激動の二日間-こんにちは未来編-

WEENIE RADIO SHOP企画に出演、四日市から無事帰還し気絶するように眠る事数時間後、目を覚ますと正午前。ベッドの上で自分の身体の状況を確認する。

首に若干の筋肉痛が残っているが、いける。まだ闘える。


佐藤メンバーにピックアップして貰って、大須 ELL FITSALLへ。隣のell size.には出演した事はあれども、ここに来るのは数年前に友人のライブを観に来て以来だ。搬入/搬出用のリフト、趣があって大変結構。

シャビーボーイズネズミハナビ(東京)と会うのは渋谷LUSH公演以来。理由あって我々JONNYは出演出来なかったけれども、この2組は大阪公演も挙行しており、この日29日をもってシャビーボーイズの「こんにちは未来ツアー」はツアーファイナルを迎える。記念すべき3マンをともに行える喜びを胸に、ステージに臨んだ。


しかし俺のシールドよ、何故本番中に断線するのだ。昨日までは何の支障もなく電気信号を伝達してくれていたではないか。演目も半ばまで進み、さあこれからますます猛り狂おうというタイミングで不調をきたす事はないではないか。演奏中のふとした瞬間、突然ベースのボリュームが下がった。アンプから出力されるサウンドは、それまでと比べると蚊の鳴くような音量に下がってしまい、かろうじて演奏は出来るものの他の演奏メンバーも異変に気付いた様子。すかさずPA山下さんが駆けつけてくださり、どこに異常があるのか調べて下さるもその時にはシールドと断定出来るはずもなく、視認出来る範囲ではどこにも異常が見当たらない。

かくして珍しい篠田メンバー、そして各務サポートメンバーのMCが実現した次第だが、僕も機材復旧に精力を注ぎ込みながらも耳を傾けていたけれども、何とも生々しい瞬間だったのではないだろうか。

よもやライブ中の断線は想像も出来ず、自分の認識不足を呪いはせども、復旧後にお話した通り「あれもライブならでは」である。他のメンバーのフォローによってお寒い雰囲気に支配される事もなく、その後もテンションを維持しつつ演奏を終える事が出来た。


ネズミハナビの演奏をフロアに廻って拝見する。

あれだなあ、一体化したバンドサウンド、それでいて各々の意思が介在するバンドサウンドだ。LUSHの際には見えなかったバンドの底力というのが大きなステージで顕在化した演奏。リハーサルの進め方という、ネズミハナビが今までどれだけ多くの現場で揉まれてきたかがよくわかるライブだった。あの観客数を前に、遠方かたきたバンドがあれだけ自分達を顕示する事というのは一線を越えていないと出来ない事だろう、と思う。


シャビーボーイズは出色のライブ。心に残るライブというのがあるとすれば昨日のシャビーボーイズのライブがまさしくそれだろうし、何故この時間にキーボードをタイピングしているかと言われればそれは昨日のライブの情景が風化する前に感想を記録に残したかったからだ。

MCでも杉本君が喋っていたけれども、彼らが直面したバンド活動をしているが故の悩みというのは相当ディープなものだったのではないだろうか。解散していくバンドが多い中、継続するか中座するか悩み、考えた結果それでも続けていくバンドというのは何がしかそれだけで得るものがあると考えるのだけれども、シャビーボーイズはまさに清清しいまでに迷いを乗り越えた強さを持っていた。それに加えてバンドのスタンスに直結する性格の実直さ、誠実さというのが彼らの音楽に強力な説得力をもたらしている。いやはや、昨日のシャビーボーイズはステージに姿を現した瞬間からステージを去るその瞬間まで、ただのひと時も嘘がなく誠実で、そして力強い。

何よりもう曲が良いのだよ、諸君。僕が語るまでもなく曲が良い。

ステージに立つ彼らの凛々しさ、そして清清しい表情を見て涙腺が開きかけたのはここだけの話だ。


打ち上げを楽しみ、ラーメン愛好家ネズミハナビ 高橋君に一度は食わせてみたかった大丸ラーメン、皆で行く事が出来た。最近は体調が芳しくないのか営業開始時間がどんどん遅くなっているけれども、大丸ラーメンの発するただならぬ雰囲気に惹かれてか皆、大富豪をする等して営業開始を待つ。異を唱える者は一人もおらず、っそいて食し終わった後は皆一様に清清しい顔をしていた。

もう日も昇っており時間は朝の5時を過ぎていたけれど、僕達は確かにフルに一日を楽しみきったという充実感に満ちていた。


続・我が逃走
見よ、戦士達の晴れ晴れしい表情を!


WEENIE RADIO SHOP、シャビーボーイズの2バンドに今一度最大限の謝意を。

この激動の二日間というのはこの2バンドがいなければ、そしてこの2バンドが我々に声をかけてくれなければ決して実現する事がなかったし、この2日間で僕が感じた楽しさ、愉悦というのは並々ならぬものがある。

バンド活動は点と点を線で繋げていく事である。

見事に、点と点が線で結実した2日間であった。

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激動の二日間-カゼマチステーション編-

この2日間というのは決して怠けていたわけではなくて、それどころかここ最近では一番活発に活動した2日間だったのではないだろうか。

では親愛なる当ブログ訪問者の皆様方よ、この2日間の僕の“自慢話”、是非聴いて頂きたい。


28日はJONNYで四日市へ。WEENIE RADIO SHOP 企画『カゼマチステーション vol.6』に出演してきた。

明け方まで映画を観て朝陽が昇るのも迎えてしまったにも関わらず、頑張って起き出して佐藤メンバー宅に集合(家を出、日差しと熱気を感じた瞬間佐藤家が自宅から2分の位置にある事を感謝した)、現地合流する各務サポートメンバー以外の4人で四日市へ向かった。ちなみにこの日のサポートドラムはギバ君こと植田君。この人最初は静かで寡黙なイメージがあったのだけど、車中とかでは会話の中心になるくらい次々にネタをふってきたり狂気としか言いようのない事を言ったりする。

で、途中の名古屋港でずっと行ってみたかった大型リサイクルショップやら回転寿司やらすっかりはしゃぎまわっていたら、会場となる四日市CLUB CHAOS直前で道を間違え、遅刻。関係者各位に今一度謝罪を。

初めて出演したものの、CLUB CHAOSは実に演奏しやすく、そしてこの日の演奏は充実感を感じれるものとなった。先日LOVELESS GUITAR 岡田さんに改造して頂いたフランケン・ジャズシジョンも良い具合。低域がしっかりと出るようになり、バンドアンサンブルを支えれる音になったと思う。もう少し高域のアタックとのバランスを掴めるように僕が工夫しないといけないな。


WEENIE RADIO SHOPの中川将治さんとの最初の出会いは、web上だった。

新栄CLUB ROCK'N'ROLL 井藤氏が興じているというオンライン戦争ゲーム、そこで井藤さんに紹介されて僕は将治さんと『出会った』のであった。それまで偶然にライブを拝見した事はあれども、共演した事がなかった僕は例えそれがオンライン上の出会いでも嬉しく思ったものだった。お互い忙しい時期が続き、バンドに関して情報交換等をしたり(勿論、我々は戦争も続けていた)して親睦を深めつつ、ライブを観に行ったりやっと共演出来たりで今日に至る。将治さんからイベントへのお誘いがあった時は嬉しかった。

28日、オンラインからライブハウスに『戦場』を移し我々は戦争を続けたのであった。


しかしね、WEENIE RADIO SHOPを観た後はため息が出たよ。ステージ上にいたのは紛れもない「音楽家」達で、そんな音楽家達が高水準にアンサンブルを構築しているのだもの。バンドマンにとって「うまいですねえ」は或いは人によっては褒め言葉に受け取られないかもしれない。人前で演奏するのだ、演奏技術を有するのは当たり前であるというとても実直でシンプルで、そして職人気質な考え方である。その考えが頭の片隅にある僕は「うまいですね」という表現は出来るだけ避けてきたのであるけれども、ライブを観ながら佐藤メンバーと「巧いね」と言い合っていた。或いはそれは「旨い」だったかもしれないし「美味い」だったかもしれない。いずれにしてもそれはただの演奏技術が高い演奏家集団ではなく、有機的に作用しあっているバンドサウンドだったのである。

以前観た時と印象が違い(これは佐藤メンバーもそうだったよう)、もう自然に体が揺れて「かなわんなあ」といった感じに笑う他なかった次第。

四日市CLUB CHAOSの打ち上げ、男子トイレもCHAOSでした(詳しくは僕のtwitter で。ちょっと色々まずい写真もあるにはあるので)。駆けつけて下さった野村先生とベースの話なぞする。かつてはただただ憧れていた先人とああして膝を交えてお話出来る現状というのは全く想像もしていなかっただけに実に嬉しい。


名古屋モドリの車中は、疲労感と睡眠不足からくる変なハイ状態でゲラゲラゲラゲラ爆笑しながら帰ってきた。

ベッドに倒れこむようにして、就寝。


(後半へ続く)

THIS IS 怪談 ONE BY ONE に出演してきた

LOVELESS GUITAR 岡田さんにフランケン・ジャズシジョン・ベースを仕上げて頂いて、ホクホクしながら名古屋戻り。そのまま今池はHUCK FINN FACTORYへ。

