきた2バンドが、それぞれの存在意義を賭けて、そしてまたお互いのバンドへの愛情、信頼を賭けて2マン企画を挙行した。

両バンドが出会った場所で、両バンドのみの出演で彩られた約2時間。やるならば相手はこのバンドしかいない。2バンドの誰もがそう思っていたし、やるからには名古屋のアンダーグラウンドシーンに楔を打ち込むくらいの事をやらねば意味がない。そう感じていた。結果、選ばれたのはお互いが交互に演奏する進行形式。

ザ・フロイトVS不完全密室殺人『祭』である。

この映像は、そんな『祭』の記録である。


ザ・フロイトVS不完全密室殺人『祭』映像



というわけで、去年行った『祭』の映像が動画投稿サイトyoutubeにアップされています。

機材を全てフロアに下ろして限定70名で行われたこの2マン企画、名古屋で活動を行ってきた両バンドの魂とプライドを賭けての一日となりました。この日のために限定グッズを作成したり、共同で限定音源(それぞれのカヴァー+合作一曲)を作成したり、綿密な打ち合わせをしたり、ツアーに出たりとと春を過ぎた頃からこの日のために様々な準備をしてきました。いや、まだ一年経っていないのに懐かしい。

当日は70名のお客様が新栄CLUB ROCK'N'ROLLに駆けつけて下さいまして、決して快適とはいえない環境の中(これは今後の課題点であると思う)、終始盛り上がって愉しんで下さった様子。

交互に演奏していく進行形式故、お互いの演奏に触発されてどんどん熱量があがっていく両バンドの様子、一緒に演奏する事でしか生まれ得ない熱量等、様々な瞬間で刺激的でした。


是非、じっくりとご覧下さい。

嘔吐、嘔吐、更に嘔吐。

畜生め、色々と出歩いたりしている割に写真を撮っていない。

色々と忘れっぽいからこうして毎日の記録を書き綴っていて、その記録をより鮮明にするために、その記録を読み返した際に少しでも面白くするためにわざわざデジタルカメラまで購入したってえのに、結局こまめに撮影しないんじゃ意味がないじゃあないか。

最新型から一つ前のモデルを購入したので、それが本当に古いものになってしまうまでに元はとらないと、と貧乏臭い発想ではあれども切実に思う。慢性的に活字に飢えている僕はよく色々な人のブログを読んでいるのだけれども(中には実際にお会いした事のない方のブログでも面白い、と感じさせられるものも結構あってそういうブログは単純に読み物として優れているのだろうと思う)、やはり生々しい写真があると読み手としてもただの記述が鮮明な記録になるものなあ。例えばライブに行って物凄く興奮しました、ってだけより生々しいライブ写真を一枚見せ付けられる方が伝わる事ってあるのかもしれない。否、それプラスアルファ、生々しい記述があった方が記録としては秀逸だろうな。なんて。


先程まで新栄でお酒と李さんの作って下さった中華料理を胃袋に叩き込んではCLUB ROCK'N'ROLL前の立体駐車場まで這いつくばるようにして出向いてはトイレで嘔吐、という一連の流れを何度か繰り返していた。飲み慣れないお酒を飲むとまずはテンションの高揚、次に胃の辺りからじんわりと広がる不安感に苛まれる。肉体的にアルコールというものに対して慣れておらず、身体がアルコールを受け入れられずに嘔吐してしまうのは残念な事だ。酔っ払って嘔吐しにトイレに篭ると、精神的に内に内にと閉じこもってしまって、良くない。

獣畜生みたいになりながら便器と顔をつきあわせて、気付いたら結構な時間を密室で過ごしていた。

嵐のように過ぎ去った時間を思うと、たったの数時間しか経っていないけれども今となっては良い思い出だ。

楽しい日々を送るのに必要なのは、沢山の娯楽でも相応のお金でも大量のアルコールでもなくて、凛とした高邁な精神だと気付かされた。


こうやってキーボードを叩きながら静かにテンションが高いのは、脳にアルコールが作用しているからなのかもしれない。

龍宮ナイトに出演してきた。

JONNYで龍宮ナイトその二十三に出演してきた。


オシリペンペンズに衝撃を受け、カリスマ性という奴を目の当たりにし、俺はあとどれだけ色々なものをインプットしたりステージに立ったり悩んだり迷ったり確信すればあの貫禄を、あの風格を、そしてあの美しさを手に入れられるのか、と思いを馳せた。生まれつきのものも勿論あるだろうけれども、それだけだとハナから諦めるのは違う事である。望んで足掻いた結果、手に入らないなら手に入らないでその過程、悪あがきこそが美しい。


今日のJONNYの演奏について。

勿論大前提としてライブが失敗だったわけではないし、あの場に於いて全力を尽くした。会場が騒然となる程ひどいライブをしたわけでもない。それでもこの不甲斐無さが残るというのは、やはりバンドとしての更なる高みを渇望する求心力、そしてバンドとしての弱さが浮き彫りに、少なくともメンバー間で確信出来てしまったからだろう。

音楽というのは美しい、或いは耳に残る旋律と精神を高揚させる進行が必要であるとされる瞬間が多いと思うのだけど(勿論その限りでないのも理解しているつもりだ)、バンドでのライブ演奏というものは気迫で伝わる部分も多いと僕は考えている。

死んだ精神で演奏される死んだ音楽よりも、己の全てを賭して演奏される、結果的に不安定な音楽の方が人の心を掴んだ瞬間というのを僕は何度も観ているし、素晴らしい音楽の背後に演奏者の感情が見え隠れし、究極的には人柄までも滲み出てしまうステージというのは演奏者に物凄く感情移入してしまう。

主観的な話になるけれど、気迫がものをいった瞬間というのを今まで何回もやってきたライブで幾度となく経験してきた。

今日のJONNY、想像を絶する気迫が顕在化するまで至らなかった。己の限界を超える何かが出るライブが結果的に達成感があるのだけれども、今日は様々な要因(外的要素は一切ないですよ。全てはバンド側に起因するもの)により100%以上のものは出なかった。

