『その男たち、凶暴につき』終了。


続・我が逃走


不完全密室殺人企画『その男たち、凶暴につき』無事に終了しました。

ザ・フロイト太平洋不知火楽団、不完全密室殺人の3バンドでお送りしたこの企画、120名を超える方々が新栄CLUB ROCK'N'ROLLに集まって下さり、企画者としては感無量であります。


太平洋不知火楽団の大内君が彼のtwitter で「華を添えるつもりはない。ブッ潰しに行きます」と言っていたけれども、この言葉物凄く嬉しかったし、何よりこちらもそんな感じで闘争本能の塊みたいになってたので滅茶苦茶アガッた。ザ・フロイトのやなちゃんは僕が「今日は血で血を争うようなイベントにすんぞ」と言ったところ「物騒だなあやめようよー」。この人はこの人で恐らく、やる気満々。じゃなきゃああんな演奏出来ないものね。


相当久しぶりに観たザ・フロイトだけども、あの4人がステージに並んで演奏しているだけでもう顔が綻んでしまう。ザ・フロイトとの出会いは恐らくお互いがCLUB R&Rに出演しだした頃ではなかったかと記憶しているけれども、初共演の際に出番が僕達より先だった彼らがおかめさんやひょっとこのおめんをつけて踊りだした時は戦慄した。共演前から「ザ・フロイトと不完全は早く一緒にやるべき」だとか「フロイトと不完全はどこか似ている」とか聞いていたけれども、彼らの演奏、ライブを観、「ひょっとしたら同じ事をやろうとしているのかもしらんな」と勝手に思ったのだ。どうやら向こうもそれなりにこちらを意識してくれたようで、それ以来何度か共演したんだったかな。

今まで出会った名古屋のバンドで、ザ・フロイト以上にシンパシーを感じたバンドは他にない。共同企画もやったし、お互いのバンドで代打が必要な際はメンバーを派遣して助けあったり。本当に、盟友だ。

山腰君の代打でベースを弾く事になって 、その一回きりのライブで太平洋不知火楽団と共演して・・・・とザ・フロイトとの縁がなければ昨日の3バンドは揃わなかったと思っている。

で、同じく活動休止していた彼ら。トップバッターでフロイトが観れるっていうのは今やレアな機会なんじゃなかろうか、と思いつつ開場直後からどんどん入ってくるお客さんを見て、やはり皆ザ・フロイトの復活をも待っていたのだなと再認識。

そんな皆の期待に応えるようにキラーチューン連発。やなちゃんの歌声って、絶叫している時は兎も角としてやっぱりどこか寂しげなんだな。山腰君もガンガンハモッたりコーラスを入れにきていて、ザ・フロイト、以前のキレッキレぷりに加えて(栃木君はキレッキレというよりドロッドロのドラムを叩くけれども。勿論これは褒め言葉!)壮大さすら感じさせるバンドになっていた。あと小森君が完全に愛されキャラになってたね。

昨日はTシャツに新音源、そして無料配布の同人誌(これもう本当に秀逸。石川さんGJ過ぎるでしょう)と物販も充実。そういえばTシャツも音源も買いそびれたわ、俺。ザ・フロイトのメンバー様、今度買わせてね。


二組目は太平洋不知火楽団。

今回のために東京から来てくれた彼ら、先月アルバムを出したばかり。多忙な中、出演を快諾してくれた事に感謝。そもそも今回の企画、というより僕達が活動を再開するきっかけを作ってくれたのはベースの大内君。

夏に彼らが大きなイベントを行う際に「是非出演してくれないか」と声をかけてくれ、それまでライブ活動に難所を示していた山田君に情熱的なメールを直接送ってまで口説いてくれたのだ。山田君がメンバー全員に召集をかけ「実はこんなメールが届いたんだ」と相談、残念ながらその時は出演出来なかったのだけれどもその会議をきっかけに活動再開しようか、という方向に話が進んだのである。大内君が以前から不完全密室殺人に並々ならぬ感情移入をしてくれているのは理解していたし、彼が僕達に何度も機会をくれようと声をかけてくれているのも勿論察していたけれども、昨夜満員のCLUB R&Rでそれまで笹口さんにマイクをふられても喋らなかった大内君がついにマイクを握って語ってくれたその心中、そしてその背後にある僕達への情熱を感じ、ステージ脇で泣きそうになった。大内君、あの時僕はステージ脇で山田君としっかり君の言葉、受け止めたよ。

そしてその後演奏された「Dancing Hell」、演奏中の大内君とふと一瞬、目が合った。普段は鬼気迫る表情で暴れ狂いながらベースを振り回し、演奏する彼のその一瞬の笑顔、あれには僕も山田君も胸が熱くなった。

東京と名古屋、結構な距離だし行き来するのに時間はかかるけれども、僕達はお互いの友情、情熱を元に今まで何度か会ってきた。けれども昨夜程大内君に感謝した事はない。今まで様々な人間の力を借りて活動を継続してきた僕達だけれども、バンド史上最も長い活動休止期間に直接の終止符を打ったのは、東京を中心に活動する何とも剥き出しなバンドの、情に熱く皆から愛されるたった一人のベーシストだったのだ。

