悲劇。

今日は新栄CLUB ROCK'N'ROLLでパイプカツトマミヰズでライブだった。
全バンド演奏が終わったのが21時過ぎ、家に帰ってきたのが23時ちょい過ぎ、とライブの日にしてはいつもより1時間くらい前倒しで動けており、この後お風呂にゆっくり入って(熱いお湯と冷水シャワーと小休止を繰り返せばサウナトランスに似た効能が得られるのではないか、と期待している)眠るつもりだ。随分と精神的余裕があるので「ああ、こういうのも悪くないな」と思っている。
だが読者諸兄、本日のブログはどうやったってハッピーエンドで終える事は出来ない、予め明記しておく。どうやったって「楽しい一日だった」という一文で〆る事は出来ない。出来るはずがない。今日のブログはバッドエンドで終わる。そう決まっている。
なのでもしこれを読んで下さっている貴方が「人の不幸は何よりも楽しい」という揺るぎない真理を自分自身も背負っているという自覚があるのでないならば、是非ここで読むのを止めて頂きたい。貴方が善良であればある程、また感受性が強ければ強い程にこの日記は貴方に不安、あるいは貴方の想像力のネガティヴなスイッチを押しかねないからだ。

さて、久しぶりのパイプカツトマミヰズのライブだ。
吉田君が実家からこちらに出てくるようになってからというもの、練習もなかなか予定が合わず、結局全員揃っての練習はライブ当日である本日行うという事になった。伊藤誠人君は結果的に欠席となってしまったものの、正午にスタジオに合流して本日のセットリストを確認するように練習していく。曲の進行とか複雑怪奇なキメであるとか、そういうの大体誰か一人は忘れているので、我々にはこういう作業は必要不可欠である。ちなみに俺も「練習しておいて良かった」と思った。練習中に気付いた自分の演奏の粗というか変な癖みたいなものもあった。あとは本番で諸々注ぎ込んでその場で完成させていくだけ、となった。
さて、ポケモンGOの話である。
吉田ヒズム君は何を隠そうオンラインFPS(詳しくはないけどPS4でやっているそうな)で世界大会で結構な高記録保持者だそうで、まあ、わかりやすくゲーム好きだ。きっとポケモンGOもやっていると思ったら案の定結構やりこんでいた。スタジオの中で「あッ!フシギダネだ!」とか叫んでいた。僕もこのゲームは楽しくやっているので片づけをしたり休憩中に何かと盛り上がった。
後で鈴木君から耳打ちされたのだが「あんなに吉田と舟橋が話し込むのは珍しい」と駒田君が言っていたそうだ。
僕達は別に仲が悪いわけではないけれども、嗜好とか好みが結構違うので(それでも違いを認識する事でバンドは有機的に作用する。吉田君曰く僕と彼は水と油だがそれでも一緒に演奏するとグッとくるので、まあうまくいっているのだろう)普段あんまりゆっくり話し込む事ってないものね。
リハーサル前後も新栄をうろうろして「さっきあそこにカモネギがいたよ!」とか楽しそうにしている吉田君を見るのは実際僕も相当楽しかった。何かを楽しんでいる人というのは周りもハッピーにする。
ポケモンGOについてはMCでも話し倒した。所謂「時事ネタ」だ。こういうライブが出来るのも今日だけだポケモンゲットだぜエエエエエエエエエエエエエエエエエエッッ!!!!!!
パイプカツトマミヰズは、ステージ上で鳴っている音が多いしそれらの全てが大きい。いつからかわからないけれども僕が入った初回から大きかったはずなので、多分そうなる運命だったのだろう。しかし今日は普段より音量大きかった気がする。途中から爆音過ぎて耳が麻痺したのか、全部の音がハーシュノイズみたいに聴こえてきたもんな。それでも面白いライブをしたんじゃないかと思う。演奏直後にフロアから聴こえてきたお客さんの会話や歓声がそう思わせてくれた。

しかし悲劇は起きた。
悲劇というのは突然起こる。それは僕の目の前で突如として起きた。

演奏を終え、さあパッパッと片付けて次のバンドさんにステージを明け渡そう、と片づけを始めた頃である。確か僕はDIボックスに差したシールドを引っこ抜いてそれを手元で八の字巻にしながら鈴木君に声をかけたと思う。僕の視界には鈴木君と吉田君、そして伊藤君がいた。視界の隅で、立てかけてあった吉田君のギブソン社製ファイヤーバードが倒れた。
「あ」と思う間もなくファイヤーバードは床に叩き付けられ、そして、嗚呼!
何故ギブソンのギターはあのような構造なのだ!マホガニー材でかつ、ヘッドに角度がついている。
「倒れたらこれはもう、折れますよ」という条件が揃っているのだ!
無情にも目の前でファイヤーバードは折れた。ヘッドとネックが綺麗に二つに分かれていた。
誰かが「あ」と言った。転換中、音楽が流れているはずなのだがステージ上を不気味な静寂が包んだ。皆、視線を落とし片付けを続行する。何と言えば良いのかわからないのだ。あの、空虚で不気味な瞬間を僕を忘れはしないだろう。

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写真では落ち着いているが、楽屋での吉田君は感情の波が凄かった。そりゃあそうだ。26万のギターがへし折れたのだから。

「吉田君!ギブソンのネックはちゃんとした職人なら綺麗に引っ付けられるし、何なら折れる前よりも上部に出来るって聞くから」
「...」
(駄目だ、どうしたら)
どうしたら良いか、だなんて折れたギターを見た瞬間にわかっていた。

「もしもし」
『あーもしもし、見たよ。まずさ、あのメイク何?(笑)折れたギターより気になるよ!』
「彼のトレンドです」
『あとさ、胸毛凄いねえ!しかも汗絡んでるの!!ハハハ!』
「あの、あのギターって」
『ああ、多分ね、直るよ』

僕には、お世話になっている職人さんがいる。
僕自身は一度も楽器をへし折った事はないけれども、僕の友人達はネックやボディが真っ二つになった楽器を復活させて貰っている。楽器を一から作りだす事の出来る職人なのだ、復活の腕前も見事である。
ファイヤーバード、復活なるか!?