悪いライブではない。しかし史上最高記録を打ち破るライブではない。

これは勿論、ライブを愉しんで下さった皆様を否定するつもりもなければ裏切るつもりも毛頭ないのだ。けれどもバンドマンとして、毎回最高以上のライブをしなければいけないと思うのだよ。

そういった意味では今日のライブは実に学ぶべき事が沢山あった。バンドとして取り組むべき課題が浮き彫りになり、そして今後のライブ活動が愉しみにもなった。


バンドは這い上がる方が面白い。

右手の肉を少しばかり持っていかれたし、左手の薬指も痛めたりしたけれど充実感のあるライブだった。

過剰書きでツラツラと。

stickamっていう動画配信コミュニティがある。webカメラを使えば誰でも気軽に全世界に向けて動画をオンタイムで配信出来る。素直に面白いので相応の頻度で利用しているのだけど、昨夜は久しぶりに再開したtwitterで告知の後、配信を開始してみた。普段ならば揃わないような方々がチャットに参戦して下さる。stickamにわざわざtwitter用のボタンが常設してあるのはこういう事か、と実感する。しかし様々なコミュニティを利用して宣伝、告知、そして配信をしている現状を鑑みると様々なメディア(twitter、ブログ、stickamは一個人が所有出来るメディアであると僕は考える)をを活用して自己を発信していける現状は子供の頃に夢描いた事に他ならず、こうやって20代も半ばを過ぎた自分が愉しんでいるのは喜ばしい事だ。昔の自分に言ってやりたい。もっと発想を磨いておけ、将来お前は一個人でもスペックさえ磨けば様々な事が出来るのだ、と。


・弦高調整、ネック調整に必要な六角レンチの手持ちが散らかった部屋の藻屑と散ったので買出しに出かける。楽器の取扱もしている大型リサイクルショップに向かったのだけれども見つからず。近場の楽器店に入った所、在庫があるにはあったのだけれども800円以上する。何となく気がのらずに買うのをやめ、金物屋へ。あったあった。300円をきる安価な中国製の六角レンチセットだけれども、潤沢な工具を揃えた勤務先で愛器の調整をする事が多い事を考えれば全く問題なし。楽器の調整を無事に終えて、さあ今夜は「龍宮ナイト」出演である。ベースギターをブリブリ弾き倒すぞ。


・箇条書きで書き連ねる程、トピックがなかった!

ライブハウスへ行った日記。

昨日は伊藤誠人君がやっているバンド Rath la si、そしてお馴染みDr,Rightのライブを観に新栄CLUB ROCK'N'ROLLへ。


Rath la siはヴォーカルが決まるまで時間がかかったバンドだった。メンバー全員揃う以前から伊藤誠人君伝えで話を聞いていたので、観に行く僕としても感慨もひとしお。終演後に配られていたアンケートに書いてあったメッセージによると、実に一年近くスタジオに篭る日々が続いたようで、これってきっと、しんどいとまではいかなくてもただただ楽しいだけってわけじゃあ決してなかったんだろうなあと思う。未だ見ぬ逸材を心待ちにし、アンテナを張り巡らしつつ日々己達の鍛錬をしてきた楽器陣に、最大級の敬意を払いたい。

そしてそして。ライブ本編はというとその一年分の感情が爆発したような発散っぷり。ドライブ感とヴァイブスの塊のような演奏で、何だか感情が物凄くのっていた。初期衝動という言葉が相応しいかもしれない。満を持して加入したヴォーカル嬢も実に堂々たるもので、ライブハウス初出演とは思えなかった。

それにしても伊藤誠人君ってどこで弾いてても伊藤誠人君なんだな。あいつは目立つよ。


で、Dr,Right。このブログではすっかりお馴染み篠田Pの登場である。しかし篠田君よ、いよいよもってして篠田Pって呼び方が普及してきたね。おっと話が逸れた。

Dr.Rightは何だかんだで久しぶりに観たのだけれども、正直ハッとする程良かった。フライヤー配りに控えていたので客席後方で観ていたのだけれども、本当に驚いた。バンドとしての各々のスペック、それが実に高水準の次元で有機的に機能していたように思う。5曲近くやったはずなのだけれど、アッという間だった。


で、終演後はフライヤー配りをし、Rath la siメンバー様と雑談(個人的に人間的にも格好的にも洒落たメンバーと並ぶと薄汚いコートを着た薄汚い僕って相当惨めに見えると思う)。然る後、帰宅。

今日観た2バンドはこの先、どんな形であれ活躍するんじゃねえか、なんて漠然と思った。基本的に近しい人間がやっているバンドって自らの卑小さ、低俗なプライドがあるが故にこうやって褒めるどころか、認める事にさえ抵抗があるのだけれど。それでもそう思ったのだから仕様がない。

貧しい毎日。

お金があれば、お金さえあれば散財したい対象


・ら・けいこ    ・・・デブセブ麺が食いたい。もはや二郎とは別物の一ジャンルになった感がありますね。

・CD        ・・・ドン・キホーテの楽屋でありえないラインナップが500円で売っていた。

・本         ・・・西尾維新の新刊出たみたいね。

・パッチケーブル・・・エフェクター買う度に必要になってくんだから、これはもう随分と足りてない。

・シールド     ・・・シールドによってアンプの出音が変わるのを実感してから興味があります。


こんな日記書いてたら心まで貧しくなるぞ!

でも「如何にお金をかけずに楽しむか」という工夫をするようになっている点では豊かさも得たかもしれんなあ、と思う。

TECH21 SANSAMP BASS DRIVER D.I

僕が楽器や機材についての事を書く時っていうのは5割の確立でそういうモチベーションが高い時、残りの5割は特に書く事がない時だ。今日は残念ながら後者の5割。書きたい事はあれども、まだ書けない。おいおい書ける時も来るだろうけれども、今がその時でないという事だ。

書く事がない時は書かなきゃいい。恐らく、大半のブロガーはそうしている。実際僕の周りの人間で僕程あけすけに、そして律儀にブログを更新している人間は他にいないのではないだろうか。何だか自分を誇るような言い方になったけれども、決して自嘲する事はあれども、誇る事ではない。自らを誇れるバンドマンはこうやってキーボードをタイピングする時間があるなら演奏技術の鍛錬に勤しんでいるだろうし、作曲したりしているだろう。或いは刺激に貪欲であろうと何がしかのインプットを探しているのではないだろうか。良いリスナーが良い音楽家であるとは決して限らないけれども、良い音楽家は良いリスナーであるのは往々にしてある事なのだから。

