インプットをし狂った週末。

半袖でうろつき回るのが厳しい季節になってきた。少し前まで「もう秋口だってのにまだまだ暑いですネェ」だなんて軽口を叩いてたっていうのにサ。いつの間にかベッドの上では掛け布団がないと寝起きに「風邪引いたかな?」ってくらいの体調になっちまうし、半袖で公共交通機関に乗ると周りがすっかり秋の装いでバツの悪い思いをするようになった。ちょっと前までは汗かいてたじゃないか、裏切られた気分だよ。
ともあれ、秋の季節がやってきた。
秋っていうとナンでしょうな、食欲の秋に芸術の秋に読書の秋。この週末は芸術の秋を貪ってきた。意図的にっていうわけではなくてたまたま観たかったものがこの週末に固まったってだけなんだけれども。
まず土曜日は千種文化小劇場にて廃墟文藝部『アナウメ』を観劇してきた。


前公演『小説家の檻』は観る事が出来なかったが、それでも主宰の後藤氏が作る作品は好きである。当初こそはライトノベル(しかも富士見ファンタジアとか電撃とかではなくてもっとこう、ミステリー寄りな)的な印象を抱いた作品を貫くのは純文学から来る退廃と諦念等、薄らぐ暗い感情でこれが好みなわけですよ。
全作品観たわけではないけれども観た作品は毎回きっちり面白かったので今回も楽しみに出掛けて行った。
で、感想。非常にキャッチーでわかりやすい、わかりやすい方だったに違いなくて抽象的な装置しかなくても振り返ると光景がまざまざと思い浮かぶキャッチーさ、は演出と装置の素晴らしさと説明台詞を説明の範疇を飛び越えさせて文学たらしめる、その力量にあったのだなあと思う。アンサンブルキャストの皆様が誰が誰でどうである、とかではなくてアンサンブルという一つの塊、集団であり群体であってこれがとても良かった。全員が女性であるアンサンブルキャスト、各々の肉体ってどうしてもそこから解き放たれるのは難しかろうにもう「個」でさえないという心地良さに面白味。
劇伴は、音符が並べられたものよりもただただ雨の音が印象的だった、というのはこれはきっと作曲したいちろー君を喜ばせてしまう感想なのだろうなと思う。
同日、夜は伏見G-pitにてまにまに『秘密のパーティーにようこそ』を観劇。
こちらは70分と短めの作品ながらも情報量が多くて楽しかった。時間の捉え方、というかそれに翻弄される様が作り手が意識しているかしていないかはわからないけれども狂気の気配を感じてしまい、それを嗅ぎ取った瞬間から可愛い舞台装置も愉快な台詞も音楽も何もかもに狂気の気配を感じるようになってしまい「ああ、この多幸感はそういう事か」とかってひとりごちてしまい、多分これって相当にバイアスがかかってるんですネ。可愛さでいったらあれだよ、不思議の国のアリスのお茶会のシーンのような可愛さでだったよ。
役者として登場した樫山重光君がとても、良かった。付き合いの時間の割に密度が高い関係なので贔屓目抜きで見ようという逆依怙贔屓みたいな、そういうのってどうしてもあるのだけれども「えっ、この人こんな人だっけ!」ってくらいきっちり役者をされていて、また魅力的で驚愕した。彼の団体に所属している妻も驚愕していたので、きっと僕だけではないと思うのだけれども。
この日拝見した二作品ともに「あー面白かった」って作品で良質なインプットを堪能したので深夜は自宅にて友人達と鍋を囲んで酩酊。視界がグラグラしやがった。
日曜は夕方から今池HUCK FINNにてVSMYBLUESの活動休止前の一区切りワンマンを観に行く。
思えばi GOの頃からお手伝いしてVSMYBLUESも何度かは演奏に参加したわけなのだが、ワンマンで35曲聴いて「あ、この曲弾ける」とか「あ、これあの時やったな」とかって自分自身の思い出も引っ張り出されるとは思わなかった。
バンドってきっと色々あるはずだし(バンドやってる人が色々あるって断言するのってまた何だかなぁと今現在は思ったので差し控えさせて頂きます)それ以上に人生は色々あるかと思うけれど、時間ってやっぱり流れるんだなぁと妙に納得。
久しぶりに見る顔やお会いする人もいて楽しかった。
ライブ後、妻と寿司を食い実家に顔を出す。
いや、それにしても肌寒いな。
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自己紹介

舟橋孝裕

Author:舟橋孝裕
愛知県在住、ベースギター奏者です。
・JONNY
・パイプカツトマミヰズ
・犬栓耳畜生
・白線の内側
 やサポートでベースを弾きます。

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