(続く、のだろうか)
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土曜の夜の話。

土曜の夜、僕は鶴舞公園にいた。

先日始めたポケモンGO、家の近所をブラブラ散歩していたら野生のリザードン(XL)が出てきてモンスターボール20個くらい投げて捕獲。何とはなしにSNSにスクリーンショットをアップしたら友人から「野生の御三家をモンスターボール20個程度で捕まえるってどれだけ引きが良いんだよ」と言われ、僕はすっかり気をよくしてしまった。
鶴舞公園にトレーナー達が沢山集まっている、との情報を小耳に挟んで見物がてら行ったら、いや、沢山集まってるなんてレベルじゃねえ、花見シーズンかってくらい人がいる。しかも夜の23時過ぎに。まじかよ凄いなポケモンGO。
だが驚くには早かった。友達とご飯を食べてさあ帰ろうかとなった25時過ぎ、まさかもういないだろと帰りがけに鶴舞公園を覗いてみると

     む     し     ろ     さ     っ     き     よ     り     人     多     い     が     な     。

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信じられるかい、夜中の1時だぜこれで。
後々聞いた話だと「ミュウツーが出る」とのガセ情報が出回ったらしくそれで来た人もいたそうな。実際カメックスが出たみたいで、そりゃあまあ集まった人達大喜びだよなあ。
こういう様子をSNSにアップロードしたら結構な人数に拡散されましてね、中には僕のツイートを引用して発言する人もそれなりにいらっしゃったんだけど、そのほとんどの論調が「これは大丈夫なのか」とか「規制すべき!」みたいな否定的な論調だったのね。
あくまで僕個人の思いなんだけど、「夜中の公園に人が沢山いる」という事実だけで即刻「規制!」となる人は正直言ってちょっと仲良くなれる気がしないのね。そことそこがすぐさまイコールになるっていうのが理解出来ないというか。その論調だと「飲み放題」=「やめろ!」ってなりかねないわけだし(いや極論なのはわかるんだけど)。違和感が拭いされない。
だけどニュースサイトで翌朝見たんだけど、ゴミを放置して帰ったり大騒ぎしたり路上駐車が酷かったり、随分とマナーが悪い、というか言葉を選ばずに言ってしまうとまあどうしようもない人達もいたみたいで。
そういう輩が多い、というか「人が沢山集まる以上マナーの低下は防ぎきれないよなやっぱり」と考える人からすれば「規制すべきだ!」となるのはわかるような気がしちゃったのである。近隣の迷惑にこそなれども歓迎されるはずがないしね。
それでも「人が沢山集まる」=「荒れる」とは直結しない僕はお気楽野郎なのかもしれないが。皆良い年した大人なんだからちゃんと遊ぼうぜ、と思った。いや、夜の23時に公園でスマートホン片手にニヤニヤしている32歳が「ちゃんとした大人」かどうかは自信がない、というか同じ穴の狢なんだろうけれども。
結局、遊ぶ人次第なんだよなあ、とは思っている。

ポケモンゲットだぜ!!

職場にて、本日締め切りの重要書類を無事に提出しホッと一息ついた昼休憩、ふとスマートホン(未だに携帯、って言ってしまう。世代か)を見ると金森君(白線の内側)から連絡が入っている。
「ポケモンGO、きましたね」
おいおいまじかよ、遂にかよ。
何を隠そう、僕はポケモンGOのリリースをこの一週間大変楽しみにしていた。お恥ずかしい話だが、ある夜なんて夢の中でポケモンGOをやっていた。「今日リリースらしい」との情報をSNSで目にすればその日のうちはソワソワして何度もアップルストアを覗いてしまったし、情報がただの噂に過ぎないとわかると自分の愚かさを嘆きつつもイライラした。ああ、僕はきっちり踊らされたよ。
しかし今か今かと待ったリリースの瞬間はあまりに呆気なかった。

だけど楽しみは楽しみだ。仕事後、早速やってみた。夕暮れの町では明らかにポケモンGOをやっている若い娘さんを何人も見かけた。歩きスマホは危ない、とわかっていたのでバッテリーセーブモード(スマホをかざしていない間は画面がスリープモードになり、近くにポケモンが出現すると振動して教えてくれる便利機能。最初は何故かOFFになっている)は常にONだ。
御三家のどれにしたかって?全部スルーしてピカチュウにしたよ。
後々、自宅付近でフシギダネを捕獲したのでこれで良かったと思う。

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夜中に友人と男3人で2時間ばかし深夜徘徊をした。
正直に書こう、もンの凄く面白かった。いや、楽しかった。少年時代の興奮がそのままそこにあった。
何が良く出来てるってこれ、歩かずにはいられない事で、そのせずにはいられない事が「歩く」事だ。健康的だからいいじゃん、っていう気持ちにさせられるしこれ、初代ポケモンを遊んだ僕達世代をターゲットにしているんじゃないかと思っちゃうよだって懐かしい面々ばかりなんだもん。
夜中になると街を歩いているトレーナーの平均年齢はグッと上がる。歩きながら手にスマホを持っている人は恐らく半分以上がポケモンGOをやっていたし、実際「レアなのいました?」と声をかけてきた人達も同年代か僕より少し若いくらいだ。
しかし今日一日でどれだけ多くの人間がポケモンGOをやっているところを見ただろう。話によると鶴舞公園とかポケモンGOで遊んでいる人達の人数、凄かったそうだ。これは社会現象なんだな、と思った。
この沸き立つ感じ、エヴァンゲリオン以来って言ったら大袈裟かもしれないけれども、それくらい力強いものを感じる。

僕は飽きるまで楽しむとしよう。
バンドや表現活動はしっかりやるし勿論仕事はきっちりやるしブログも出来るだけ書くようにするけどな!!