僕はといえば、ただただアウトプットする事ばかりに夢中になっていて、今もこうしてキーボードに向かっている。

これはもう妄執だ。僕は何年後かに自分で読み返して愉しむためにこうやってブログを毎日のように更新し続けている。それと同時に自分に自己顕示欲を満たしているってわけだ。そりゃあちょっとは文章を構築し続ける事で文章力、語彙力は上がるかもしれない。けれども僕はベースギター奏者であって文筆業を生業とするわけではないのだから、本来ならベースギターを握っていて然るべきである。

しかし今夜も僕は、自己顕示欲と自分の日課の奴隷となってこうやってブログを更新している。せめてベースギター奏者らしく楽器の事や機材の事を書くのは罪悪感の発露と思って頂いても構わないだろう。


さてあけすけに自分の弱みを曝け出した所で、今日はいつかは書かねばならないと思っていたこの機材について書き綴っておこうと思う。自分の本音を吐露したついでだ、どうせなら記念になるような印象深いものについて書きたい。というわけでこれだけは外せないってエフェクターについて書こうと思う。


楽器演奏者が自分の最良の相棒と出会う事というのはそうそうないだろう。ましてや自分の演奏者人生を変えてしまいかねない出会いというのは稀だろう。中には演奏が充実するかしないかは腕に起因するもので、楽器や機材等の媒体はそれに関与し得ないという向きもあるだろう。けれども僕は今回紹介するエフェクターと出会った事で、演奏者として育てられ、そして自分の『声』を手に入れたのだ。そういう出会いもあっていいと思う。


続・我が逃走


一体今までどれだけ多くのベース奏者がこのエフェクターについて語ってきたのか定かではないが、恐らくその数は物凄い人数に及ぶのではないだろうかと思う。発売以降、今やスタンダードとなってしまった本機はベーシスト諸兄なら既にご存知だろう「TECH21 SANSAMP BASS DRIVER D.I」である。

このダイレクトボックスにイコライザーを搭載したアウトボードプリアンプが登場してから、誇張ではなく世の中のベーシストの大半の音作りにこいつが関わる事になってしまった、それぐらいスタンダードな、ともすれば最も有名なベース用のエフェクターだろう。もし貴方がこの黒い箱の音を聴いた事がなく、聴いてみたいと欲するならばどこか最寄のライブハウスに行けばいい。かなりの高確率でその日の出演バンドの中にこれを使っている人間がいるはずである。

僕が音作りに悩んでいた時代に本機とは出会った。購入後、その足でこいつをベースケースのポケットに忍ばせて先輩が働いてるスタジオへお邪魔し、夜通し研究したものだ。直後に控えていたサークルの夏合宿にもこれを持っていき、名古屋へ帰ってくる頃には僕はスッカリこいつの虜になっていた。

ツマミはドライブ、プレゼンス以外ほぼ時計でいう1時。それでスイッチをオンにすれば僕は幸せになれる。マッチョになって密度が増した低域は僕の自尊心を守ってくれるし、攻撃的にドライブした高域は僕の反逆心を忘れないよう鼓舞してくれる。購入以来、これをオフにして人前で演奏した事なんてほんの2,3回だろう。もはやベースと一体といっても差し支えないかもしれない。

サンズアンプは僕の宗教、僕の武器、僕を惹きつけてやまない。


ちなみにどうやらモデルによってコントロールも音も違うようで、篠田君所有の最近のモデルと僕の所有機は、スイッチの数が違えば、音も違う。新モデルの方が音量も大きめで、そして各ツマミの効きも派手である。見た目的にも、操作性的にも個人的にはこちらのモデルの方が扱いやすいと感じる。


無人島に一つだけエフェクターを持っていっていいというならば、躊躇う事無く僕はこれを選びます。

『パニック・フライト』


続・我が逃走


『バットマン・ビギンズ』でのキリアン・マーフィの演技が印象深かったので(スケアクロウの人ね)、同年に公開された作品『パニック・フライト』を観る。


この映画、日本では劇場未公開作品なんだね。確かに地味目っちゃあ地味目な第一印象を受ける映画ではあるし、大掛かりな大ドンデン返しやCGが駆使された作品ではないから日本の興行会社がスルーしたのも何となくは頷ける。けれどもこれ、小粒ながらもスッキリまとまっていて決して駄作ではないと思うのだけれど。

では粗筋いってみよう。



マイアミの豪華ホテルでマネージャーとして働くリサは、郷里テキサスからの帰りに深夜フライトに乗り込む。偶然にも隣席には空港で知り合った男性リップナーがいた。だがリップナーの正体は、要人暗殺を企むグループの一員だった。リサの勤務するホテルに宿泊する要人の部屋を変えるように脅迫するリップナー。要求をのまなければリサの父親の命は無い。地上30,000フィート、密室と化した機内でリサとリップナーの静かな闘いが始まった…。



主人公のタフさ、そして聡明さが演じるレイチェル・マクアダムスの快活なキャリアウーマン然とした風貌からかすんなり納得出来る。こういうパニックものに於いてはそういう主人公像が物語上でも必要で、ストーリーを進める上でそこに違和感があると映画に感情移入できないまま観終わる事になってしまうからして、このキャスティング、そして俳優の演技に惜しみない賞賛を送りたい。

主人公を脅迫する役どころのキリアン・マーフィーだけれどもこの人のこのどこか冷たく、粘着質で背筋にゾッとくるような薄気味悪さというのは今回も遺憾なく発揮されていた。ジョナサン・クレイン/スケアクロウを演じた時に醸しだしていた胡散臭さというのがより深度を増して怖さになった感じ、とでも言おうか。いずれにせよこの人の演技を楽しみにして本作を視聴した僕には楽しい演技。