今夜は「THIS IS 怪談 ONE BY ONE」、ONE BY ONE RECORDS 柴山社長主催の、怪談ライブなのだ。

社長含め5人の語り部(24 two-four ショウヘイさん、パイプカットマミヰズ 吉田ヒズム、僕、柴山社長、そしてシークレットゲスト)がくじ引きで指名された順に怪談話を披露していくというイベントである。


薄暗く灯りが灯されたHUCK FINN FACTORY、そこへ少しずつ人が集まってくる。皆、夏の夜に怖い話を聴きたくて仕方のない猛者達だ。怪談話を供する語り部達も、それぞれがネタを持っており、中には少なからず“そういう場所”では何かを感じる方だったりするものだから話も真に迫っている。会場内には開始前から一種独特の緊張感が漂っていたけれども、実は語り部達の緊張も相当なものだった。

「ネタ、全然ねえよう」

「僕、予習してきましたよ。しかもニコニコ生放送で練習もしてきましたよ」

「やる気満々じゃん」

「いやあ、もう何だか楽しいなあ」

思い思いに色々噛み締め、社長の挨拶でイベントスタート。


闇に包まれたHUCK FINN FACTORYを緊張感が包む。ぼんやりと照らし出された語り部の声、リバーブによって雰囲気が増したその声が会場内に響く。不気味だ、恐ろしくムーディーで、しかもそれが完全に怪談イベントという方向に向けて構築されている。社長が会場前から「今日はヤバイよー」と仰っていたけれども、社長そしてHUCK FINN FACTORY スタッフが一丸となって今日のイベントを印象に残る、面白いものにしようとしている。しかも誰よりも楽しみながら。


しかし、何だね、怪談話をするのって本当に楽しいね。

僕は霊感もないしそんなにインパクトのある話をしっているわけでもない(好事家ならばご存知だろうけれども、所謂『怪談話』の怖がらせ方って幾つかのパターンに大別出来て、何ならある程度テンプレートが出来上がってしまっている。僕の場合はそこから抜け出すような話を収集出来なかったのだ。こういうシチュエーションにあった、それでいて斬新な怪談を話せと言われるとそれは相当難しい事となる)ので、僕は如何に語り口調でそれっぽい雰囲気を作り出せるかに意識を注いだ。

結果、お客さんにも相応に楽しんで頂けたようで本当に良かった。


イベント終了は、社長の怖い話、というか実験で幕を閉じた。

その頃には気分を悪くして表に出て行ってしまった方、涙を流している方等もいらっしゃった。その方々には本当に申し訳ないけれども、これで如何にこのイベントが本来の趣旨通りの目標を達成したかご理解頂けるだろうと思う。

僕の人生初の単独出演は、怪談ライブだった。


続・我が逃走
リハーサル中の柴山社長(ONE BY ONE RECORDS)。
結局社長が一番楽しんだんじゃなかろうか、今夜は。

完成!フランケン・ジャズシジョン・ベース!

今日は職場が冷房工事、それに加えて大幅な改装作業を行う日。

それにあわせて早起きし、顔を洗って身支度していると上司から電話が。

「冷房工事に伴って、店内のあらゆるものにビニール袋がかかっている。店内もう蒸風呂状態。申し訳ないんだけど来て貰っても作業出来ないから今日休みにして貰ってもよいかしらん?」との事。

アルバイト労働者、万歳。さて唐突に今日一日オフになったわけだが、どうするか。

普段の生活では午前9時なんて深夜も同然、寝ている時間である。こんな早起きした日は時間を有効活用したいものだが・・・・そうだ、LOVELESS GUITAR さんに預けていた各務君のギターが出来上がったと言っていたな。

各務君がギターを取りに行くタイミングで僕も自分のベースに手を加えて頂く事になっていたのだった。というわけで各務君、LOVELESS GUITAR 岡田さんに連絡し、急遽本日工房へお邪魔する事になった。


日が沈む頃、僕の手元には一本のベースが握られていた。

「これ、ヤバイっすね、いいですね!」

ピックガードが装着され、そして新たに配線され直されハムバッキング・サウンドが出力可能になった僕のフランケン・ジャズシジョン・ベース 。それはもう素敵な音、素敵な見た目なのだよ。


続・我が逃走
もう本当に僕はこういう楽器が好きだ。

ピックガードが装着され、フロントに追加されたピックアップ、ぶった切って(ここは持ち込む以前に僕がぶった切っていた)装着されたピックガードもあいまってどこかレトロでビザールな雰囲気を帯びたルックス、フロントに追加されたジャンクベース(3000円也)から移植されたベースとダンカンのピックアップが出力するハムバッキング・サウンド。どこをとっても素晴らしいベースギターに仕上がった。

人と同じ楽器を使いたくない僕からすれば、これはもう至高の一本。

今週末に控えているJONNY2連戦で、早速現場投入してみようと思っています。

明晩のお誘い。

暑い日が続いていますが、皆さんお元気でしょうか。

ところで、明晩はこんな催しに出演するのです。



8/26(木)
[THIS IS 怪談 ONE BY ONE]
at: HUCK FINN FACTORY

出演:
柴山順次 [ONE BY ONE RECORDS]
濱口晶平 [from 24-two four-]
舟橋孝裕 [from JONNY]
+ secret!!

START 8:00  
1DRINK \500


まごう事なき単独出演!

一人ぼっちになった僕に一体何が出来るのか(いや、怪談話するんだけどさ)。

風評によれば「あの人の話は怖いらしい」という出演者に囲まれて、僕がどれだけの感動を与えられるかはわからないけれども一生懸命話そうと思う。


作者、しんどいため短めで

最近筆不精でいかんね。

通常のバンド活動以外にも、広小路祭やら何やらでバタバタしていて疲れてしまったのかもしれない。

というわけで昨夜は竜泉寺の湯でリフレッシュ。


続・我が逃走
ザ・フロイト小森君
mudy on the 昨晩 フルサワ君

パイプカットマミヰズ 吉田君


岩盤浴で汗を流しながら、ふと考えた。

(ここ数日間、糞のように汗水を流していたというのにこうしてまた好き好んで汗を流しに来ている自分は何なのだろうか。そもそもゲルマニウムとか岩塩って書いてあるけれども実際それらがどのような経緯で人体に影響を与えているというのか)

こんなくだらない事を考え出したら、もう駄目だね。

気がつけば室内から出、ジュースを飲んで一息ついていた。


本当にただの日記だな、これ。

多分また凄い長文書き出すと思います。

そんな彼が20世紀少年なわけだよ

先日練習した小学校5年生 T君とのバンドだが広小路祭本番当日を迎えた今日、ついにお目見えとなった。

小学5年生のT君からすれば恐らくは人生初のバンドでのライブ、どうせなら良い思い出にし、中学校や高校でもバンドをやりたいと思って欲しい。

というわけで20代も半ばの篠田、舟橋、一生懸命練習しましたよ。

「大変だな」と言いながらもちゃっかり歌までコピーしてきた篠田君(Vo,Gt)、「この機会を逃す手はない」とばかりにギター教室の先生から頂いたfirefoxのミニベースを持ち出した僕(Ba)、そして普段はローリングストーンズを愛する小学5年生 T君(Dr)、この3名による即席バンドで広小路祭メインステージ横、SMBCパークに設営されたステージで若干数分だけどもライブを敢行した次第である。



続・我が逃走
クリックで拡大。
T君の堂々としたドラマーっぷりを見よ!


「緊張してるかい?」

「・・・うん」

「僕もだよ。皆緊張するものなのさ。お昼ご飯はしっかり食べてきたかな?」

「・・・食べたよ」

「よし、じゃあ大丈夫!」


「ロックンロール!!」とか叫ぶのはあまりにもありがちだろうという事で胸の中で叫ぶに留め、チューニングを済ませたミニベースにBOSS社製 BD-2をカマし、普段ライブで使っているものと比べればあまりにも小さい、しかしながら今日という場、シチュエーションには十分過ぎる出力を誇るベースアンプに突っ込む。

こんな場合でもベースを歪ませるのは、あるいは演奏者としてのこだわりかもしれない。しかして小学5年生のT君の初ライブ、初期衝動のままに突っ走るのが一番良いだろう。

しかしあくまででしゃばらないように、リズムはT君主導(本来はいかなる環境下に於いてもドラムにあわせるべきだろうが、僕の場合大抵それはうまくいかない。基本ツッコミ気味で弾いてしまう)、そして興奮を抑えて地に足をつけて演奏する(それでも観に来てくれた両親、特に母親には「あんなに首振ってムチウチにならないのか」と尋ねられたが)。T君のカウントと同時に篠田君があまりにも有名な「20th Century Boy」のギターリフを弾きだす。

小学5年生にしてはあまりにも渋い選曲、しかしT君、君はよくわかっているよ。歴史を超えて愛される名曲、ロックの歴史に於いてスタンダードと呼ばれるべきものは存在するし、それらというのは無条件に人を興奮させる何かがあるんだ。