餃子にみる諸行無常

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世界で一番好きな餃子(異論は認める、そりゃあ俺だって世界中の餃子を食べたわけじゃあないからネ)は、やっぱりおばあちゃんか大将が焼いた方が旨いってもんだ。
この餃子とあの類を見ないラーメンが食べられなくなったら、と思うと恐怖でしかない。一番好きな食べ物(母親の手料理を除く)が二度と食べる事が出来なくなった身からすると相当な絶望を味わう事は疑いようがないと思っているわけだが、実際のところ長く生きるというのはそういう事なのかもしれないなと半ば覚悟は出来ている。
だってそうだろう、たかだか32年生きた程度で逢わなくなった友人はごまんといるし「君とずっと一緒にいたい」と思った女性とは何度かの別れを経験した。「このバンドがずっと続けば良いな」と思ったバンドはあるバンドは解散し、あるバンドはコンスタントな活動が難しい状況になっている(普段は活動を継続しているバンドの喜びの方が勝つけれど、それでも度々センチメンタルになったりするよ)。

ずっと変わらないもの、不変なものなんてないんだ。
これは32年生きてきて一番知りたくなかった事実の一つだ。
自分が憧れたテレビに出ていたあの人は自分より先に死ぬし、自分よりずっと年下だっていうのに自分より幾許かセンシティヴだったあの娘さんは死んでしまった。ずっと切磋琢磨していくもんだと思っていた友達のバンドは活動のペースを落とし、かつてのバンドメンバーは今のバンドで楽しそうに活動を続けている。好物だったラーメン屋はなくなってしまったし、僕も白髪が随分と増えた。
そう、誰かにとっての僕も「変わったもの」の一つだろう。
替わって(誤字では、ない)いくものが多い中で数少ない変わらない関係の人に言われた「人間というのは自分の知らないところで物事が変わっていく事が許せないんだよ」という言葉が今更心にズンとくる。あの時僕は変わった側、として言われていたけれども、当たり前の事だけれども僕からすれば変わってしまった事も沢山あるし変わってしまった人も沢山いる。

けれども特にご飯が食べられなくなる程とか、涙が滲んだりする程何かを思うってわけでもない。ちょっとした感傷を感じたりはするけれども、その程度だ。
変わらないものなんてない、だなんて当たり前の事なのだから。
それでも変えたくないものを変えない努力はしているからこそ、抱ける諦念なのだとも思う。
変わる快感もあれば、変えたくない執念も同じくらい尊いもののはずだ。

さよならリングモジュレーター

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FAIRFIELD CIRCUITARYのリングモジュレーター RANDY'SREVENGEを数ヶ月前に購入、家で弄繰り回してはスタジオに持ち込んで、またはライブで使ってみてっていうのを何度かやってみてのだけれども、どうも馴染まないので勿体ないけれども手放そうと思う。
なので別れの意味を込めてこの数ヶ月で得た印象を書いておこうと思う。

以前使っていたリングモジュレーターはelectro-harmonix社のもので、あれは音が良かったんだけど電源が専用電源である事、筐体が馬鹿みたいに大きい事、LEDがついてない事、原音と丁度良いブレンド具合にするとアンサンブル中で主張出来ないという欠点があった。いや、こうして書くとマイナスポイントばっかりみたいだけどそれでも本当に音が良かったのでラインセレクターでループさせてレベルをブーストして使っていたのである。
だけれどもやっぱり「利便性の高いリングモジュレーターを」と探し求めていて、幾つかは手に入れて使っていたのだけれどもどれもしっくり来ず、そんな時に中古で比較的安価(それでも25000円くらいしたけれど)で売られているのを発見して購入したのがコレ。
ブレンドもボリュームも搭載されている。ブレンドを左に振り切ってボリュームを右に振るとちゃんとクリーンシグナルのままブーストされるという優秀っぷり。意外とこういう事が出来ないペダルって多いんだよな。
ローパスフィルターやフリーケンシーレンジの切り替えスイッチ、VCO波形の切り替えスイッチと音作りの幅は多彩で、真ん中にデンと据えられているVCOのフリーケンシーコントロールも触って「ギュイイイイイン」から「ブオオオオオオン」とか「じぇkじゃこdkぁwだこj」みたいな音を作る事が出来る。
説明し難いエフェクターだとは思うので気になる方は一度動画サイト等で音を聴かれると良いでしょう。

で、リングモジュレーターって一見アンサンブル中では扱いにくい印象があると思うのだけど、コレは音が音楽的というか、格好良い。見た目も相まって凄くイカしたリングモジュレーターである。
だけれども最大の難点はコントロールがセンシティヴ過ぎる。ちょっとツマミを触るだけで二度と同じ音が出ないんじゃないかってくらい音が変わる。いやもう滅茶苦茶センシティヴ!思春期のクラスメートの男の子くらいセンシティヴだよ。
しかもよりによって真ん中のドでかいツマミが一番センシティヴだもんだから頑張って音作っても何かのはずみにすぐに音が変わってしまう。
というわけでリングモジュレーターに「鉄をギリギリと締め上げたようなギュンギュン音」を求める僕は、そのセンシティヴさに耐えられなくなってしまったのだった。毎回演奏する度に同じ音がしろ、とは言わない。本質的には同じものなんて音楽中、いや、ライブ毎に存在しない。だけれども色々と試したり寝かせたり試したりした結果、相性が合わないっていう事はきっと本質的に本当に相性が悪いのだと思う。
滅茶苦茶良いエフェクターだと思うのだけれども。