前半はね。


飛行機を降りた後の追いかけっこ、家の中でのアクションはつまらなくは無いものの、やたら長く感じたのは飛行機内の展開がテンポが良かったからか。

だけれども作品全体としては一息に観る事が出来る作品。決して派手ではないものの、愉しめる映画である。

レコーディングしたのね。

続・我が逃走
パンツ一丁で熱唱する吉田メンバー。
ヴォーカル録りは周りで片づけが行われる中、一つずつ確実に進行した。
エンジニア篠田「片付けながら歌録りって聞いた事ねえよ」


ライブ 終了後はそのまま朝までレコーディング、である。

「音楽やってれば疲れない!」ってわけでもなく(実際無駄な筋肉を使う音楽のやり方をしていると思うので、結果疲れる)単純に今日しかやるタイミングがなかっただけだ。


前回のプリプロダクションを踏まえ、気迫十分で録音開始。プリプロをやっておいたからこその安心感があり、それがあるから演奏に集中出来る。

パイプカットマミヰズはその曲故に(曲のテンポがガンガン変わる。メンバー間の呼吸のみであわせたりもする故)一発録音しか不可能なのだが、この一発録音というのがまた曲者である。

最近の実例で言えばJONNYはまずドラムを録ってベースを録って(あるいは一緒に録って)、ギターを重ねてギターを重ねてギターを重ねて、で歌を最後に入れる、等個別に録っていくが故に例えばベースで失敗があってもドラムの人は一度良い演奏を録音してしまえばもうあとはゆるりとソファーにでも座っていれば良い。

しかし一発録音は他の楽器の音を拾っているマイクに、爆音で鳴らされているギターやベースのアンプの音が入り込んだりするために、誰かが演奏ミスを犯すと全員演奏を中断せざるを得なくなるのである。

これがねえ、もう、本当に曲者だったよ。勿論、一発録音だからこそ出る雰囲気、ヴァイヴスも存在する。個人的には一発録音は気持ちが宜しい。慣れ親しんだ方法論ではあったし、楽器毎のバラ録りに比べれば変に緊張もしない。しかし誰かがミスすれば演奏が止まる、という所でメンバー間の気遣いは、確実に生まれてくる。

そりゃあそうだろう、例えば僕が同じミスを何回も連発したら申し訳なくなって頭を床にこすりつけたくなるだろうし、ひょっとしたら他のメンバーはそんな僕を蹴っ飛ばしたくなっているかもしれない。で、そういうナーバスな感情ってレコーディング作業に於いては弊害でしかない。僕みたいな人間は特にそうで、半年間一緒にスタジオに篭ってきた結果、思うに他のメンバーもそうだろうと思う。

幸い皆、朗らかな空気の中レコーディングを終了する事が出来た。まあ今更、演奏ミスで喧嘩とか、ないか。大人だしな。

無事予定していた曲を全て録りきり、これ以降はミックス作業、編集作業に入っていきます。

4月29日に間に合いますように!


ちなみに、一瞬エンジニア篠田P、ドラムの駒田君以外のメンバーが全裸に近い半裸になった瞬間もあった。罰ゲームというか緊張感、集中力を高めようと思い、誰かがミスをする度に全員脱いでいった結果なのだが、演奏中に視界に入った某メンバーのナニの大きさにビビッて逆に動揺した旨を記しておく。

ライブやってね。

JONNYで「やったぜ!ノム杯」に出演してきた。

ライブ前、著しい体調不良に襲われる。サンセットストリップで良かった、と広い控え室のソファに横になるものの、色々な雑念が頭の中に湧いては消えたりして全然休む事に集中出来ない。何か頭の中、意識がワシャワシャする感じというか。そういう時に限って変に意識が鋭敏だから困るんだな。


しかしその気持ち悪い感覚も一度ステージに立てば霧散した。

あとはもう満員のお客さんを前に全力で演奏した。昨夜のノム杯は物凄いお客さんの入りで、サンセットストリップが満員、それってつまりフロアの熱気が物凄い事を意味する。酸素が薄いのが実感出来る。

ステージ上もきっとこれは大変な事になってるんだろうなあと思っていたのだけども、実際転換でステージ脇からステージに上がった瞬間にビックリした。控え室とステージ上、扉を境に完全に空気が違うのだ。ステージ上と比べたら煙草の煙が充満した控え室の空気でさえも、清清しいものに感じる。あまりにもあんまりな事態に笑みがこみ上げてきた。僕にとってライブハウスはこういう場所であって欲しい(お客さんは快適に楽しんで頂けたら、とは思うのですが。昨夜あの満員の状況で最後まで残って頂い方、有難うございました)。

常に出演者に限界を問うてくるような、そういう場所、そういう瞬間が存在する場所であって欲しい。軟弱なバンドマンにならないために。肉体は衰えようともそれを上回る精神力を養うために。

バンドマンなんてサイヤ人と同じだ。死に近づけば近づく程、次闘う時は強くなる。精神的にも肉体的にも、だ。


それでいったら昨夜のライブ演奏は確実に僕の血肉となっただろう。物凄い量の発汗、そして演奏後の立ちくらみ。しかし良いライブをしたのではないだろうかという達成感、アンコールも含め無事にやりきったという達成感もそこには確かに存在した。左腕骨折以来5キロ体重が増し、だらしなく太ってしまったけれども気迫だけは骨折前と変わらないつもりだ。


イベント終了後、主催者の野村さんとお話する。愛すべきイベンターである。次回で10回目を迎えるノム杯だが、イベントを10回もやっていくというのは並大抵ではない。バンドが主催してイベントを挙行するにしても主催バンドは相当慌しく動き回らねばならないのだ、ならば単身イベントを主催する事がどれだけ大変か。

残念ながらレコーディングに向かわねばならなかったので打ち上げには参加出来ず。良い一日、良いイベントだったという満足を胸に機材満載の吉田君車に乗り込んだ。


撮影

続・我が逃走-CA390899001.JPG

最近のネット用語を使うならば「アーティスト写真撮影なう」であります。

絶賛活動休止中の不完全密室殺人ですが、活動休止中の活動の一環としてアーティスト写真撮影をしています。NATSUMEさんがカメラを握って下さっており、我々はというとスーツ、喪服に身を包み山田君ちに集合した次第。個人的にはJONNYのアーティスト写真含め、週に二回喪服を着るというまさに「舟橋デスサイズ孝裕」状態であります。