T君がリズムを刻みだすと同時に僕の演奏もアンサンブルに加わる。計らずも、打ち合わせたかのように全員黒いポロシャツを着てきた我々はご父兄にどのように見えているのだろうか。お集まりの皆様方よ、見たまえ。

恐らくは後々、ドラマーとして活動を開始するT少年の、人生初のライブが始まったのだ。

T君の表情を見ながら演奏していると、成程、緊張しているようだけれども練習通りバッチリ叩けている。おっとちょっと失敗したかな、でも大丈夫、彼は我々があわせるまでもなく、アンサンブルの中にちゃんと戻ってきた。

リズムを体で感じれているのだ。ご両親、この子、逸材ですぞ。


それはライブと呼ぶにはあまりにも短い時間だったかもしれない。そしてまだ幼い少年は、いつの日か今日の日の出来事を忘れてしまうかもしれない。けれどももし彼がこのままドラム演奏を続けるか、或いは中学、高校で「俺ドラム叩けるよ」と言ったばかりにバンドに勧誘され、ステージを踏むその時に、今日の日の事を或いは思い出すかもしれない。

その時僕がどのような生活をしているのか僕には知る由もないけれども、講師の先生の教え、そして今日の日のライブの経験がほんの少しでも彼の今後に役立てれば僕はこんなに嬉しい事はないのだ。

「そういうわけにもいかんのですよ」

18日、目覚めると体の具合も随分と良い。

最近患っていた冷房病も、部屋の温度を常識的な範囲に設定する事で快方に向かったようだ。体温調節機能の不全だけであそこまで体の具合が悪くなるというのは新鮮な発見だった。侮りがたい。


職場に出勤し、18時まで勤務してそのままマウンテンバイクに跨って新栄CLUB ROCK'N'ROLLへ。今日はJONNYで演奏である。流石に長年出演しているライブハウス、PA井藤さんとの公私共にわたる親密な交流の結果、絶大なる信頼感を抱いているのでリハーサルなしの演奏だろうが何の不安もない。僕のステージ内で、ベースアンプから発せられる音量、高域の鋭さ、そして僕が望むだけのモニター具合も全て完全に理解した井藤さんがオペレートして下さるならば、僕は最高に快適な状況下で演奏が可能となる。


ライブハウスに到着したのが18時25分。中途で100円均一ショップにて布ガムテープを購入したので「職場-CLUB R&R間」移動タイムが5分伸びたけれどもまあ順当な時間、ペダルを漕いで移動したという事になる。今考えればこの時間が職場でのデスクワークで凝り固まった体をほぐしてくれたのではないかと思う。

到着後、関係者各位への挨拶後控え室へ。福岡から来られたツアーバンドの方々とラーメントークをし、フロアからオープンを知らせる合図が聞こえてき、そういえば僕がここに着いたのは開場5分前だったという事を思い出す。実にギリギリだったのだ。


リハーサルからライブハウスに空気に馴染み、精神的な意味合いでも「今日はライブだぞ!」という状態を作っていくのが『楽しい』。そういうわけにもいかなかった昨日とて、演奏開始時間は確実にやってくる。毎回毎回ライブの度に、ステージに上がる直前に感じる絶望的な緊張感に苛まれながらSEが鳴り響くのを聴く。

いざステージにあがってベースギターを担いでしまえば何のその、さあ今日もいっちょやるかってなもんではあるけれども未だにライブ前の尋常ならざる緊張感には慣れやしない。


しかして昨日の演奏はステージ内の誰もが感じたけれども、充実したものだった。サポートドラマー ギバ君もかつてない程の演奏のキレを見せ(「今日は滅茶苦茶集中してましたね」)、熱量の篭った演奏が出来たと思う。ああなった状態でのバンドの一体感をもっと増していけるように精進するのが今後の課題。あとは芯の一本通った演奏を。これはもう精神面だからライブ現場でどうこうなるわけでもないけれども。

そうそう、昨日は篠田メンバーのお父上がライブ会場にいらしたのだった。前日に「明日は父が来る」と篠田君から聞かされ我々、興奮したものだったけどいざお父上がR&Rに入ってこられた際の皆の慌てようったらなかったなあ。佐藤メンバーなんてわざわざ駆け寄ってきて「来られたよ!」と耳打ちしてきたし、ドリンクカウンター付近にいらっしゃった友人達の、お父上への意識のしようったら意外と露骨だったんじゃあないだろうか(笑)。

お父上が音源をご購入下さるという事で直接ご挨拶させて頂いたのだけども、実に落ち着いた方で、篠田君とのギャップに僕も驚いてしまった。既に結構な割合で音源を持っていて下さるようなのだけれども、物販で色々とご購入下さり、しかもメンバーの実父からお金は頂けない、と手渡そうとする僕に対して「いや、そういうわけにもいかんのですよ」と苦笑されるお父上を見、何て粋な方なんだと一人感じ入ってしまった。

昨日は会場も満員大入りってわけではなかったし、どうせなら企画とか観に来てくれればいいのにねえだなんて息子は言っていたけれども、終演後、彼の携帯電話には「音源を聞いて想像していたけれども、良いライブだったぞ」とお父上から一通のメールが届いていたらしい。

もう、本当に粋!どうせならちゃんとしっかりご挨拶させて頂きたかったのだけれども、お父上、本当に有難うございました。


打ち上げは名古屋勢でしっぽりと。ギバ君の後輩思いの一面を見たりR&R ホリさんとの大盛り飯談義等。

今日は職場にて小学生ドラマー、篠田君と演奏。

近々お披露目の機会があるのだけどそれについてはまた改めて。

『ER 緊急救命室』

ここ数日間、ブログを更新せずに何をしていたかというとこれを観ていたんだ。


続・我が逃走
シーズン1の頃のメインキャスト。
シーズン15にもなるとこの頃の顔ぶれとはガラリと変わっている。
ハリウッドスターとしてブレイクする前のジョージ・クルーニーが右上にいますね。

1994年から放送が開始された海外ドラマ『ER 緊急救命室』。このドラマの放送が本国で終了したのが去年の事だというのだから、足掛け15年、15シーズンに跨って愛された本格医療ドラマである。実際の医療に従事する人間も感心する程の徹底したリサーチによるリアルな『現場』、ドクターとして、そして人として時に失敗し、悩み、成長していく作中人物達。このドラマを観て医療を志した人間も少なくないと聞く。

学生の頃、BSで放送していたこのドラマを母親が録画して観ていたのを眺めるうちに僕もハマッてしまった。DVDをシーズン1からレンタルし、物凄い勢いで全話観直した。BSでの放送にDVDレンタルが追いつくのにさほど時間はかからなかった。その段階でBS放送は確かシーズン8だったと記憶している。製作、放送するのに8年かかったエピソードを全話観直したのだ、作中人物の家族構成から恋愛関係、そして医者として直面する辛苦もともに舐めており、ともすれば下手な友人関係よりもモニターの中で繰り広げられる人間関係の方に感情移入しかねない程、僕はこのドラマに入れ込んでいた。

シーズン1の1話目から登場していたドクターが、諸々の理由で病院を移る(つまりキャストが降板するのだ)時はそれまでの彼、彼女を思い出して涙したものだし、一度は引退したドクターが再び舞台となる病院に戻ってくる回はワクワクしながら再生ボタンを押した。精神疾患を患った患者にメインキャラクターが刺されてしまい、皆が必死に彼女を助けようとするエピソードでは手に汗握った。シーズン1から皆をまとめ、皆に頼られてきた主人公の一人が脳腫瘍で亡くなるエピソードは、怖くて怖くてなかなか観る事が出来なかった。観終わった後はしばらく一人きりで泣いた。


僕は人生の大切な事の幾つかは『ER』から教わった。

ただのフィクションでは描ききれない生々しい人間関係、価値観、親子間の複雑な感情、恋人とのすれ違い、本当に大切な愛情、そして死生観、倫理観がこのドラマには描かれている。最終的に15年かけてまで描かれたこのドラマには勿論積み重ねてきた年月があり重みがある。もう一度言う、僕は人生の大切な事の幾つかはこのドラマから教わったのだ。


きっと僕は今後もこのドラマ、膨大なエピソード331話(未見分含む)のどれかに今後も支えられ、助けられ、救われるのだろう。或いはそれは大切な人間との死別の時、友人とのすれ違い、自尊心が打ち砕かれた時かもしれない。そんな時に僕はこのドラマの存在を、このドラマの様々なシーンを思い出し、そして視聴時に受けた感動を思い出し、そしてまた頑張ろうと思えるかもしれない。


感想や薀蓄はまたいずれ。どうせ一生かけて愛でていく作品であるのだから書く機会は何度でもあるだろう。ここまで感情移入出来る作品に出会えた事を、つくづく幸運に思う。

冷房病にかかりつつも東へ

夏場に温度差が5度以上ある環境をいったりきたりしていると冷房病になる。

どうやら僕もそれにかかったようで、ここ数日間関節が痛く、倦怠感に体は支配されている。

そりゃあ自室の室温を20度前後に保つようにしているのだ、冷房病にもなるというもの。自律神経失調症の一部であるらしい冷房病、決して侮れる存在ではない。


そんな冷房病に起因するかったるさに苛まれながら、JONNYで東京へと行ってきた。コミックマーケットに参加するために東京に単身乗り込んでいた篠田メンバー以外の4名(サポートメンバー含む)で東京へ。丁度お盆という事もあって高速道路の渋滞が予想され(海老名SAから東京まで4時間かかったとの話も聞いた)、入り時間に遅刻しないように前日の夜に名古屋を出発したのだった。今回はシャビーボーイズのレコ発ツアーに誘って頂いたという事で、今回の東京含め、諸々の事情故出演できない大阪場所以外は名古屋でも共演である。シャビーボーイズも同タイミングで東京へ向かって出発していたようだ。