やっぱりelectro-harmonixのブツかなあ。

大石理乃バンド2連戦(1日で)の巻

昨日は大阪はアメリカ村にて大石理乃バンドで演奏。BRONZEとKING COBRAにて。そう、2連戦である。
1日の間に大阪でライブハウス梯子して演奏するとは思わなかったなあ。面白い経験をした。

明け方5時頃、東京より大石号が自宅まで僕を回収に来てくれた。
先日顔を合わせた面々と再会。バンドをやっていなかったら日本はもうちょっと広いと思っていたかもしれない。遠方の人との精神的な距離感が小学生の頃とは物凄い差がある。あの頃って引っ越しちゃったら今生の別れ、みたいな感じあったもんな。32歳の今は余裕で遠方の人と特に練習を重ねるでもなく、僅かな時間で感性すり合わせて一緒にライブをやっている。大人になって距離感が変わった。
実際、びっくりする程早く大阪に着いた。すぐさま寝るのかな、と思ったら東京の人達はタフだった。これから飲もうという。最高かよ、楽し過ぎるな?24時間営業の居酒屋に突入し、朝から泥酔した。その後道頓堀あたりをブラブラし、1000円でフリータイム(仮眠所付)のスパにイン。優雅に朝風呂を堪能してから仮眠所で仮眠。

起床してSNSを見ていると同日、大阪でライブがあるという高野京介君(ゲスバンド/SuiseiNoboAz)が風呂上がりの自撮りをアップしていた。その着ている室内着、そして脱衣所の光景にひどく、見覚えがあった。
すかさずリプライを飛ばす。
そう、まさかの感動の再会!

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あー、ごめん、嘘ついた。感動って程でもなかった。

「おう」
「おはよう」
「今日どこ?」
「南堀江」
「あ、そう」
「この漫画良いんだよ」
「へえ」

くらいの。
サークルの友達と大学構内のたまり場で偶然会ったくらいの温度感。まあ、何だかんだ定期的に会うもんな。それが良い。
で、高野君と隣で寝てる物凄いいびきのおじさんに耐えつつ(「...凄いファズだな」「...そうだね」)、ゴロゴロする。
然る後、別れる。さらば高野君、また遠くないうちに会おうぜ。

大石理乃バンドはこの日、アメリカ村BRONZEとKING COBRAでライブ。
まずはBRONZEで演奏という事で会場入り、リハーサルを終える。BRONZEでのセットリストには久しぶりに演奏する曲やら初めて演奏する曲が多く含まれていたのでリハーサル後も音源を聴き返したりしつつ、友人に頼まれていた蓬莱の豚饅を買いに大丸デパートへ。

一組目だったのであっという間に演奏時間がやって来た。緊張を伴った演奏というのは面白いものだ。意識し過ぎると良い演奏が出来ない。いざ楽器を握ったらどうにでもなるさ、くらいの気持ちで演奏した方が良い演奏を出来る事が多い。
そうそう、この日、大石理乃バンドは現地解散。大阪から名古屋へその日のうちに帰るには新幹線しかない(東京へは夜行バスがあるのだけれども名古屋行はないのであった)。最終の新幹線が新大阪22時30分発。演奏終了予定時刻が21時20分。これまた余裕がないため、演奏を終えたらダッシュ出来るように機材を少なめにしておいた。SBVにサンズアンプとギャリエンクルーガーのアンプがあれば僕の音は出せるし、歌モノだったらそれに加えて歪みエフェクターが一つもあれば十分に演奏出来る。
結果的に2会場間を移動する際にも、機材のパッケージング時間を短縮出来たので良かったと思う。ああ、でもエフェクター沢山踏んづけたりする演奏、したいなあ。

「KING COBRAの楽屋入口へ続く道って、猫の道みたいな道なんだよ」と大石さんが言っていた。「猫の道、猫の道」とどこか楽しそうに言う様子からまさか言葉通りに狭い道ではないだろう、と思っていたけれども「あ、ここだ」と大石さんが入っていった後を付いて入っていった道は想像していたよりもアスレチック感があった。梯子で移動する楽屋は秘密基地みたいで面白い。これは出演者にしかわからない事かもしれないけれどもKING COBRAの楽屋入口から楽屋の様子は秘密基地感があって好きだ。
というわけで会場入りして関係者各位に挨拶をしたら間もなく本日二本目の演奏。

転換込み30分の演奏時間を大石さんは貰っていた。
転換チェック代わりに一曲演奏したら大石さんがすぐさま始める旨をアナウンス、ドラムのカウントがすぐさま鳴り響き演奏が始まった。MCでアヴァンギャルドな事や下ネタをガンガン言う大石さん、何だかんだ優しい気配りをしてくれる人なんだな、と思う。僕がちゃんと終電に乗れるか気にしてくれていたんじゃないかとその振る舞いの端々から感じたもの。いつも無茶苦茶な移動の仕方して迷惑かけてごめんなさい!
テンポ良く演奏が進み、お客さんもきっちり盛り上がって(「よく訓練されたオタクだな!」「ウオオオオオオオ」)演奏終了。
演奏終了直後、慌てて片づけをしていると声をかけて下さる方が。演奏中に僕の正面で演奏をご覧になってらした方だ。三重県在住との事で新幹線に間に合わないようなら送って下さるという。時計を確認すると十分に最終の新幹線に乗れそうな時間だったので有難くお気持ちだけ頂いたけれども、その心遣いにグッときた。