別段アーティスト写真を一新したからといって活動を再開するわけじゃなし、しかして久しぶりの四人での共同作業というのは楽しいものですね。身が引き締まるのはネクタイを締めているからばかりではありますまい。

明日はJONNYで「やったぜ!ノム杯」出演。引き続き予約受付中であります。明日は新しく用意したYAMAHA SBV-500の駆動試験も兼ねてブリブリバキバキやりますよっ。
そしてその後はパイプカットマミヰズレコーディングです。ファズを唸らせてきます。

一つだけわかんないのがさ、「だう」って奴の意味。「うぃる」て「なう」はわかるのてすが「だう」はわからない。あと「でぃどぅ」はあるのかしらん。

SBV-500 半音下げチューニング用

YAMAHA MB-Ⅲ 、そしてフェンダージャパン ジャズシジョンベース (通称ガムテープベース)、そしてfirefoxミニベース 等、色々なベースを試してきたJONNY用(全弦半音下げチューニング)のベースだが、やっと落ち着く事になりそうだ。

勿論、過去のそれらが駄目だったというわけでもなければ気にくわないわけでもない。けれどもYAMAHA MB-Ⅲはミディアムスケール故の拭い去りようのないテンション感の不足、ガムテープベースは自分がフェンダーベースを弾いているという何がしかの味気なさ(個人的にフェンダーベースはもっと大人になってから、と決めているし今の気持ちではもっと変り種にいきたい気持ちの方が強い)、そしてfirefoxミニベースは小さ過ぎて逆に取り回しに困ったり(そしてそれ以前にナットが砕け散った)とそれぞれ「あと一歩」感が否めなかった。勿論楽器に欠点はつきもので、僕の所有している僕が納得して使っている楽器も、恐らくは弾く人が弾けば欠点が見つかったりはたまた欠点だらけだったりするのだろう。楽器はそういう所も含めて愛していくものだ、というのが僕の持論ではあるのだけれども、それらのベース全てを踏まえた上で、得られた研究成果を全て投入して実戦向けに調整し直した一本、それが全てのストレスをクリアしてくれた。



YAMAHA SBV-500
シリアルナンバー QLX069078

YAMAHA社が開発、販売していたSBVシリーズは僕が本当に愛してやまないエレクトリック・ベースギターなのだけれども、やはりここに戻ってきてしまった。
大学3年生の春、メーカーの処分品で偶然入荷されたサーフグリーンのSBV-550と出会って以来、僕はベースギターを弾く楽しさに目覚めてしまい、そしてSBVに育てられてきた。
そしてSBVが生産終了すると聞いて慌ててメーカーに在庫を確認、なくなる前にという事で入手したのがこのサンバーストのSBV-500である。
過去に何度か実戦投入してきたのだけれども、ネックの具合が芳しくなくて隠居気味だったのだが駄目元で調整、「演奏に支障がなければ少しくらいネックがおかしくても仕方あんめえ」と割り切っていた所、流石楽器。ちゃんとセットアップして弾いている間にネックの状態も改善されてきた。やはり弾くのが一番のメンテナンスになるというのは本当である。
で、このSBV-500はVS半音下げチューニング用にレギュラーチューニング用よりゲージが太いものを張っている(EBSの50-110)。レギュラーチューニングの場合はダダリオの045-105を張っているのだけれども実際弾いている分にはそんなに違いは感じない。僕がガサツなだけだろうけれども。

で、「チューニングを落とす場合はゲージを太くするだけで随分と違う」と聞いてはいたけれども、本当に全然違う。弦を張り替えてネック、弦高、オクターブチューニング、ピックアップの高さををちゃんと調整して弾いた瞬間の、ささやかだけれども確かな実感。そりゃあ厳密にレギュラーチューニングのベースと弾き比べたら違いはあるかもしれない。しかして以前のダルダル感(やってみると宜しい。全弦半音下げって演奏面で意外と支障をきたす)と比べたら全く問題ない範囲だ。

内部配線やパーツはどうだったかな、確か交換はしてあるかと思う。とりあえずピックアップが黒くなっているのはスプレーで塗っただけであって、決してSBV-800MFの海外製のピックアップに載せ変えたわけではない。ペグ、ブリッジも純正品なれば、このベースはほとんどド・ノーマルで使っている。SBV-550の方こそ今となっては改造しまくり(音のキャラクターは代わらない範囲で。もう完成された楽器だと思うので)だけれども、少しずつ手を加えていく楽しみってあると思うので。


音に関しては、基本的なSBVのキャラクターは踏襲していると思う。ブリブリのバキバキで、エッジとアタックのたった攻撃的な音(サンズアンプで強調されているところも多いと思うけど。サンズアンプをオフにした事がないからわからない)だ。勿論それも手元、そしてトーンコントロールで調整可能で、SBVってトーンを絞って高域を大人しくしてやればビックリする程トラディショナルな「大人な」ベースの音をしていると思う。大人しい、それでいてふくよかな色気のある音で僕はそういうSBVの音も大好きだ。

演奏性について。ボディが小さいので取り回しが良い。ネックがボディに対して深く差し込んである事もあいまって、握ってみた実感はガッシリした印象。そりゃあ勿論こんなへんちくりんな(それでいて美しい、と思う)形だからボディバランスは悪い。つまりヘッド落ちする。けれどもそこは慣れるしかないと思っている。

続・我が逃走
ヘッドに燦然と輝くジオン公国のエンブレム。
ジーク・ジオン!


やっぱこれだよなあ、というベース。セットアップと微調整により、更にお気に入りの一本となった。これから使い込んで風格を出していこう。

こんなん見つけた。

TENORI-ONという楽器がある。
詳しくは
ここ(TENORI-ON公式webサイト) を見て頂くとして、まあ要するに16×16に配置されたLEDボタンを押す事で、リズム、メロディを打ち込んでいく新感覚のシーケンサーである。
メディアアーティスト・岩井俊雄とヤマハのコラボレーションによって生まれた21世紀のインターフェースです、との事。
はじめはYAMAHAの特設サイトでしか購入出来なかったそうなのだが、今は一般店での販売もされている。


僕が初めてTENORI-ONを見、触ったのも一般店での販売が開始される際にアルバイト先にYAMAHAの方が実機を持って来て下さっての事だった。全く予備知識がなかったものだから箱から本体が出てきた時は「新しいお絵かきツール?」とでも思ったもんだ。

実際にTENORI-ONを使ったパフォーマンスは公式サイトをはじめ、YOUTUBE等で様々な動画 がアップロードされているだろうからそちらを参照頂きたく。兎に角これ、面白い!