4人での移動は比較的、楽である。一人いるかいないかだけで後部座席の人間一人あたりが使えるスペースが大きく変わってくるのだ。冷房病をその頃はまだ風邪と勘違いしていたので、風邪薬を飲んで眠らせて貰った。

結局渋滞らしい渋滞もなかったようで無事明け方6時には東京到着。12時に名古屋を出たので都合6時間、平均的な所用時間である。早く着き過ぎたので新宿へ移動、馴染みの安い駐車場へ車を停め、漫画喫茶で宿泊。通り一遍気になっていた漫画を読んで眠った。


起床後は二郎童貞である植田サポートメンバーとともに歌舞伎町二郎へ。所謂、東京のラーメン好き、ジロリアンがこぞって口にする「糞二郎」である。名古屋から月に数度訪れ、限られた時間を使って飲食を済ませなければならない我々に店舗を選ぶ余裕はそうないのだ、残念ながら。他の店舗で食べる機会はなかなかないけれども、何だかんだで初めて二郎を食したのが歌舞伎二郎なれば、僕としては如何にジロリアン共に見下されようが馬鹿にされようがしばらくは歌舞伎二郎で満足してしまうんじゃなかろうか。比較対象がたった一度食べたきりの高田馬場店二郎なら、それは比較しようがないというのも正直なところ。

少なくともJONNYの東京遠征先が新宿、下北沢である事が多い間は何の疑問も持たずに歌舞伎二郎を食べ続ける気がする。大丸ラーメンでさえ、味のブレがわかるようになるまでは随分と回数を重ねたのだから。


渋谷LUSHでコミックマーケットに参加していたため別行動となっていた篠田メンバーと合流。リハーサルに遅刻するという事故を含みつつもどうにかチームJONNY、5人が揃ったのであった。

リハーサル後は以前からteitterでは交流のあったタカハシさん(ネズミハナビ)やシャビーボーイズと談笑してるうちにオープン。


この日の演奏は気持ち良く出来た。ステージが広かったのもあるし、各務君が随分と後ろに下がって場所を譲ってくれたのもあるだろう。個人的に自分のすぐ近くに人がいると気を遣ってしまうので、本当に有難かった。演奏の粗、そしてライブの進行等メンバー各員それぞれ雑感はあるようだけれども、あの段階でベストは尽くした。シャビーボーイズも喜んでくれたみたいで良かった良かった!

シャビーボーイズのライブも芯の一本通った見事なもの。「名古屋の、そしてゆくゆくは日本のシャビーボーイズです」。・・・・なんて粋なんだ、と。あのライブならばその発言、ただのフカシではないなとわかる。もっと広げようと、高いステージを見据えているのがわかるライブを観ているので、その発言に胸が熱くなった。


シャビーボーイズ、ネズミハナビ、JONNY。

この3バンドで今月末に名古屋でライブをします。

是非観に来られたし。

弦高パラノイア

最近は専らフランケン・ベース をスタジオに持っていく事が多い。


尤も半音下げで調整してあるが故にJONNYでしか使えないのだけれども、一時期はコロコロとそれこそ毎回のようにベースギターを換えていた事を考えれば今度という今度は、という気がしないでもない。まあ、今の気分に過ぎないのだろうけれど。

で、フランケン・ベースを先日練習の際に使ったのだけれども、どうにも違和感が。

4弦の音に締りがなく、アタックもない。音に違和感があるだけでなく、弾き心地も何か変だ。弦自体が右手のピッキングを受け切れていない感じ、といえば良いのだろうか、ピッキングに負けてしまっているのである。

乱暴に弾き過ぎ、というわけでもない。何だかどうにもへなちょこな、そんな音なのだ。サスティーンもなければ太さもない。ただでさえ長年の癖で高域のよりがちな僕の音が、その時に限ってはアタックばかりが目立つ。

アタックとそれについてくる低域感、それに慣れ親しんできたのにこれでは気持ちよく弾けないではないか。


一歩引いて冷静に眺めると、そりゃあそうなるわけだ、四弦がいつも通りにビビッている。生音でベースギターを鳴らした際に、僕のピッキングの仕方、そして入力で微塵もビビらないようにするには相当に弦高をあげなければならない。ピックアップで拾っていなければOKであると判断し、音に影響のない範囲では生音でもビビッているのに慣れてしまっていたので左手側のニュアンスに違和感をおぼえるのに時間がかかったのだろう。

フランケン・ベースのサドル高低ビスを回せるマイナス・ドライバーなんてものは生憎手元になかったので、そのまま練習を終えた。

帰宅すると同時に金属スケールをあてがってチェックする。


やっぱり、弦高が変わっている。

最近の記憶では、ベースの弦高調整をした際には一弦側が微妙に順反りしていた。ずっと弦を張らずに放っておいたのがいけなかったのだろう。しかしまあ、弦を張って使っていきながら様子を見よう、とロッドを少し締めてとりあえずネックはそのままに弦高を調整し直したのだった。これは楽器調整の方法論としては褒められたものではない。ネックが真っ直ぐの状態(世の中には若干の順反り、逆反りを好みそれらを基本的なネックの状態と捉える方もいらっしゃるので『平常時の状態』と表現した方が適切かもしれない)で弦高やオクターヴチューニングはするべきで、根本的にネックが反っている楽器で弦高を調節しても、それは根本的な解決にはならない。「見た目上の弦高」は変化しても(ネックが順反った事によって「見た目上の弦高」があがったように感じ、サドル側で弦高を下げたとしても)それは絶対的な弦高が変化したわけではなく、応急処置でさえない、と個人的には考えている。

では何故そのような状態で僕が弦高を調節したのかといえば、僕の中での「フェンダーのネック」へのある種の信仰とフランケン・ベースへのジャンクな愛情がそうさせたのだろう。フェンダーのネックにはとてつもなくどうしようもないものが存在しており、それらは調整してどうこうなるレベルではない反り方をしたりするし、大体からして色々なベースのパーツを寄せ集めて作ったフランケン・ベース、シビアな調節には耐えられないのではないか、と思ったのが僕に怠惰な「楽器調整」を行わせたのであろう。

しかし以前は、少なくとも弦が張られている間は矢のように真っ直ぐな状態を保っていた元ジャズベースのネック、弦を張られて楽器として扱われる事で本来の状態を取り戻したのだ。一弦が微妙に順反りしていた状態で弦高を調整していたばかりに、ネックが真っ直ぐになると同時に弦高も下がったのだ。

成程、シビアに見ていくと四弦だけではない。他の弦の弦高も微妙に変化している。最もわかりやすくネックの状態変化を表していたのが四弦だったというだけの話だった。


というわけで真っ直ぐになったネックにあわせて弦高を調節し直した。

右手のピッキングに違和感がない程度に音を出しながら調節していった結果、「四弦=2.0mm 三弦=2.0mm 二弦=1.5mm 一弦=1.5mm」という弦高になった。念のため改めてネックを見ると、よしよし今度はまっすぐじゃわい。これで気持ち良く演奏が出来るはずだ。

満足してベッドに潜り込んだ。


そして今日、たったさっきベースを握ってみると四弦に違和感が。念のため金属スケールをあてがってみると、四弦の弦高さが5mm下がっている。他の弦は変化がない事を考えると(一、二弦は兎も角としても、ネックの状態変化ならば三弦にも少なからず変化が生じるはずだが三弦は1mmとて変化していなかった)今度は弦振動でサドルの高さが変わったのだろうか。時折見かける状態ではあるし、自分の弾き方に起因する症状なのでまあ、楽器のせいには出来ない。やれやれ、手のかかるベースギターだと割り切るに落ち着いた。

これはしばらく金属スケールが手放せなさそうである。少し弾いただけではナンなので、演奏をある程度の時間、ある程度の環境で行って違和感がないようだったらネジの滑り止め(そういう便利な薬剤が世の中にあるのだ。ネジの溝をその薬剤である程度固定し、弦振動程度の負荷ではネジが動かないようになるのだ)をつけてそれなりに固定してしまうかもしれない。


まあ、何だね、(ほぼ)素人の楽器調整ながらも、自分の楽器には愛情を注いでいるというお話でした。


続・我が逃走
職場でもよく使う金属スケール。
自分の楽器の状態を数値化して記録しておく事は
自分の楽器の基本的なセットアップを知っておく上では有益な事だと考える。


iPhoneがゲーム機になったようです。

友人でありドラマー/作曲家として活動中の半田君から譲って貰ったiPhone3G(半田君は4に変更したのだ)は、携帯ゲーム機として僕の手元で第二の人生を歩み始めた。


元からアプリを使ってみたくて気になっていたiPhone/iPod touchだけれども、なるほど、ゲームアプリやら実用的なものまで色々あるのだね!とりあえずチューナーやメトロノーム、その他興味深い音楽系アプリはダウンロードしてみた。

で、先日新しく始めてみたのがコレ。


続・我が逃走-CA391023002.JPG


『FINAL FANTASY Ⅱ』。

FFシリーズはⅣからしか手をつけていない僕からすれば、1000円でFFⅡがやれるならこれはもう相当お買い得。余談だけれどもドラクエよりFF派です。

で、早速プレイ。

グラフィックも美麗で、音楽も良い。操作性には慣れが必要だし村人と話すのに苦労する瞬間もあれども、全ては「FFをiPhoneでやっている!」という幸福感で帳消しです。FFⅡが携帯出来るって、良いなあ。ツアー中とかの暇潰しになりそう。


遊んでいるばかりではなく、練習やら色々と水面下で動いてはいますよ!