ステージから直接フロアを突っ切り(アスレチックな楽屋→裏口より早いと判断)外へ出る。心斎橋駅へ向けてダッシュしたお陰か、それともKING COBRAのベースアンプがギャリエンクルーガーだったためか(遠征先で常設のアンプ使うのなんて久しぶりだ。持ち込みアンプ使わないと転換が一気に早くなる)、予定よりも一本早い新幹線に乗れてしまった。乗り換えNAVITIMEというアプリケーションは信頼に足りる。二度もタイムアタックに成功した僕が言うんだから間違いないぞ。

新幹線に乗ると大石さん達からラインが来ていた。先程声をかけて下さった方から「新幹線に乗れなかった時は連絡を」と携帯電話番号を預かっているそうだ。頂いた手書きメモの画像が送られてきた。
世の中には見返りを求めずに人に優しくする事が出来る人間が、少なからず存在する。新幹線のデッキからその番号に電話をかけてお話をさせて頂いて、通話終了ボタンを押した後もまだ胸の中に清々しい気持ちと感動が残っていた。
僕も人に優しくしたいと改めて思った。

エモーショナル過剰なくらいでかしやま企画『ひとりぼっとショートケーキ』を振り返る。

書きたい事/書かねばならない事(これはもうこのブログに関して言えばほぼイコールだ。良い意味で)がどんどんと溜まっている。有難い事に。
コツコツと書いて記録に残しておこうと思う。

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終演してから幾日か経ってしまったけれども、鶴舞DAYTRIPでのかしやま君企画『ひとりぼっちショートケーキ』大変楽しかった。
店長八木さんがこの夏DAYTRIPを卒業されるという事でかしやま君から八木さんへ宛てた思い入れたっぷりの企画だった。最初からかしやま君がこの企画に思い入れがあるのは感じていたけれども、終えてみれば大変エモーショナルな企画だったなと思う。
いや、そりゃあ明らかにそうなんだけどさ。僕個人としてもエモーショナルになる要素しかない。今や一緒にバンドをやっているかしやま君と僕を引き合わせたのは紛れもない八木さんだからだ。個人的にも八木さんには「面白い事やろうよ!」と声をかけて貰ったり大変お世話になっている。力が入るってえもんだろう。
当日の八木さんソロ『輝け未来』(途方もなく挑戦的かつ魅力的なソロ名義だと思う。八木さんらしい!)を観ていると八木さんにしては珍しく(?)エモーショナルになっている事がわかった。そしてそれを最前列で観ている樫山君の横顔、あれを見て僕は突然自分が何者でこの日自分は何をすべきかを感じたのであった。
今まで何度も感じてきた事だ、バンドマンには、やらねばならない夜がある。勿論どの夜もそうだろう、だけれどもそれでも敢えてそう言い切らねばならない夜というのがあるのだ。そういう日の演奏というのは理屈ではなく、何が作用するか明らかではないけれども物凄く良いかそれとも大変に肩透かしになるかどちらかなのだ。
結果から言えばこの夜は前者に突破する事が出来た。大変に、大変に力んだけども。ここ最近で一番の筋肉痛に見舞われたし消耗も激しかったが、兎に角手応えを感じる事が出来た。評判もとても良かった。僕の知る限り辛口な人達が褒めてくれたのだからきっとあの夜あのライブハウスで繰り広げられた演奏は良いものだったのだろう。
この日の演奏は孤独部「中学生」の再演と、白線の内側。

正直なところ、孤独部「中学生」のクリエイション(再演ではあるけれどもかしやま君的には新しく創造する、くらい新鮮なものであっただろう)はこと演奏面に関して言えば、相応に難航した。
「中学生」の演奏を担当する白線の内側演奏陣3名、「中学生」での演奏と白線の内側での演奏の差の有無、というところで技術や表現力ではなく、意識で悩まされたのであった。
かしやま君がライブハウスという場所で演劇作品で闘う過程で生まれたライブハウス作品群だけれども、それらやその後の一人芝居シリーズを経てのバンド『白線の内側』としての現在があるのだから演奏的に意図的に差別化しないと白線の内側のメンバー、そして「中学生」での演奏陣としてはまずいよねという話は当然の事だけれども、出た。
そりゃあそうだ、同じように全部出し切る!と同じ出所の情熱で同じように演奏したらそりゃあ演奏陣とフロントマンの濃密な掛け合いと相乗効果で(自分で書くと恥ずかしいなこれな)形を成している白線の内側に軍配があがるだろう、だけれども「中学生」演奏陣としてそんな結果は受け入れられるはずがない、云々。
いやあ激論した。和やかに激論した。楽しい時間だった。
結果的にこれがライブではなく「作品」である事、わかりやすく言えば演奏自体が作品であるライブに対して本件での演奏は全く性質を違えるものである事、作品と演奏者としての距離感、みたいな部分を再確認出来るディスカッションになった(それはつまり同時に白線の内側がバンドである、という統一認識がある事の再確認にもなったのであった)ので凄く良い時間を過ごしたと思う。
かしやま君と演奏者3名で行ったこの議論以降、演奏に関しては滅茶苦茶スムーズに事が進んだものな。
この「どの立場で演奏するか」という意識、今後も気を配っていかねばならない瞬間が多そうで(有難い事に面白そうなお話が幾つかあるので)ここいらで一度熟考出来たのは良かったな、と今でも思う。
本番では予想外な出来事や機材トラブルに見舞われたものの、役者の気配に感覚を研ぎ澄ませつつ、作品に華を添える事が出来るような演奏を心掛けた。いやはや、難しかったけれど面白かった!