楽器演奏の素養、教育を受けていない人間でも直感的に「音楽を創る」楽しみが味わえる。何を隠そう僕って作曲能力皆無だし、リズムパターンとかも打ち込めない程のリズム音痴、ピアノのどの鍵盤がどの音なのかわからないくらいの音階音痴だったりするわけなのだけれども(ベースしか弾けない、完全に。まあベースも怪しいけどね!)これならインスピレーションだけで色々と楽しめる。

「パックマン描いてみよう・・・はい出来た。お、こんな音楽になるのか」

とか

「適当にスイッチ押してみよう」

でも面白い、むしろ適当だったり絵から起因したりするが故に斬新だったりする音楽が出来上がる。

かと言えば勿論ちゃんとシーケンサーとして扱う事も出来るので、これはシーケンサーでの音楽制作の間口を広げ得る革命的なデヴァイスだ!とブチ上げてしまってもいいかもしれない。

実際、ライブハウスとかでのパフォーマンスに既に使っているアーティストもいるのではないだろうか。

僕の周りにはいないけど。どちらかというと肉体的にガツガツやるのが好きな人が多い(僕含む)気がするし。面白がる人間は多いだろうけどなあ。


ただ勿論そんなものが安いわけもなく、お値段も本気で欲しい人しか買えないレベルの立派なもの(高いモデルが12万程度、安い方のモデルでも7万程度)だ。どうやらiphoneのアプリにもこれを模したものがあるので、それで色々と代用出来るかもしれないけれどもiphone持ってないしなあ、と「新しい機械が出る度にとりあえずは評判を聞いて、落ち着くまで待ってみる。但しエフェクター以外」派の僕としてはもうこれはTENORI-ON買うかipod touch(アプリとかはこれで出来るって聞いたけど違うの?)買うしかないかしらんとも思っていたのだ。

だけども。けれども。


続・我が逃走


web上でTENORI-ON風の事が出来てしまうアプリケーション。ちゃんとドラムやベース等、各パートも別れているし遊び程度に触りたいならこれで十分。勿論外に持ち出して、というわけにはいかないだろうけれども、これで手応えを感じたら実機買えばいいわけだし。まあでも今時周りのの人間の半分、とまではいかなくとも3分の1はiphoneなわけだし、そういう方々はTENORI-ONのアプリを導入された方が賢明だし便利だろうなあ。


勿論実機が機能、パフォーマンス的にも一番最良なのは言うまでもないのだろうけれども。

というわけで

『不完全密室殺人/バールのようなもの』、無事に販売再開されました。


続・我が逃走

不完全密室殺人/バールのようなもの

1.不完全密室殺人のテーマ
2.そして誰もいなくなった
3.ロリータ
4.口上
5.地獄
6.せっせっせ
7.通夜
8.お葬式
9.万国旗の下に遊園地はなかった


関係者各位/バンドマン/アーティストによる『バールのようなもの』評はこちらからどうぞ!


残り100枚少ししかないので、まだ持っていない方は是非ともどうぞ!

※1st CD-R『九条院家の崩壊』は廃盤になりました。

山崎川に夜桜を観に行った。


続・我が逃走


山崎川の堤防沿いの桜並木が、夜間はライトアップされているという事で自転車に乗って観に出かけてきた。

到着してみると出店も2,3出ており、橋の上では外国人の方々が桜を観ながら談笑している。やはり皆橋の上から川を挟んで咲き誇る桜を撮影したいようで、随分と人だかりが出来ていたもののどうにか上の写真を撮影。

夜の21時過ぎに住宅街の真ん中、堤防沿いにあれだけの人が集まるというのもファンタジーだったけれど、ライトアップされた桜はもっとファンタジーだった。

デジタルカメラを買ってからというもの、色々と写真を撮りたがるからか季節の移ろいに少し関心がある。今まではここまで桜に興味を抱かなかったものの、先日桜を鑑賞した際に興にのって読んでみた梶井基次郎に大きな感銘を受けたり、と写真を撮るだけでなく2次的、3次的なインプットを得る機会が増えたのは良い事だと思う。


で、帰宅後ボーッとしていると旧友から連絡。

お互いの近況を交換したり、雪国の空の色が人間の精神状態に与える影響(これについてはちょっと毛色が違うものの乃南アサ著『悪魔の羽根』を彷彿とする話だ)について話をしたりする。電話を切った後、入浴。まどろんでいた際に着信があったため、夢か現のような気持ちのまま話してしまった。風呂に入ってやっと実感が湧いてきた。

吾妻ひでお著『失踪日記』を読みながらベッドに潜り込み、眠気が襲ってきたら消灯、睡眠。


今週末からアーティスト写真撮影、レコーディング、ライブ、自首企画と自分が参加している3バンドが一気に動き出すのでこれから少し慌しくなる。それの前にこういった具合にゆっくり過ごしたり体調を整えたり、はたまた感性を研ぎ澄ませておくのは良い事だろう。

ああ、部屋の掃除もしなくちゃあなあ。

眠いと意識が緩慢とする。罪悪だこれは。

2YOU MAGAZINEに掲載されるインタビューを受けに、昨夜は自宅近所の居酒屋へ。JONNYメンバー4人でアルバムやらそれぞれの音楽感や、そして野々垣メンバー脱退について話をしてきた。

ついつい冗長に喋り過ぎてしまいがちな僕であるけれども、こういう時ばっかりは言葉を選んで丁寧に。自分の考えている事、思った事、感じた事に誠実に、そしてそれらが明瞭に伝わるようにゆっくり喋る。

