可能性に萌える

「やうやう」と書き初めてもうすぐ30歳にならんとしている男が何が「やうやう」だよ、と思い直したので普通の書き出しで。
実際のところ、肉体ばかりがただただいたずらに年齢を重ねているようで精神年齢や経済状況や理知的な判断力は年相応のそれになっているのか、なっているのかお前はと自問自答すると甚だ疑問ではあるけれども、年相応とまではいかないけれども絶望的な状況ではないのではないか、とも思ったりもしている。
「やうやう」って書き出しで書き始めなかったし。「やうやう」に恨みがあるって訳では決してないし、他の人がそうやって書いていたって別段どうという事もないのだけれど。

今日は仕事後、車に一時間程揺られて安城まで行ってきた。
自宅スタジオって奴で音を出すという体験を記憶にある限りは生まれて初めてしたのだけれども、あれって凄い感覚になるのね。だって扉を二枚隔ててそこは立派に新築の家の廊下で、すぐそこにはリビングがあって大きなテレビで「火垂るの墓」が映し出されている。これってちょっと凄い状況だと思う。
その家、その家庭っていうのが憧れる「幸せな家庭」って奴でこう書くと自分がまるで恵まれない家庭に生まれ育ったようだけれども決してそういうわけではなくて、今現在自分がこれから「作って」いきたい家庭がそこにあってなんだか色々と前向きな気持ちになれた。
僕の死んだ弦が張ってあるベースギターはそれなりの音を出していた。それなりってどうしようもない。そろそろ張り替え時が来ているのだと思う。

キング・クリムゾンがトリプルドラム編成で来年活動を再開すると聞いて真っ先に思った「どういう音楽になるのだろう」という疑問、これは恐らく多くのファンが抱く期待の篭った疑問であろうけれどもそれに対するロバート・フリップの回答は「やってみないとわからない」であると知り、「ああ、なんてどこまでもバンドマン!」と感動をおぼえた。
音楽って発明であって欲しいし「こうしてこうするとこういう感じになるよね」っていうのは駄作になる、と断言するつもりではないけれども、想像を絶するものにはならないと思う。なので音楽という芸術に秘められた未知の領域に踏み込んでいくために自分達も想像し得ない事をやるっていうのは、バンドマンとして健全な事だと僕は思っている。
それが如何に非効率的、そして一見非生産的に思えても、だ。それは無駄な事を大いにやろうとかそういう事ではない。全員が半信半疑ならば、半分でも信じていられるならばそれはそれだけの可能性を有している事を現実的に受け止めるべきだ、という事。
僕がキング・クリムゾンの活動スタンスに興奮させられるのはそういう所かもしれない。



「チャルメラの音が遠くから聴こえてくる陰惨な曲を発表したバンド」というイメージしかなかったけれども、このダークで呪術的な感じはこのバンドに対する興味を掻き立てるには十分である。
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自己紹介

舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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