太平洋不知火楽団、このバンドはアクティブで情感剥き出しのライブパフォーマンスが話題にのぼる事が多いけれども、本質的には笹口さんの作るメロディ、歌詞の切なさが魅力の根底にあったりするんじゃないかと個人的には思っている。その曲の内包する世界観や情感に向けて個性的極まる3人が一斉に音を出して全力で演奏する、その様子が多くの人の心に訴えかけるんじゃないかと。

セーヴする事を知らない、とでもいわんばかりに全力で鳴らされる音楽の虜になった方、相当多かった様子。太平洋不知火楽団は今後どんどん飛躍していくだろうけれども、そのバンドの歴史の一ページに僕達の節目となるイベントが書き込まれたのはこの上ない光栄さを感じるとともに、今回の企画に「これ以外はないだろう」という程に太平洋不知火楽団が合致した(と我々は思っている)のは本当に嬉しい事だ。


不完全密室殺人での演奏は、個人レベルでは今年の1月31日以来の事となる。2月の神田夫妻結婚記念イベントでは僕は左腕の骨折のため、アンコールの一曲しか演奏出来ず、代打をザ・フロイトの山腰君にお願いした。勿論その形態も素晴らしいものだったし、山腰君のベース演奏は最大限の効果を発揮していたけれども、やはりバンド結成時からあの3人と演奏してきた身としてはメンバーの大切な日に演奏出来ない無念さというのは忘れられない。その分も昨日の演奏で返そうと心に決めていた。

いざステージに立って目に入ったのは沢山の人、人、人。僕達の企画でCLUB R&Rがあれだけ多くの人で埋まったのは初めての事だし、フロアには懐かしい顔ぶれ、今まで身近で色々な言葉をかけて下さったバンドマン、不完全密室殺人が活動を休止している間、活動をともにしたバンドのメンバー、遠くは東京、大阪、更には遠征に行った事さえない愛媛や福岡からいらっしゃったお客さんがいた。

「この顔ぶれを、今までの活動の一つの成果として考えてもいいんじゃないか」

そんな風に思いながら演奏を開始する。

演奏しながらつくづく痛感する。9ヶ月の活動休止期間というのは年月で考えれば短いし、実際もっと長期間の活動休止を経たバンドもいるだろうけれども、我々の9ヶ月というのは本当に長かった。密度が高かった。その間にメンバーは一児の父になり、就職したメンバーもいるし、調子を悪くしたメンバーもいる。メンバーそれぞれの生活環境が激変したのだ。生活環境の違いから、顔をあわせる機会が以前より減った時期もあった。

この状況に直面した際に解散するバンドもいるだろう。それも一つの正解だと思う。しかし我々はそうしなかった。お互いの環境を鑑み、無理のない範囲でやりくりをし、直接会った際には近況報告をし、自分と相手の生活様式の違いをお互いに認識し、それぞれの生活を成り立たせた。それぞれが少しずつ無理をして練習を行い、動ける人間が動いて企画の準備を行った。思った事は自分の中で吟味した後に伝え、長年活動をともにしたメンバーながらに恐らくは4人が4人とも、それぞれの形で最大限に気を遣いあった。

替えが、利かぬ。

「このメンバーと演奏するのが楽しい、演奏出来て嬉しい」。

バンド活動、いやさ音楽演奏の最も基本的な行動原理の一つを痛感しながら演奏した。

演奏は正直粗かっただろう、と思う。ただ各々が全力で自意識を発散しながら死力を尽くした。

感慨深い。活動休止を決めた時には一体どれだけの期間、このバンドで演奏しないのか見当もつかなかった。

しかし我々は再び帰ってきた。感慨深くないわけが、胸にこみ上げるものがないわけないだろう。

ドライになるには、このバンドで色々と体験し過ぎていたのだ。


昨日お越し頂いた皆様、本当に有難うございました。

ザ・フロイトと太平洋不知火楽団にも最大限の謝意を。

昨日の模様はたかにゃん率いる映像チームの尽力の結果、カメラ数台にてしっかりと記録されています。そう遠くないうちに皆様に昨日名古屋は新栄で繰り広げられた男達の死闘、ご覧頂ければと思っています。

最も記録を言い出した僕がステージ上で全裸になってしまったので、編集に手間と時間がかかるかもしれませんが。


次回ライブは12月12日。詳細はもう不完全密室殺人のHPにあがっております。

これ以降のライブが決まっていない現状、皆様方、是非12月12日は新栄CLUB R&Rへお越し下さい。

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コメント

1. 無題

残念ながら諸事情により見に行けませんでしたが、盛況だったみたいで良かったですね。
12月は今度こそ見に行きたいなぁ…

各務君が脱ぐのはわかるけど、舟橋君めずらしいね。
ダイエットでも成功したのかね?
羨ますぃ~(>_<)

2. Re:無題

>ピコ・ピコリンさん
何だかんだで気付いたら脱いでましたw
そして体重は全盛期に戻りつつあります!
寸胴なのは相変わらずですがねw
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自己紹介

舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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