『20世紀の巨匠 スタンリー・キューブリック』


続・我が逃走

映画史にその名を残すスタンリー・キューブリック監督。
「時計じかけのオレンジ」「バリー・リンドン」「シャイニング」「ロリータ」「博士の異常な愛情」「フルメタル・ジャケット」等の作品は僕もフェイバリットで、この監督の作品のDVDが所有する映画DVDの中では一番多い。
敬愛する映画監督だ。

で、本作はその映画監督の実像を追ったイタリアの4人の若者が製作したドキュメンタリー。撮影開始は1998年で、まだ監督が存命だった頃。足掛け3年間かけて50人以上の関係者にインタビューを行い、監督の実像に迫る!
といえば聞こえはいいけれども、実際の所は制作費が足りなくなり帰国を余儀なくされたり、電話越しにインタビューを断られたりと散々である。勿論、監督ご本人が一切出てこない(自分に関して取材を行っているイタリア人4人組がいる事はご存知だったそうだが)。これはどちらかというと「キューブリック監督の熱心なファンのイタリア人4人組が、如何にしてキューブリック監督を追ったかを描いたドキュメンタリー」である。
そんな内容は把握していたので別に問題なかったのだが、これ、タイトルやジャケットだけで観た人は怒るだろうなあ(笑)
取材の約束が取り付けられなくてホテルで眠りこけたり、限りある取材費を如何にやりくりするか苦労したり(「タクシー使おうぜ」「近いから節約しようよ」「・・・」みたいなやりとり、である)、映画に出演した俳優にどんな質問をぶつけるか話し合ったり、そんなシーンが結構、というか大半である。

勿論、貴重な証言も収録されている。
「時計じかけのオレンジ」の主演俳優マルコム・マクダウェルが撮影当時の思い出について怒りを交えながら語ったり(「あれは俳優を追い詰める演出だ!」)とか、同映画でドルーグの一員を演じた俳優が「撮影当時は僕は16歳で、あのレイプシーンはとても興奮した。3ヶ月間"ワーオ"ってなもんだったよ」と思わぬ裏話を聞けたり、まあキューブリック映画のファンなら楽しめなくはない映画。キューブリックの奥様が監督との出会いについて語ったりしているのも面白い。
それにしても相当完璧主義者の神経質な方だったみたいですね、キューブリック監督。
そして共演者や関係者が語る内容から、如何にジャック・ニコルソンが優れた俳優かがわかる(何でもほとんどNGを出さなかったばかりか、撮影中に「何て楽な仕事だ!」って大声で叫んだらしい。格好良いなあ、本当に!)。

キューブリック監督のドキュメンタリーとしては「・・・」ってなってしまうけれども、これはこれで面白かった。一時間くらいでサクッと観られたし。
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舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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