「ミッドナイト奉仕活動 vol.5」のお知らせ

まだまだ先の事になってしまうけれど、こんなイベントをやる。


続・我が逃走


「今年は企画を頑張って一生懸命やっていく」と決めたパイプカットマミヰズ、恐らく年内最後の自主企画になると思われる『ミッドナイト奉仕活動 vol.5』。

上記の告知用画像を見て頂ければおわかり頂けると思うけれども、今年一年の我々を締め括る(10月以降にも普通にライブ予定は入っているけどね)には十分過ぎる程十分な面子。バンドマンとして僕達より長く活動しておられ、様々な場所、様々なシチュエーションで活躍されてきた方々ばかり。

「一体どうやって集めたの!?」と言われても仕方のない程、豪華。


わかっている、「お前達、食われるぞ」そう言いたい気持ちがあるのは理解はしている。けれどもな、楽屋の中で頭を抱えたくなる程のプレッシャー、そんなプレッシャーをステージに立つ前に感じるようなイベントをバンドが総力を挙げて行うから自主企画には意味があるんだ。

僕はパイプカットマミヰズに限らず、自分が意見を求められ自分の意思が反映される範囲では少なくとも全バンド、自分が関わるどのバンドの企画でも「食われる・・・!」或いは「この人達に出て貰いたい」と思えないバンドへの出演依頼をした事はないし、これからもしたくない。

特に今の我々、メンバーが入れ替わり、メンバーが失踪し、サポートメンバーを迎えて活動している今の我々にこそこういう機会が必要なんだ、とそう思っている。今年からバンドに参加した新参者だけれども、メンバーと会う度に企画の話を重ね、そして心を込めて出演依頼のメールを送信した。僕達の現段階での積み重ねがこの出演陣に顕在化しているなれば、この出演陣に対しての、そしてその日までの積み重ねが顕在化するのがイベント当日、僕達の演奏だろう。


そこの貴方、どうか観に来て下さい。

我々はこの日、今までのバンドが結成されて以来、恐らくは史上最高の演奏を披露する。退屈させるつもりはないし、目にもの見せるつもりだ。

偉大なる先人達をお呼びして我々に一体何が出来るのか、刮目して見届けに来て頂きたい。

「プログレ三昧」

NHK-FMで8月8日午前0時15分から9日午前1時00分まで「今日は一日 プログレ三昧」が放送された。
この放送は「今日は一日 ○○三昧」という番組の一放送であり、この番組は「様々な音楽のジャンルから一ジャンルだけにスポットを当てて、少数派のリスナーだけに、一日たっぷり堪能してもらう」というコンセプトのもの。
僕は残念ながら本日はFM放送を聴ける環境下に居なかったためにただの一分も番組を視聴する事は出来なかったのだけれども、幸いにも番組サイト でオンエアされた曲リストを入手する事が出来た。
以下、番組サイトよりリストの写し。


01.Close To The Edge(危機)/Yes
02.精武門/Kenso
03.Islands(アイランド)/King Crimson
04.Out-Bloody-Rageous (live)/Soft Machine
05.Living In The Past/Jethro Tull
06.Four Holes In The Ground(原始への回帰)/Premiata Forneria Marconi
07.R.I.P.(安息の鎮魂曲)/Banco Del Mutuo Soccorso
08.Goliath(ゴリアテ)/The Mars Volta
09.Deserted Cities Of The Heart (live)(荒れ果てた街)/Cream
10.21st Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)/King Crimson
11.Yours Is No Disgrace/Yes
12.Cometa Rossa(紅い彗星)/Area
13.Muddy Stream/Pangaea
14.Oro Caldo ~ Stanza Citta(熱い時~スタンツァ・チッタ )/Osanna
15.カーニバルがやってくるぞ(パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ)/四人囃子
16.Super Joker/Mr. Sirius
17.Ace Of Wands/Steve Hackett
18.The Acrobat/Kestrel
19.Way Down A Rabbithole/Samla Mammas Manna
20.Master Builder(創造主)/Gong
21.Vasiliscul Si Aspida(ヴァシリスクル・シ・アスピダ)/Phoenix
22.Invader/アクリタス
23.Hipercandombe(イーベルカンドンベ)/La Maquina De Hacer Pajaros(ラ・マキナ・デ・アセール・パハロス)
24.Electric Junk/Guru Guru
25.Mumps/Hatfield And The North
26.Winter Wine/Caravan
27.MUGI Dance(ムギの踊り<あるいはEXPO'70>)/Vincent Atmicus
28.On Reflection/Gentle Giant
29.Back In N.Y.C./Genesis
30.Il Bandito Del Deserto(荒野の追放者)/Area
31.Time Was(時は昔)/Wishbone Ash
32.Eddies ~ Dum Dum/X-Legged Sally
33.Teatime/Stackridge
34.Dancin' Fool/Frank Zappa
35.Acquario/Arti & Mestieri
36.Garden Party/ZNR
37.Hallogallo/Neu!
38.21st Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)/Altered States with Guests(生演奏)
39.I Talk To The Wind(風に語りて)/Altered States with Guests(生演奏)
40.Epitaph(エピタフ<墓碑銘>)/Altered States with Guests(生演奏)
41.Moonchild/Altered States with Guests(生演奏)
42.The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)/Altered States with Guests(生演奏)
43.Dancing With The Moonlit Knight (live)/Genesis
44.The Last Seven Minutes (1970-1977, phase I)(最後の7分間<1970-1977 第1段階>)/Magma
45.飾り窓の出来事/Mandrake
46.Day Of The Dreamer(ドリーマー号の出航)/Renaissance
47.Monster Within/The Flower Kings
48.Rock & Roll Contract/Bigelf
49.All The Lights In Town/The Watch
50.Part Zero/The Pineapple Thief
51.Apollo II: The Telling Truth/Coheed And Cambria
52.Echoes/Pink Floyd
53.Sunrain/Ashra
54.Spoon/Can
55.Echoes(エコーズ<残響>)/Camel
56.Tarkus : Eruption(「タルカス」より「噴火」)/Emerson, Lake & Palmer
57.Tarkus : Eruption(「タルカス<オーケストラ版>」より「噴火」)/Keith Emerson & Greg Lake(吉松隆:編曲)
58.Hoedown (Taken from Rodeo)/Emerson, Lake & Palmer
59.Knife-Edge/Emerson, Lake & Palmer
60.ヤナーチェク作曲「Sinfonietta for Orchestra(シンフォニエッタ)」/ジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団
61.Hamburger Concert/Focus
62.ハイドン作曲「Divertiment II.(ディヴェルティメントより第2楽章)」/ヴァンベール木管五重奏団
63.Toccata/Emerson, Lake & Palmer
64.ヒナステラ作曲「Piano Concerto No.1, Op.28, 4th Mov(ピアノ協奏曲 第1番 作品28 第4楽章)」/オスカル・タラゴ(ピアノ)、エンリケ・バティス指揮、メキシコ・シティ・フィルハーモニー管弦楽団
65.Platinum (live)/Mike Oldfield
66.I See A Man/Tudor Lodge
67.The Unquiet Grave(無気味な墓場)/Gryphon
68.Kara Jord(親愛なる大地)/Kultivator
69.Collections/Anthony Phillips
70.Focus II/Focus
71.Song For America (live)/Kansas
72.An Architect/We Insist!
73.Opat/Mong Hang
74.Time Stand Still/Rush
75.Nothing To Lose/U.K.
76.Wish You Were Here (live)(あなたがここにいてほしい)/Pink Floyd


24時間ぶっ続けで放送して、76曲もの曲をオンエアしたのか・・・!