一方、白線の内側では大いに猛り狂った。瞬間風速を更新し続けるような演奏をしよう、と誓っていた。
序盤からかしやま君が良い意味で『個人』的であり、それが大変に説得力のある姿だったもんだから(だってそうならざるを得ない日でしょうに)僕も大いに興奮して演奏した。
白線の内側では個人的に、ここ最近の演奏では意識的にバンド内の立ち位置というのを具体化させていこうと思っていて、この日の演奏ではそれに向けて一歩踏み出す事が出来たんじゃないかと思っている。
それにしてもわかりやすく興奮してたなあ、俺。つくづく一緒に演奏する人間が何かを背負って、或いは何かに向かって全力で突っ込んでいこうとしている姿を見ると楽しくてたまらなくなる。真剣勝負である演奏行為が、その日限りのものである事、そして事態は一分一秒で転じる事というのが表層化すると胸がすくような気持ちになる。
かしやま君が続けてきた孤独部、彼と出会ってからはその活動を近過ぎず遠過ぎずで見てきた感があるのだけれども、この日の孤独部封印宣言にはちょっと感じ入ってしまった。一人で看板を背負ってきた男がこれからはバンドでやっていくという。じゃあ改めてやろうじゃあないか、今この瞬間からやってやろうぜという気持ちでフロアに対峙した。

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人間幾つになっても青春は出来るし夢は叶う。
ナイスな表情のかしやま君と八木さん。

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打ち上げは流し素麺に本気過ぎる八木カレー。
どちらも滅法旨かった。

大いにやった!な週末

金曜の夜からつい先程まで、大いに週末を楽しんだ。おいおい、今週末は長いなって何度も思った。
いいんだよ、平日は真面目に働いているんだから。あ、それでも平日もそれなりに楽しんでるな。いかんな、快楽主義者かよ。

金曜夜、名古屋市千種区より豊田まで男三人でサイクリングの予定だったが天気予報アプリによると夜半に結構な量の雨が降るとの事で急遽友人宅でのたこ焼きパーティーに。いやたこ焼きってこんなにこんなに旨かったっけ?というくらいたこ焼きが旨かった。市販のたこ焼きのもとを使っているにも関わらず、だ。焼きの匠がいたわけでもない、皆でワイワイ焼きながらつついただけだ。
僕が人生で初めてアルコールと一緒にたこ焼きを摂取したというのもあるだろうけれども、思うにたこの切り方、というかそのサイズが原因な気がする。やっぱりたこ焼きのたこは大きめの方が美味い。たこの滋味も染み出すのではないだろうか。

土曜は映画館にて『帰ってきたヒトラー』視聴。
アドルフ・ヒトラーが現代にタイムスリップして、そっくり芸人としてメディアで人気になっていき...という話だ。風刺を交えたコメディと思って観ていたけれども終盤、決してスクリーンの中だけに納まらない不穏さを感じたのは世相故、だろうか。
夜は焼き鳥屋からお気に入りのラーメン屋へ梯子というこれまたアルコールを沢山飲んじゃうコース。ひと昔前だと想像もしなかったな、飲み歩くだなんて。勿論豪遊するっていう程お大臣でもないもんだから焼き鳥屋では「生中一杯に3品」という制限を設けて楽しむ。人間、制限があった方が何かと楽しいもんである。
ラーメン屋は舟橋家近所の飲食店の中でも歴史があるお店で名古屋は今池近郊で通称『重油ラーメン』といえば好事家には「ああ、あそこね」と通じる程個性的な店である。湯気が立たない程の油(重油ラーメンの通称はこの油の層と真黒な色に依る)をかきわけて麺をすする。見た目程エグくはないけれども個性的な、しかし癖になる味だ。
このお店では瓶ビールと餃子をやるのがオツである。このお店の餃子というのがまた旨い。個人的には日本で一番好きな餃子だ。
餡が変わっているのか独特の味がする。焼き場を務めるおばあちゃんのお姿が前回も今回もみえなかったのが気がかりだ。
たらふく飲んで〆に重油ラーメンである。最高でないわけがなかろうて。

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重油ラーメンの雄姿を見よ。

日曜日、つまり今日は犬栓耳畜生にて吹上鑪ら場でライブ。
今までサポート参加だったキーボーディストみかちゃんが本日を以て正式加入。という事で彼女仕切りのセッションを行った。みかちゃんらしい電子音と可愛い音多めのノイズインプロ。会場故に小音量でも成立するアプローチを各々が考えて臨んだのだけれども、それでもきっちり己の演奏をやってのける他メンバーの演奏を聴きながら、そっち方面のアプローチを掘ってみても面白いんじゃないかとチラリと思った。もっともっと抽象的にベースを弾きたかったのだけれどもわりかし具象になってしまったな、と反省。
共演したtsujimachi BLDの十三さんに「ジョン・ゾーンのレーベルからCD出してるバンドみたいで格好良かった。超スカム」とコメントを頂いた。素直に嬉しい。ジョン・ゾーンのレーベルだなんて恐れ多い!

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曲間に一枚撮影。大島優子似の冨田メンバーの姿がオルタナティヴな風合いを纏っていたのでつい撮影してしまった。

そう、tsujimachi BLD!なんて素晴らしいバンド!1stの頃のThis Heatが歌心と演奏技術を伴ってグッと身を乗り出した、みたいな格好良さだ。ニコニコしながら染み入るように音楽を愉しんだ。ベースの方のエフェクトさばきはそのまま真似したい。ふくよかででもしっかりと実の詰まったリッケンバッカーのベースの音も最高だ。

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tsujimachi BLD。いやあ最高だったなあ!