その後、メンバーと柴山社長と色々と先の話をして帰宅したらもうすぐ3時。朝が早いのでベッドに倒れこんでそのまま泥のような眠りの中へ。


携帯電話にセットしたアラームで目を覚ます。朝7時。4時間という時間は一般的に26歳の男子ならば(そしてもしアクティブな男子ならば尚更のこと)十分過ぎる睡眠時間なのだろうけれども、寝不足だと思考能力が緩慢になって、おまけにモラルや倫理、誠実さに欠けてしまう悪い習性のある僕には不足気味。いつもならば何て事はないのだけれども、早起きした理由が理由だけに若干の不安を感じる。そう、今日は入学式なのだ。


とは言っても僕が何がしかの教育機関に籍を置くわけではない。毎年仕事で行っている母校の入学式の音響スタッフ、それを務める日がやって来たのだ。沢山の新入生、そしてご父兄、更に高校時代の僕を知る先生方(私立はそういうのがあるからね)の中で緊張しながら仕事をする。はいここでミキサー側でマイクの低域カットしてここでエレピの音量上げてここは音楽をフェイドアウトして・・・、といった具合。


どうにか無事終わってホッと一息。今はとにかく眠りたいです。

【4月末~5月頭】久しぶりのツアー【遠征します】

4月29日に自首企画を行う パイプカットマミヰズですが(チケット予約は絶賛受付中です。このブログにお名前と枚数をコメント頂ければ予約受付可能です)、翌日4月30日は東京でライブ活動であります。

そして月が替わって1日、東京の某君宅(お世話になります。また改めて連絡します)にお邪魔し、その後は恐らく東京をブラブラするかと。そして5月2日、そのまま静岡でライブ活動。

この30日東京と2日静岡がこれまたそれぞれ物凄いイベントなんだ。



4/30(金) 高円寺 UFO CLUB

 『MUDD CLUB』
・倫敦水槽
・ハクビシン
・パイプカツトマミヰズ
・ガガキライズ
・ヒズファスト

OPEN 18:00/START 18:30
ADV\1500/DOOR\1800(D代別)



※投稿時に誤った情報が掲載されておりました事をお詫びします。

出演未確定のアーティストが出演者欄に名を連ねておりました。現在検討中、との事でまた改めてお伝え出来るかと思います。

 


5/2(日) 浜松 LUCREZIA

しにぞこないpresents “狂天騒神会 vol.1”

・煩脳頭

パイプカットマミヰズ

・柳茶屋

・しにぞこない 

 and more


詳細不明



しにぞこない企画に出演します。

しにぞこないのギターの方がパイプカットマミヰズ結成時のメンバー様だったのかな、確か物凄く深い縁にある方だそうで。出演バンド名を見てもこれまた随分と吹っ切った方々だなあ、と。

何だか、変な物言いになりますが久しくこういう香りのするバンド名のバンドと共演していなかったので、ワクワクします。何にせよこれだけ長いツアーも長らく経験していないので(去年の不完全関西ツアーぶりじゃないかしらん)実に楽しみです。

自首企画の打ち上げ後にそのまま東京とか、明け方の東名高速が心配ですがメンバー一丸となって東京に辿りつく様に頑張ります。勿論企画もね!

関東圏の皆さん、是非遊びに来て下さい。



昨夜stickamで久しぶりに色々配信、色々喋っているうちについ口をついて出てしまったけれどもバンドってメンバーが一人減ったり増えたり代わったりするだけで確実に大きく変わる。それが例えヴォーカルやフロントマン等、所謂一般的にバンドのイメージを"背負う”(やってる側はこういう発想あまりないんだけどね。例えば一頃はリズムセクションは地味で目立たないと思われがちな時代があったが、そんな時代はとっくに終わっていると感じている)人間でなくともそれは代わらない。それに拘泥せずに表現欲求のままに構築されたバンドアンサンブル、果ては音楽性まで破壊して前進したキング・クリムゾンは未曾有の存在だったと思うけれども、ナンバーガールのようにその“変化”をきっぱりと否定したバンドも潔く、表現者としての責任を果たしていると僕は思う。

不完全密室殺人は散々4人+αでサポートメンバーを迎えたり、やむにやまれぬ事情の際はそれこそヴォーカルのメンバーの代理を立てたりしたけれども、13人でライブをやったり演劇と一曲だけで30分やってみたり代役でライブをやってみたりして、やはり根本となる4人あってこそだと確信した。勿論サポートミュージシャン/パフォーマは素晴らしい芸術表現を足してくれたし、代役を務めて下さった方達も本当に素晴らしかったのだけれども。

JONNYはこれから大きな変化を迎えるだろう。あのバンドは基本的には佐藤/篠田の作る曲ありき。そこは脱退する野々垣メンバーと僕の共通見解だけれども、それでもやっぱり脱退は寂しい。特にベースだからってわけじゃあないが、ドラム奏者が代わるというのはバンドにとって大きな変化を、恐らくは露骨にきたすだろう。どうせ変化するならそれまで以上のものを構築せなばならない。

で、今月の中頃、龍宮ナイトDVD発売イベントで初めてライブを経験するパイプカットマミヰズなわけだが、初期メンバー2人以外、ギターとベースは結構色々と経てきたようでその都度バンドは確実に変化を遂げてきたのだろう。多分、きっと、確実に。

勿論前任者のカリクビ君の演奏は素敵だったし、それ以前のパイプカットマミヰズも本当に格好良かったけれども、僕がベースを弾くようになって「格好悪くなった」とは言わせないようにせねばなりますまい。「変化」は当然の事としてもそれが「劣化」であってはならない。

皆様方、今に見ておれでございますよ。



ディスクユニオンにて『バールのようなもの』販売再開。

長らく在庫不足故、ディスクユニオンでの販売が停止していた『不完全密室殺人/バールのようなもの』ですが、先日(やっと)追加委託分を納品しました。近日中にWEB販売及び店舗での販売が再開されると思います。

担当者の方の誠意に満ちた対応になかなか応えられなかった自分が不甲斐ない。

実はディスクユニオン、不完全密室殺人のCD(1st CD-R『九条院家の崩壊』及びアルバム『バールのようなもの』)を随分と売って下さっているのです。定期的に送って下さる売上報告を見て、毎回驚きを隠せません。名古屋の、しかも無名なバンドの我々の音源を沢山の方が買って下さっているという事実、勿論大手レーベルがついたインディーズバンドや所謂メジャーアーティストとは比ぶべくもない数字なのですが、我々の活動の規模を考えると十二分な売上枚数だと感じます。