こうやってリストに目を通してみると、自分がつくづくプログレに造詣が深くないかがよくわかる。ここに名前の挙がったバンド/アーティストの半分も抑えていないんだもの。

そんな僕にとってこそこのリストは今後役に立つだろう。しかし生演奏とか、NHKが如何にこの番組に本腰を入れていたかがよくわかる。

海堂尊『チーム・バチスタの栄光』

探偵小説/ミステリーの歴史に於いて今から約120年前に著された『緋色の研究』が、後進にどれだけの影響を与えたかは愛好家相手にならば語るまでもないだろう。

ドイルがその一連の著作で扱い続けた「風変わりな探偵と聞き(或いは記録)役の助手」という、後の探偵小説/ミステリーに於いては常套句になった主人公ペアは初作『緋色の研究』で既に完成されており、我々はこの作品で文学史上に未来永劫名前を残すであろう「シャーロック・ホームズ」と「ジョン・H・ワトスン」というペアの邂逅に遭遇する事となる。

我々はワトスン博士視点で物事を見、そして奇妙な人物 シャーロック・ホームズについてワトスン博士とともに見識を深めていく事になるのだ。

探偵小説/ミステリーにおいて『ワトスン役』という単語まで使われるようになってしまった程、この二人の役回りというのは普及している。この「比較的凡庸で常識的な語り部」と「才能溢れる反面、社会的には突飛な探偵役」という組み合わせは今尚多くの探偵小説/ミステリーで、否、亜流も含めればそれ以外のあらゆる創作物で目にする事が出来るのである。

文学作品に於いてスタンダードになったこの『形式』に、僕は時折強烈な飢餓感をおぼえる事がある。

今日書くのはそんな僕の飢餓感を満たしてくれた一作。


続・我が逃走


東城大学医学部付属病院は、米国の心臓専門病院から心臓移植の権威、桐生恭一を臓器制御外科助教授として招聘した。彼が構築した外科チームは、心臓移植の代替手術であるバチスタ手術の専門の、通称“チーム・バチスタ”として、成功率100%を誇り、その勇名を轟かせている。ところが、3例立て続けに術中死が発生。原因不明の術中死と、メディアの注目を集める手術が重なる事態に危機感を抱いた病院長・高階は、神経内科教室の万年講師で、不定愁訴外来責任者・田口公平に内部調査を依頼しようと動いていた。壊滅寸前の大学病院の現状。医療現場の危機的状況。そしてチーム・バチスタ・メンバーの相克と因縁。医療過誤か、殺人か。遺体は何を語るのか…。栄光のチーム・バチスタの裏側に隠されたもう一つの顔とは。第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。


海堂尊 著『チーム・バチスタの栄光』である。

あらすじにざっと目を通しただけで物々しい雰囲気が伝わってくるだろう。現役医師である著者が著した本作は医学用語、そして行政用語が頻出し一見物々しく、難解な第一印象を受けるかもしれない。

しかして読み進むうちにそんな印象はなくなり、むしろ著者が物語の進行の妨げにならない範囲で医学用語の解説、医療現場の現状(とはいっても既に4年前の“現状”なのだろうが)を説明臭くならないように、そしてわかりやすく『解説』している事に気がつくだろう。

何であれば小難しい事は頭からすっ飛ばしてもらって構わない。本作品は医療現場の現状に興味のある向き、そして心臓手術やそれにまつわるドラマを期待する向きへの需要は勿論満たしてくれるだろうけれども、本質的には「エンターテインメントを期待するミステリー愛好家」に向けて書かれているのだ、と少なくとも僕はそう感じたのだから。

実際のところ著者がどのような思いで本書を著したかはわからない。けれども僕は、医療現場に身を置いた著者が造詣の深い分野の知識、経験を活かしてミステリーを描き、かつそこに今後の医療現場への問題提起を織り交ぜた、とそう受け取った。

流石医者、医療現場の様子、大学病院内での『政治』、そして人間模様はリアル。この人の人物描写の巧みさって、全部モデルがいるからなんじゃあないかと勘繰りたくなる程、「チーム・バチスタ」をはじめ作中で医療に従事する医者、病院関係者の存在感はリアルである。


本書を上下巻に分かれている文庫版で読んだのだけれども、上巻下巻とここまで印象が変わる作品も珍しい。上巻が「静」ならば下巻が「動」、上巻で積み上げたものを一気に突き崩す、あるいはぶちまけるようなそんな印象。それでいて物語的には全く破綻していないのが素晴らしい。


では何故そこまで印象が違うのかといえば、それはもう探偵役に負うところが圧倒的に大きい。

上巻での探偵役は院長より捜査の命を受けた万年講師、日頃は患者さんの愚痴を聞くだけの不定愁訴外来責任者 田口公平医師。

この人、淡々としてはいるもののそれなりに人情家で、ガテン気質の外科向きな性格でありながら「血を見るのが嫌だ」と外科医への道を諦め、権力争いにも興味がなく昼行灯を決め込んでいる。

この人が関係者に話を「聞き取る」のが上巻のメイン、というか上巻の全てのようなものなのだが、その淡々と何かを積み上げていくような印象が一気にブチ壊されるのが下巻である。

捜査にサジを投げた田口医師の替わりに、と厚生労働省から派遣されてくる役人 白鳥圭輔。もうこの人が登場した瞬間にそれまでの物々しい雰囲気は何のその、この人が全て持っていっちゃう。思った事をズケズケ言い、論理で完全に構築されたその思考パターンはまさしく「ロジカル・モンスター」、その礼儀がなく口調も場にそぐわず、イラつくとすぐに人を馬鹿にする。職場にいて欲しくないタイプだし、友人に持ちたくない人だ。論理の追求のために人格が破綻してしまったタイプ。積み上げたものを笑いながらブチ壊すようなその様は、何ていうかそれまでの作品の印象からはとてもじゃないが作者が登場させるような人物像には思えない。言い方は悪いけれどもどうにもライトノベル的名イメージなのだ。

しかし白鳥が語る「アクティヴ・フェーズ」やら田口に解説する白鳥が展開する『論理』、白鳥、田口ペアの捜査の様子を読み進むにつれ、この人もただただにぎやかすためにこんなキャラクターになったわけではなく、ある種「理にかなった」探偵役なのだと痛感する。

この辺りの腑の落ち方が白鳥を最初は胡散臭く思いつつも認める箇所は認めざるを得ない、と見識を改める田口医師と完全にシンクロしてしまい、ああこの作者は本当にうまいなあと痛感せざるを得なかった。


このエントリー冒頭で触れた「ワトスン」&「ホームズ」だが、本作をただの医療ミステリーにしていない点はまさしくここにある。あまりにもこの二人の印象が強いのだ。ともすれば主題たる「チーム・バチスタ」よりも。

作者もその辺りを把握しているのだろうか、或いは単純にお気に入りなだけかもしれない、本作の「ホームズ」と「ワトスン」はその後の作品にも度々登場するようである。


手術室という『密室』で行われる殺人。それに挑むのは型破りな役人に浮世離れした万年講師。

全くもって面白い「ホームズ」と「ワトスン」である。

爽やかな読後感といい、お薦めの一作。上巻の段階で犯人の目星がたってしまうのはご愛嬌。

ふおおおおおおお!

憧れのKING CRIMSONのコピーバンドを結成出来そうである。

僕の生涯で、およそその精神性、漸進性においてはこれ以上はないだろうという程影響を受けたバンド。もう60歳を過ぎたロバート・フリップ御大だけれども、今尚バンドを新しく進めようとしている様には感銘を受ける。

不完全密室殺人が13人でライブを行ったのも、サポート・メンバーが時を越え場所を越え多数出入りしたのも、そしてそれに抵抗を感じなかったのもKING CRIMSONの影響があったからこそ、だ。

パイプカットマミヰズにプログレッシヴの匂いを感じて接近、果てには在籍する事になったのも完全にKING CRIMSONに衝撃を受けた結果。2007年のあの夜、PCのスピーカーから流れ出した「21世紀の精神異常者」を超える衝撃は今のところ、他にない。


KING CRIMSONの音楽を聴いていく過程で僕はファズペダルでギンギンにした上にワウを踏み込んでクワーッとやるジョン・ウェットン先生の演奏に惚れ込み、ドライ・アイスのようなサウンドでザクザクと切り込んでいくジョン・ウェットン先生の演奏に感銘を受け、時にはスティックを、時にはミュージックマン スティングレイを使ってどこか明るい雰囲気をステージ上で放つトニー・レヴィン先生の存在感に玄人の旨味を感じたりした。そしてそれらのベース・プレイヤーに影響を受けて(という程演奏には顕在化していないかもしれないが。いや、していないな)僕は今も演奏をしている。頭の片隅には常にロバート・フリップ御大の精神性、そして本当の意味での「プログレッシヴさ」というものは何なのかと自問する気持ちがあるし、手癖で弾くとどこか不気味でおどろおどろしいベースラインになってしまうのも(これについてはJONNY佐藤メンバーに咎められる事がたまにある。逆にパイプカットマミヰズでは全く悩まない所かろくに何も考えずに弾けてしまったりする)元々拙い僕のフレーズ構築力(変な動き方を癖でしてしまう)に、KING CRIMSONの重厚でそれでいて不安感を煽るリフが脳に叩き込まれたからではないかと考える。


嗚呼、KING CRIMSON!

全面的に支持するわけではない。全曲全アルバム好きなわけではない。好きな年代も限定されるし、それどころかかったるいなあと思う曲もある。と言うよりかはガツガツくるリフものばかり聴いている怠惰で忠義に欠けるクリムゾン・ファンなれども、その存在は間違いなく、僕に強力な影響を与えたバンドの一つである。


で、そのKING CRIMSONのコピーバンドを水面下で結成しようと画策、動き回っている。

人前で披露する機会も幸い出来そうだし、これまた本当に楽しみ!