というわけで楽しい週末だった。インプットもしたしアウトプットもした。お酒も飲んだ。また太る。

7月4日の演奏~大阪、白線の内側編~

前回の続き。
19分発の地下鉄に乗り、24分に名古屋駅到着、新幹線乗り場16番ホームから33分発のこだまに乗らないと到着駅の新大阪駅からタクシーに乗ったとしてもリハーサルには間に合いそうもない。
つまり猶予は、全然ない!
僕は走った、楽器を担いで炎天下の中走った。何でこんなに暑いんだ畜生、栄の地下街を涼しげな顔をして歩くカップルを恨めしく思いながら兎に角走った。

ま     さ     か     の     一     本     早     い     地     下     鉄     に     乗     れ     て     し     ま     っ     た     。

想定外の出来事だ、まさか時間に余裕が生まれるなんて。
名古屋駅に着いたのが20分少し前。「何だよ、余裕じゃん」と悠々と歩いて改札からホームに向かう。前日に切符を買っておいたのも効いている。ホームに着いたら自由席の車両への乗り場が結構距離あるのね、むしろ余裕があって良かったと思った。
で、久しぶりの新幹線乗車。昨年末にKING CRIMSONを観に大阪へ行った帰りに乗って以来の新幹線である。
とはいっても座席はほぼ満席、楽器にアンプが入ったリュックにと荷物も多かったのでマナー違反なのかもしれないけれども、大人しく車両間のトイレとか洗面台があるスペースで立って移動時間を過ごす事にした。
そのスペースっていうのがキッチリ冷房が効いていて、やっとここで人心地つけたのであった。汗だくの体を拭い、二連戦を迎える自分の体をいたわる為の軟膏を塗り、午前中お世話になった人達に向けてSNSで無事に乗車出来た事を報告。バンドメンバーへもグループラインで連絡する。
そんな事をしていたら流石は新幹線。あっという間に京都である。空いた車内、僅かな時間だけれどもリッチな気分を味わおうと荷物をしまって腰掛けてみる。ウン、新幹線って便利だわ。
新大阪に到着してからはタクシー乗り場より近距離タクシーを使い扇町para-diceへ。到着したのが確か45分頃。
やれば出来るもんだ、同時にやってみないと成し遂げられない。かくして僕は西村京太郎サスペンスで犯人が使うくらいギリギリの時間的猶予しかない移動を駆使して扇町para-diceで白線の内側のリハーサルに合流したのであった。

リハーサル後は「大阪らしいものが食べたい」という金森君の言葉を受けて皆でお好み焼きと焼きそばを食べた。いや実際美味いよね、鉄板で焼いてもらって食べるお好み焼きと焼きそば。流石大阪である。
この辺りから体に負荷を感じ始める。物販の製作をメンバーに任せて(彼らも移動で疲れていないわけでもなかろうに、優しくしてくれて舟橋感謝感激)銭湯に向かう。幸い徒歩5分程のところにあった。サウナに入るのも体に負荷がかかるかな、と入浴だけにするつもりがついついのぼせそうになったので水風呂に入ったところ「これ気が狂うんじゃねえの」というくらい気持ち良かった。熱湯と水風呂を何度も往復し、髪の毛を乾かしているとサウナ・トランスに酷似した状態にトリップ出来た。
多幸感に包まれながらpara-diceへ戻り、しばらくすると開演。

この日の共演の皆様、いや、para-diceでは毎回思うんだけどさ、それこそdice時代からずっとそういう印象なんだけれども、ここで出会うバンドっていうのはどうしてかくも素敵なバンドばかりなのだろう?
「こんな演奏を観たら気張らないわけがないじゃないか」と言いたくなるような演奏ばかりを観た。特に個人的にbathroomsというバンドが大変グッときた。
ジャズマスターのお手本のような良いサウンド(こう書くとつまらないサウンドのように思われる方もいらっしゃるかもしれないけれども、いやいや、あそこまで完成されたサウンドは本当に美しい。普遍的に美しい。何より最高なのはそれがギターボーカル氏のピッキング由来である事が演奏からもバンバン伝わってくる事だ)に、リズムの中で揺らぐ打点。どこか哲学的というかストイックな感じの雰囲気もたまらない。サウナ・トランスしながら大いに楽しんだ。

白線の内側、前回のライブからそれぞれが色々思ったりスタジオで練習したりディスカッションを重ねたり(あと一部メンバーは数日前に鈴木実貴子ズのレコ発企画に行き大変感銘を受けていた。あの場にいたメンバー全員がライブの圧倒感という意味で影響を受けたと思う)してこのライブに向かってきたわけなのだが、うん、バンド全体として力技っぽい部分はあれども良い演奏が出来たのでは、と思う。
本当の意味で構築と即興の狭間にバンドが足を踏み込み始めている、と感じる。ベースギターの演奏も良い具合に明瞭かつ抽象的であれたのでは、と自画自賛する程度には手応えがあった。

2016_07_05_001

演奏後はアルコール飲料を。
久しぶりに大阪在住の旧い友人にも会えて嬉しかった。彼女と天神町の駅の辺りを歩いたのだけれども、アルコールが入って弛緩した状態で見るその路地の光景は天国のようだった。今度は是非あそこで一杯飲みたいものである。
帰りは酔っ払いながら「楽しかったねえ良かったねえ」と助手席で嘯いているうちにSAで夕食(ごめんなさい)。
飯食ったらすぐさま寝ちまいやがんの。大変失敬。