なかなか触れる機会がないのでこの機会に謝辞を。

たまに色々な方のサイト、ブログを検索エンジンを用いてお邪魔して覗いているのですが、お会いしてお話した事のない方やライブで一度も訪れた事のない例えば宮城県の方、老若男女様々な方々が『バールのようなもの』を購入、聴いて下さっている様子。まずは興味を持って下さって有難う。聴いて下さって有難う。そして感想を発信して下さって有難う、という気持ちで一杯です。皆様全員に感謝のメールやコメントをして廻ってもいいくらいですが、それではきっと皆様それぞれのインターネット、ブログ等の情報発信に関するスタンスを「侵害」しかねる事になりませんのでほとんどしていません。兎も角、本当に有難うございます。


バンドがライブ活動を開始して半年後に製作、手作りで販売を開始した1st CD-R『九条院家の崩壊』ですがディスクユニオンへの委託分が完売、という事で生産中止とさせて頂きます。製作のコスト、自主制作故の手間なんてのは本当はどうでもいい瑣末な事で、メンバーの気恥ずかしさのような、そんな感情故にもう販売しないぞ、と決めた次第です。だって演劇交じり、ストーリー展開を踏まえたライブってもうほとんどやっていないし、あの頃の演奏って只でさえ下手な僕達の初期衝動だけで成立している(大抵のバンドって初期衝動故の良さってあるのですが、我々に関してはそれは『バールのようなもの』の方がある、と思います)ような、荒々しさしかないような演奏なのです。今聴き返せば曲自体のアレンジももっとどうにかなったんじゃあないか、とさえ思います。勿論あの頃のベストは尽くしたし、バンドの一時期を象徴する音源ですし愛すべき 『作品』である事に変わりは無いのですが、製作者としての責任というかプライドというか。そんな感じです。買って下さった、そして聴いて下さった推定150名の皆さん、有難うございます。


このブログを読んで下さっている方々の中でどれだけの方が不完全密室殺人をご存知で『バールのようなもの』を既にお持ちになっているかわからないのですが、『バールのようなもの』も残り僅かになってきました。

再生産するのかどうなのか、多分しないだろうなあ、ナンともはっきりと申し上げられないのでもしまだお持ちでない方がいらっしゃったら是非お買い求め下さい。


良いアルバムだよ。我ながら。

梶井基次郎『桜の樹の下には』


続・我が逃走
思った以上に綺麗に撮影出来た。
デジカメ万歳。


桜の木の下には屍体が埋まっている、というのはよく聞くけれども、少し気になって調べてみたら民俗学者 柳田國男の「桜という地名がつく場所は死体置き場だった」という一説に由来しているのではないか、という説もあるそうだ。もしそれが正しいならば、名古屋には僕の家から程近い辺りにその名に「桜」の文字を燦然と輝かせる地名が思いつくだけでも2,3あるわけでこれは大変な事になる。論旨が前後するけれどももし桜の木の下に屍体が埋まっているならば僕の家の近所の桜並木は途方もない事になる。


で、桜の木の下には~を爆発的に広めたという梶井基次郎『桜の樹の下には 』を読んでみた。

何の予備知識もなく読んでみたのだけれども、語り部が美しいものに対して抱く違和感、不快感というのは恐らく美しいもの自身にではなく、自分自身の中に醜さを見出してしまうからこそのものなのだろう。美しいものを美しい、と認める事は出来れどもそれをそのまま評価するには語り部はその前に自分自身の劣等感に打ち勝たねばならないのだろう。或いは物凄く負の方向に自意識過剰で、かつ陰惨な精神構造ではあれども「俺には惨劇が必要なんだ」と嘯く語り部のその感性、超越した美しいものに対峙した際に少なくとも自分の中で陰惨なもの、憂鬱を構築して均衡を保たねばならない感性というのは誤解を恐れずに言ってしまえば物凄く共感出来る。

というのも、僕も美しい芸術表現を目の前にしてまずは自分自身を省みてしまう性質の人間であるから。この感覚というのは劣等感や自らの凡庸さを抱え、そしてそれを嘆いた人間だからこそ、であるとも思う。


「桜の樹の下に屍体が埋まっている」と妄信するのは、とても良い、もう文句の付けようのない音楽を演るバンドのライブを観た後、楽屋での姿を見てそこに一般的バランス感覚の欠如を見出したり(そこに更に魅力を感じてしまうのはある意味では不幸ではあれど、自分という人間のモチベーションを客観的に見ると少なくとも僕にとっては幸運ではあった)するのに同義であると解釈した。


その結果、これがもうね、物凄く腑に落ちてしまったんだな。

だって僕はさ、「無自覚かつバランス感覚のない天才」と「自覚的でかつ反骨精神に満ちた凡庸な人間」の代理戦争をバンド内でやろうとして、何であればその劣等感の裏返し、時としてバンドメンバーにすら向けられる健全なる劣等感、健やかな反骨精神をモチベーション、原動力として3つもバンドをやっているのだ。

才能溢れる美しい、生まれながらの才人、ナチュラル・ボーン・アーティストは人間的にどこか欠落がないと「困る」のだ。素晴らしい絵画を描く人間は精神的にどこかしら鬱屈したものを抱いていて欲しいし、素晴らしい曲を書く人間は人間関係の構築が極端に下手だったりして欲しい。稀代の名役者がアルコール中毒であるのも素敵だし、素晴らしい扇動者が女性関係にだらしがないのもいいな。まあ、とにかく、その、なんだ、そういう「幻想」を抱かせてくれる対象でなければ困る。

もし才能溢れる人間が身近にいたとして、そこに完璧なる「才能」の他に完璧なる「人間性」を見出してしまった日には僕のような人間は全く完全に完膚なきまでに浮かばれないのだ。


僕も桜の樹の下に屍体を「見出したい」人間だ。

そんな自分自身を俯瞰的に眺められるようになってからは本当に楽になったけれども。

自己紹介

舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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