KING CRIMSONの曲を一生懸命練習する事で、自宅ではほとんど楽器演奏の練習をしない僕が珍しく演奏技術の鍛錬に励むかもしれない。これってば僕が参加する3バンドにとっても良い事じゃあないか。

万歳!


続・我が逃走
タッピング(タッピング、といえばもうあの曲しかないですね。スティックじゃないけれども)
の練習のためにヘアーバンドが装着された僕のベースギター。
これで開放弦がミュートされるのです。

平野綾の恋愛歴暴露は鳥居みゆきの既婚者発言の時ほど衝撃はなかった

・ブログ、あいや違った日記なんてものは備忘録程度にツラツラ記録しておく方が肩肘張らなくて良いのかもしれないなあ、と思う。僕の場合毎日こうやってブログを更新し続けているのだけれども、極論してしまえばブログというのは僕にとってパーソナルな『日記』であって欲しい。読み手を意識せずに毎日書いて、そしてそれを10年後に読み返して「あんな事があったなあ、こんな事があったなあ」とか「この頃はこんな事を考えて演奏してたのか」といった具合に振り返り10年後の僕の生活、演奏活動の糧にするのだ。今となっては少なからず読み手を意識してしまっているこの日記は本質的に『日記』ではないのかもしれないけれども、この続けていったり重ねていったりするうちに本質的なところから変わっていってしまう(悪く言えばブレていってしまう)感覚が、僕の表現活動と同じであると思う。志だけは高く持ち、力まず、そして常に全力を出して自分を疑わないようにするのが僕のモットーだ。



・バンドをやっていく上で何が一番面白いかって他者との関わりだろう。共演者、関係者、バンドマン、そしてお客さん、ありとあらゆる人とのコミュニケーションが面白くてやっているところが大きい。「音楽をやらなければならない人間」「音楽しかない人間」に対して僕は「音楽をやらなくても良い人間」であるし「音楽を選んだ人間」であるけれども、僕は音楽は人並みには好きだし、日常生活と切っても切れない関係にあるし、音楽以上にバンド活動が好きなのだ。そんな動機じゃ駄目だって?そんなわけないだろう。



・バンドをやっていく上で何が一番面白くないかって他者との関わりだろう。どんな界隈においても意見のあわない人間っているだろうけれども、意見のあわない人間に対して悪感情を抱く事っていうのは僕はよっぽど、ない。意見があわない、というのは極論してしまえば「話をしてぶつけ合う相手」としては一級品で、その結果「こいつは本当に虫が好かねえな」と思うよりかは「こんな人間もいるのか」と思う方が多いからである。しっかりと筋を通した上で考え方が違う人間に出会った結果は得るものの方が多いのだ。じゃあ何が面白くないかって意見があった上で時折感情がすれ違ってしまう人間だ。立場を同じくとしたり嗜好を同じにしたり、それこそ目標が同じだったりするバンドメンバーに対して僕はイラついたりイラつかせたりするのがたまらなく、嫌だ。円滑にやった方が良いに決まっているのに感情のブレで「なんかこいつイラつくぜ」とか「あ、こいつ俺にイラついてやがる」となるのが嫌だ。そういうマイナスの緊張感ってバンド活動においては弊害しかもたらさないし、僕は気を許した人間としか音楽をやりたくない。或る程度の緊張感は必要なれど、負荷となると話は別だ。しかも音楽に関係ないところでイラついたりイラつかせたりしてるともう情けない気持ちになったりする。しかしてバンドって人間同士の関わりが生み出す営みだったりするのだから、それがなければ面白くもないのだろうと思っている。結局、面白い部分も面白くない部分も一点に集約して「バンド」という集団活動の一端を担っている気がするのだ。



・どんどん醜く肥え、太っている。年齢を重ねる毎に「食べる」事への悦びを知り、そして愉しさを感じるようになっている今、僕の体型がこのように変化したのは最早必然と言えるだろう。一頃は腹筋運動や自転車での通勤で少しずつ引っ込んできたこの腹も、今ややらなくなった腹筋運動、通勤で消費する以上に摂取するカロリーで醜いその本性を曝け出そうとしている。夏になったら暑さにやられて食欲も減衰するだろうな等と思っていたけれどとんでもない。素麺の爽やかさが僕を魅了し、夏に食べる揚げ物の豪気さ、汗をダラダラ流して食べるラーメンやカレーの誘惑は相変わらず僕の胃袋を刺激する。挙句「夏バテしないように」と大義名分を掲げて今まで以上に食べだす始末。僕の胃袋はどんどん拡張しているようにすら思える。勿論一般的に見たら僕は大飯食らいではないだろう。食べる事が好きな、食への魅力にとり憑かれただけの男に過ぎないだろう。しかして、それまでより食べるようになるというのは体重の増加を引き起こす。理性が勝つか、欲望に負けるのか。



・最後の最後に俗っぽいトピックスを。声優の平野綾さんがTV番組にて自分の恋愛歴についてコメントした事で一部ファン層が渦状に反応、平野綾さんのCDやDVDを叩き割ったりグラビア写真を引き裂いたりして話題になっている。僕は別段平野綾さんのそのコメント、そしてコメントの真偽についてどうも思わないし、それに対して反応しているファンの方々に対しても「過激だなあ」くらいのコメントしか出てこない。けれども『涼宮ハルヒの憂鬱』で彼女を知って、それ以降は別段追っかけもせず「可愛いよあーや可愛いよおおおおおお」くらいの感想しか抱いていないある種一番わかりやすい形で彼女を「アイドル視」している怠惰な「にわかファン」な僕は改めて思った。

「あーや可愛いじゃねえか、おい。今までの印象よりもずっと可愛いじゃねえか、おい」と。


続・我が逃走

「暴力では何も解決せんぞッ!」

全く本当に、嵐のような一日だった。


おとぎ話クリトリック・リス、そして我々JONNYによるライブイベントが今池HUCK FINNにて挙行された。

栄えあるトップバッターとして演奏したのだけれども、いやはや本当に楽しい一日だったねえ。全バンド完全に頭から最後まで楽しみきった。出順が中途だと準備やら何やらで自分達の出番の前のバンドはなかなか観通す事は難しいのだけれども、トップバッターだとそういうのがなくて良い。


今池HUCK FINNは1月31日、骨折以来久々の出演となった。開場し演奏時間が近付くと、普段とは比にならない緊張感に襲われた。体は正直だ。どうやら僕の体はHUCK FINNのあのコンクリートの床を憶えているらしい。屈辱とともにフロアに向かって吹っ飛び、そして楽器をかばった結果僕の左肘間接の骨は無残にも折れ、自分が参加している3バンドいずれのライブも代打を頼むという事態に陥った。

今日はトラウマを乗り越える日だ。それはつまり、普段のライブとはまた違った意味合いを持つという事。

最後の曲はフロアがどんな状態だろうと飛び込んでいこうと決めていた。パフォーマンスや興奮、或いは衝動、そういったところからかけ離れたところでそれをせねばならない。

最後の曲でフロアに降り立った瞬間、「やったぞ!折らなかったぞ!」、つい口をついて出た。

もう大丈夫。HUCK FINNのコンクリートの床への恐怖は絶たれた。

ライブ自体も楽しんで下さった方が結構いらっしゃったようで本当に良かった。頭の中が床の事で一杯で余裕がなかったけれど、一生懸命演奏出来たと思う。


クリトリック・リスはもう、何ていうか美しかった。

笑いと衝動、そして等身大の男の絶叫。心の底から振り絞って繰り広げられるエンターテインメント。

僕がライブハウスに求めるものがそこにはあった。「これはきっと等身大だから美しいのだ」、そう考えているとライブ終盤、どうしようもなくリアルで切実な曲が演奏された。恐らくそれは、親しかった方の死への、リアルな感情。それまで湧いていたフロアが静まり返った。皆、固唾を呑んでステージ上を見つめている。

生々しくて切実で、泣きそうになったのはきっと僕だけではないはずだ。


おとぎ話。

どこまでもポップで素敵で、そして優しい。急遽出演が決まった我々(今回のイベント、元々はクリトリック・リスとおとぎ話、そしてHUCK FINN店長黒崎先輩のある飲み会での一幕が発端になっている)にも気を回して下さるそのキャパシティの広さ。きっとあのバンドを愛して不幸になる人間等ただの一人もいないんじゃないか。

開場前から終演まで、ほんの少しだけれどメンバーさん方と言葉を交わした僕がそう感じたのだ、これはもう以前からおとぎ話が好きでたまらなくて集まったお客さん達は僕以上に穏やかで軽やかな気持ちになったはずである。


最後、おとぎ話に加えてクリトリック・リスことスギムさん、JONNYからは佐藤メンバーに篠田メンバー、そして黒崎店長がステージにあがる。こんな光景はそうそう見れるもんじゃないし、出来る事じゃない。自分達の曲を演奏して〆る事も出来たおとぎ話の、今日という日に対する感情が明確に打ち出された瞬間であった。