7月4日の演奏~NAGOYAタウンにさよならバイバイ編~

土曜日、珍しく出勤である。
勤務後、翌日の移動のための新幹線の切符を買ったその足で友人と飲みに行く事になった。
幾許かお酒を重ねて気が大きくなったのか、失言。友人を怒らせてしまう。
自己認識ではそういう事をするタイプではないのに「こいつをここで逃がしたらおしまいだ」と帰ろうとする友人を追いかけて話をしようとしたのには自分でもちょっと驚いた。で、路上で結局和解。それどころかお互いに涙まで流したのだから物凄い経験をした、と思う。
他人との縁なんてものは一度千切れかけたらそれまでだ、と思っていたけれどもそれはその程度のものであるからだ、と思い知った。きっと涼しくなる頃にはとても良い思い出になっているだろう。

翌日、東京より大石理乃さんがライブで名古屋に来たので一緒に演奏した、と書くと淡泊な言い草だな。友人ちょこたんが企画に大石さんを呼んだ。ちょこたんは大阪で僕も参加した大石さんの演奏を観てライブへのオファーをくれたみたいなので、有難くも今回も参加させて貰う事になった。同日白線の内側のライブが大阪は扇町para-diceで決まっていたので参戦は難しいかと思われたが、大石さんとの演奏は毎回楽しいし何より名古屋場所である、やっぱり今まで何度か弾かせて貰ったし今回も僕が弾きたいという思いがあったので大石さんとちょこたんに無理言って演奏させて貰う事になった。
僕は今しがた「同日白線の内側のライブが大阪は扇町para-diceで決まっていたので」と書いた。そう、一日の間に名古屋と大阪でそれぞれ一本ずつ演奏をする事になったのである。
前述した新幹線、というのはこの栄→大阪間の移動のためである。そう、今回の連戦は新幹線移動がマスト。
というのも扇町para-diceでの白線の内側のリハーサルが始まるのが14時50分、名古屋は栄TIGHT ROPEで大石理乃バンドの演奏が終わるのが13時。時間的余裕は1時間50分しかないからである。新幹線移動でも、一本乗り遅れたら死活問題である。para-diceでは演奏を何度もしているし伊達にバンド活動を続けているわけじゃあない、リハーサルが出来なくたって他のバンドメンバーとのバランスは転換時間だけで合わせる事は出来るだろう。だけど僕は挑戦してみたくなってしまったのだ。この2時間サスペンスばりの大移動に。
話が逸れたけれども、というわけでこの日は朝起きた段階から妙にソワソワしてしまっていた。

それにしても今回のちょこたんのイベント、旧い付き合いの友人も久しぶりに名古屋に来るし知人達が口を揃えて絶賛するバンドも共演者に名前を連ねており、僕個人も最初から最後まで観られたらどれだけ良いだろうと思った。でも無理だよ、新幹線乗れるようにダッシュしないといけないもん。演奏前からTIGHT ROPEの皆さんには「有難うございました」と先取りしたお礼をお伝えし、ちょこたんとは打ち上げでするような会話をチラッとし、さあ後は演奏(して全力で荷物をまとめて全力疾走)するだけだ。

この日大石さんと一緒に東京から武藤君というドラマーが来名した。顔合わせも初めてならば勿論一緒に演奏するのはこの日のリハーサルが初めてである。見た目は随分とイカツいけれども演奏はとても丁寧でかつ、アイコンタクトをキッチリとってきてくれる、つまり一緒に演奏していてとても安心感があるし楽しいタイプのドラマーだった。武藤君のドラミング、一発で気に入った。会話する時間こそ少なかったけれどもすぐに打ち解ける事が出来た。僕が音楽やっていて良かったなと思うのはこういう時だ。演奏するだけでその人と楽しく過ごせるかそうでもないかが何となくわかるようになる。武藤君、好青年!
大石さんの演奏は言うまでもない、あの人楽器にこそこだわらないけれども(楽器によって音が決まるという事よりも自分が弾くという事によって音が決まるという事に自覚的であるからだと思っている。話をしていると楽器の好みはありそうだけれど)演奏は毎回フロントマンたる威風堂々としたものであるしギラついている。
つまりこの日は一緒に演奏して興奮しないわけがないお二人と演奏出来たっていうわけだ。

そりゃあ興奮するに決まってる。ガンガン弾いたしガンガン喋った。大石さんは下ネタも随分イケるクチ、というか大好きなので名古屋発祥の風俗についてお話したり、した。ええ、大変下ネタでした。どれだけ好き勝手に喋っても演奏は真面目に良いものを作り上げようという自負があったからこそ、である。
演奏直後に楽器を抱えてライブハウスを出たもんだから感想をメンバー同士共有する事も出来なかったしお客さんから感想を聞く事も出来なかったけれども、手応えとしては大石さんの演奏をキッチリと支える事が出来たのでは、と思う。勿論僕も自分自身の興奮をその中に大いに盛り込んで演奏した。

汗だくのまま、19分栄発の地下鉄に間に合うように走って栄TIGHT ROPEを後にした。
さあ、待ってろよ大阪。

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この日一緒に演奏した3人。
「演奏後は時間ないから」と大石さんが気を利かせて開場前に撮影してくれた。
左から舟橋、大石、武藤。ほら、武藤君ゴツいでしょ。

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大石さんとツーショット。
「楽器が演奏出来るとお金を払わなくてもアイドルとツーショット撮れるんだな」と感慨深い顔をしていたらこんなに邪悪な表情になっていた。

自己紹介

舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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