素敵なイベントの打ち上げは素敵に、なるわけもなく、その、なんだ、大いに荒れた。

飛び交う怒号、罵声、涙、ブッ潰れる出演者、そしてその輪の中で叫ぶ黒崎先輩、暴れだすギバ君、取り押さえられるギバ君、炒飯用のれんげでギバ君の耳をほじくろうとする鵜飼さん(HOIP)、叫ぶ黒崎先輩、「プライドなんてねえよ!」とにこやかに言い放つ鵜飼さん、爆笑する我々、泣きながらキレるギバ君、挑発するコセ君()、飛び交う怒声、絶叫、っそいておしぼり。

混沌という状態を未知の方に説明するならば、あの光景を見せた方が早いんじゃないかという位の有様である。

大いに暴れたギバ君、一人では歩けない程酩酊し、結局僕の実家に運ばれた(その節はCLUB ROCK'N'ROLL 井藤さん、本当に有難うございました)。


今このエントリーを書いているその後ろで、ギバ君は僕のベッドで轟沈している。

鼾が物凄いのだけれども、それ以上に寝ゲロしないかどうかが一番気がかりである。


続・我が逃走
折角なのでそんなギバ君を接写。
打ち上げでの名言の数々と併せてご覧下さい。

道具を扱うリスク

断線していたシールドが直った。

ほんの些細な、ほんの少しの綻びで音が出なくなっていたシールドケーブルは、また元通り僕のベースから電気信号をエフェクターに流し込んでくれる。

修理されたシールドを眺めながら、意識は少しだけ脳内の深いところへ潜り込んでいった。


続・我が逃走


電気系統の故障というのは視認出来ないからこそ顕在化するまで症状が認めづらく、そしてそれ故に恐ろしい。可能性で言えば、それまでガンガン鳴っていたベースギターがライブ中に突然うんともすんともいわなくなる可能性だって否定しきれないのだ。

ベースギターだけではない。


我々の足元に並んでいるのは何か?

我々の足元にはエフェクターがあり、そしてそれらは電気で動き、それらは互いに接続されている。その中の一つでも壊れれば、或いはパッチケーブルの一本でも断線すれば、もっと言ってしまえばエフェクターに電源を供給しているパワーサプライ、そこに一瞬でも不具合が生じれば音は出なくなる。


我々の音を出力しているのは何か?

アンプリファイアのインプットが壊れれば音は出ないし、スピーカーが吹き飛べば当然音は出ないし、僕のようなライブハウス常設のベースアンプをお借りして使わせて頂いている身からすれば、壊した機材を弁償する事になる。ベーシストの場合はベースアンプの前にダイレクトボックスがあり、そこからベースアンプのインプットにパラレル出力された電気信号が流れ込む。ダイレクトボックス、そしてここでも使われているシールド、これが壊れれば音は当然出ない。


改めて整理してみよう。エフェクターを使用するベーシストの音がベースアンプ、そしてライブハウスのメインスピーカーから出力されるには以下の全てが円滑に、かつ不具合なく電気信号を伝達する必要がある。



ベースギター→シールド→エフェクター→ダイレクトボックス→(アウトから)ラインでPA送り or(パラレル出力で)ベースアンプへ


さてこうしてみれば至ってシンプルな話である。しかし「エフェクター」の数が増えれば増える程、リスクは背負うわけだし情報も大元「ベースギター」は弦振動による磁界の動き(だったかな?)をピックアップが拾い、それが内部回路を経て出力されるのであり、このベースギター本体のパーツどれか一つにでも劣化/欠落があれば電気信号は劣化、或いは完全にそこで停止してしまう。アンプ直だとは言ってもこれだけの過程を経るわけだ。


僕が何を言いたいかというと、だから使用機材を減らしましょう、ベースとアンプの間は最短で繋ぎましょうとかそういう事ではない。我々バンドマンはステージに立つ際、様々なリスクを背負った上で演奏をしているのだという事を忘れてはならない。興奮したバンドメンバーが突っ込んできてエフェクターボードがなぎ倒されるかもしれない。アダプターを引っこ抜いていくかもしれない。足を引っ掛けてダイレクトボックスからシールドが抜けてしまうかもしれない。もう少し神経質になるならば、ボディの振動によって緩んだジャックがノイズを発生させるかもしれない。ピックアップが断線するかもしれない。踏んづけた拍子にシールドが断線するかもしれない。

我々は演奏を続けなければならない。どんな事があろうと続けなければならない。

だからこそ準備は万端にしておかなければならない。

しかし、どれだけ入念に準備してもライブ中に突然機材が不具合を起こすかもしれない。メンテナンスを済ませた愛機の音が出ないかもしれない。昨日まで当たり前のように動作していたエフェクターがうんともすんとも言わなくなるかもしれない。どれだけ入念にガムテープで目張りしておいても、シールドが引っこ抜けるかもしれない。

興奮したメンバーとぶつかって、チューニングがぐっちゃぐちゃになるかもしれない。ステージから落ちて骨折するかもしれない。


ライブハウスには、想像だにしない出来事に満ち満ちている。

僕が今回書きたかったのは、むしろこれだけの過程を経て音を出している、それが当たり前、それがどんな状況に於いても当然の事であると思い込まない方が良いという事だ。特に演奏に自分の全ての興奮、感動、そして衝動をぶつけるメンバーがステージ上に一人でもいる場合、そして或るいは自分自身がそうである場合、それらの『予想だにしないトラブル』が発生する可能性はグンと跳ね上がるのだ。そんな中我々は演奏しなければならない。音が出る事に感謝しながら、そして余りにも多くのリスクを内包した『エレクトリック・ギター』という楽器が背負ったあまりにも大きな宿命を考えながらも、演奏を続けなければならない。

我々の足元に広がる無数の落とし穴(ある穴には『シールド断線』と書いてあり、他の穴には『スピーカー破損』とか『ストラップが裂ける』とか書いてあるのだ)を意識しながらも、それを恐れるあまりステージに立つ事を恐れてはならない。一度意識したものならば理解出来ると思う。電気楽器を持ってステージ上である種の美意識に則ってそれを演奏する。それはあまりにもリスキーな行為だ。

では我々は予想出来ない災厄に対して、どうするのか。


残念ながら、諦めるしかないのだ。

日頃から自分の道具にメンテナンスをしっかりと施し、注意深く調整し、ご機嫌をとったとしても最悪の瞬間、最悪のタイミングでそれらが自分の日頃の誠意を裏切る事は起こり得る、と認識するのだ。そしてそれが起こる事を恐れないようにするにはまず最初に必要なのは諦念だ。

「これだけ準備して、機材トラブルが起こるならばそれはもう事故である。誰も悪くない」

と認識する事。

そして次に必要なのは、度胸だ。機材トラブルが起こってしまった瞬間に何をすべきかというと、事態回復に臨むべきであり、それは自分の道具達の様子を見、原因を探す事かもしれないし或いは開き直って客席に突っ込んでいく事かもしれないし、自分を裏切った愛機を叩き壊す事かもしれない(この方法論は恐らく今まで様々なステージで、様々な瞬間に採用されてきた事ではあれども、個人的には最も抵抗を感じる方法論であり、恐らく僕は死ぬまでこの選択肢はとらないであろう)。

一番必要なのは度胸と、その瞬間すらもエンターテインメントとする気迫だろう。それは何百万の楽器、最高の音がする機材群よりバンドマンにとって必要なものではないだろうか。

かつて尊敬するバンドマンが言っていた。


「機材トラブルはどうやっても起こる。起こる時は起こる。では起こってしまった時にどうするかという話で、その気さえあれば機材トラブルはバンドにとって起爆剤となり得る」


ま、要するに僕が長々と書いてきた事はこの方の一言で説明出来てしまうわけである。

ここまで読んで下さった方、有難う。どうか貴方の人生に予期せぬ不幸なトラブルが降りかかりませんように。

左腕を、取り返せ。

8月の3日にこんなイベントに出演するんですよ。



8/3(火)今池HUCK FINN
HUCK FINN presents
『RETURN A FAVOR "RETURNS"』

出演
おとぎ話 (東京)
クリトリック・リス (大阪)
JONNY

open 18:30/start 19:00
adv 2000yen/door 2500yen(without 1Drink)


この3マン、荒れんで・・・!

強力な県外バンド/アーティストの前にどれだけブチアゲれるか、勝負だと思っています。出順や前後の出演者によって自分の演奏に対するモチベーションに影響をきたす事はまずないし、あってはならない。けれどもたまに良い影響を受ける事はあります。この日は唯一の地元バンドとして我々、ガツンとやります。この日のサポートドラマーはギバちゃんこと植田君。


個人的にはHUCK FINNに出演するのは“あの”1月31日以来。

「ステージには魔物が住んでいる」、あらゆる観点から引用され、最早使い古された感すら漂うこの言葉だけれども、僕は文字通りその魔物に左腕を差し出したのだった。

それから数ヶ月の苦闘の日々・・・・。


舟橋孝裕、今池HUCK FINNのステージに再び立つ事になりました。

左腕をへし折ったトラウマを乗り越える事が出来るのか。

否、乗り越えてみせるさ。その果てにある覇道を突き進むために・・・!

自己紹介

舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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